Fairy gone フェアリーゴーンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
伏流水、隠し通路、秘められた関係。
華々しい戦勝式典の足元で、殺したはずの戦争がうずく。まだ終わっちゃいないと、亡霊たちが騒ぐ。
その騒乱すらも、新たな火種の準備だとしたら?
疑念を深めつつ、事件は踊り、踊りは終わる。ひとまず、は。
つー感じの人工妖精事変、一つの決着である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
まーなんだ! 知ってたが地味だな!!
事件の根源にいるエディーは回想にも顔を出さないし、テッドの焦げ付いた過去に直接因縁があるキャラはいないし、妖精どうしのハードな殴り合いもなし、暗殺も未遂。
うん、地味だ。
その地味に何らかの"味"を感じてる人しか、もうこのアニメ見ていないとは思う。まぁ自分がそうだ、って話だけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
お話の美味しい所も、地味メガネのチェイスが背負う形で終わったしな。元憲兵で保安局員、目立ったら終わりの情報工作員らしい味わいは、結構嫌いじゃない。
チェイスは凄いリアルなスパイで、延々情報の裏を取ってつなぎ合わせ、法に則って事件制圧の算段を付け、ギリギリで状況を抑えに行く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
銃撃戦なし、巨大な謀略が表に出るのはこれから。人工妖精暴走事件も、何者かが"戦後"をひっくり返すための布石でしかない。地味になるしかないタイミングではある
テッドの焦げ付きはある種の予言みたいな所があって、『戦争はまだ終わっちゃいない』と感じてる敗残兵が、あの国には山盛りいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
隠し通路、秘密のパスコード、王族だけが知りうる伏道。平穏の奥に押し込められていた者たちは、噴出の機会を待ち続けている。
しかしそれは今ではない。ヴェロニカはレイ・ドーンを前に殺意を抑え、ハイブランツ公は陰謀の種を巻く。『身を挺して陛下をかばった忠臣』という勲章を、抜け目なく回収して。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
戦後に生きられない亡霊だからといって、仲良く手を組むわけじゃない。それぞれの焦げ付きが、それぞれの胸で燃える。
マーリヤはレイ・ドーンを見ても自分の焦げ付きを表には出さず、ヴェロニカのことばかり考える。フリーは戦争が終わった事実を受け入れろと、冷静に諭す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
主役コンビは、非常にクレバーに戦争の焦げ付きを飲み込めてしまっている。少なくとも、表面上は。
そこに葛藤なり切実な共感なりあれば、テッドの事件は主役の物語になりえたと思うが、そういう情を体現するのはあくまでチェイスである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
しかしそれも、密着した強い関係で結びついているわけではなく、あくまでスパイの客観を少しはみ出した、スパイにあんま向いてない男の事件として終わる。
ここら辺の煮えきらなさは、今回の事件の後ろに控えている巨大な陰謀とテロル…ヴェロニカとウルフラン、ハイブランツ公の物語への前駆ともとれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
『主役のお話が駆動するより早く、あんまり速いスピードで話を回しても…』ってところか。スウィーティーも無事退場しちゃったしな。
伏せ札を露骨に埋め続けるのは、このアニメ独自のの語り口だ。それ自体はサスペンスの常道だが、どうもチラチラ要素を魅せるのが上手くなくて、伏せたカードと表の状況、カード同志の連動が弱い感じがする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
ドラマが単発で終わって、あんま爆発しない感じというか。
世界観や全体のテイストを地味めに抑えることと、作品内部で起こるイベントが繋がって広がりや奥行きを感じることは、そこまで矛盾しないと僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
そういう連動が今回の事件にも、わかりやすい形であってほしかったかな、とは感じる。主役との繋がり方が、あまりにクッションかけすぎに思った。
今回の事件自体が布石なんだから、その意味が見えてくるのは本命が動き出してから、ってことかもだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
それにしたって、布石の活き方は鮮明に暗示してほしくもある。やっぱこー、色んな要素がゴツゴツしてる。第8話まで来てそうなんだから、それは動かせない味、作品の特徴なのだろう。
戦争を終結に導いた妖精文明の足場が、無茶苦茶脆いと見せるには良いエピソードだったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
ホントフェアリーテック、セキュリティに穴あき過ぎであの世界の"戦後"そのものだわな。酒場のジジイたちは『全ては終わった』とノスタルジーにふけるが、なんも終わっちゃいないのだ。
フリーのおすまし顔があんま気にいらなくて、『おめーウルフラン相手だともうちょい焦げ付くだろーが!』みたいな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
終わっていない戦争を引きずりつつ、"戦後"を飲み込もうと努力する理由、ドロテアに身を置く根っこがもうちょい見えると、主役をもっと好きになれるんだがなぁ…。
このアニメらしい煮えきらなさのような、そこが味のような。なんとも言い難いテイストの人工妖精事件始末でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
結果として得られたものは、チェイスを名前で呼ぶ職場環境だけ…になるのかなぁ。その小さな一歩が、何らか劇的なるものに繋がるのであれば、良い布石だとは思う。
そんなつながり…先の見えない隠し通路の行く先を知るためには、どっしり構えて見たほうが良いんだろう。そういうのんびりペースも含めて、やっぱ地味なアニメだな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年5月26日
一つの事件が終わり、次の事件が始まる。稼いだ忠偽を、ハイブランツ公はどう使うか。ドロテアはどう絡むか。次週も楽しみ