ガルパ履修記録
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
・大切な日の過ごし方
それは花園たえの一言から始まった…。
SPACEラストライブオーディション合格、一周年記念!
すっかり忘れていた大事な日に、市ヶ谷有咲は”特別”を願う。
いつもとはちょっと違うサプライズで、みんなに笑顔を。
そんな少女の願いは、どこへと弾んでいくのか。
そんな感じのおたえと有咲の話である。ポピパ箱イベというよりも、二人イベの色合いが濃かったと思う。いや、リストバンド組の善良さ、はしゃぎっぷりとか胸に迫るわけだけどね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
なかなか組み合うことが少なかった二人が、同じバンドとしてどういう向き合い方をするか。しっかり掘った話だと思う。
とにかく二人共善良で誠実で、『なんて良い子なんや…』とジジイはホロリしてしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
市ヶ谷くんがうぜーだりーの省エネ主人公だったのは昔の話で、今はポピパから受け取ったものを色んな場所で燃やし、色んな体験をすることに貪欲ガールであるな。それが暴走したのがポピパ二章か。
おたえがしっかり言葉にしているように、有咲はポピパへの愛情をどう形にして、好きな人に笑顔になってもらうか熱心である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
それは香澄が何かとパーティーしたがるのと同じ心理で、彼女と有咲が出会ったからこそ気づけた、有咲の資質なのだと思う。
逆に言えば、ポピパと出会わなければ眠ったままの資質なのだろうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
そこら辺は少女達も自覚的で、『もしポピパと出会わなければ』というIfを幾度目か口にする。”八月のif”でも”CiRCLEING”でも同じこと言ってたな…。
そんだけぼっち気質の五人が出逢えたキセキが、彼女らにとってデカい、ということなのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
ポピパの変人気質は大きな特徴で、バンドを結成した時点である程度願いが叶ってしまっている充足感は、例えば『変わり続けることで”今”を続ける』アフロとは大きく違う。
掴み取った奇跡の先にある風景を、ポピパはあまり見ない。今が最高で、その今がずっと続くことを願いながら、どこかで不穏に輝く喪失に怯えているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
バンドとして貪欲に追い求める”先”が形にならない(なりにくい)のは、実は結構特殊なことだ。RoseliaにはFWF、アフロには武道館。
商業ベースに乗っているパスパレは常によりデカいステージを(半強制的に)目指すし、ハロハピの心臓である弦巻こころは強烈な未来志向をバンドに与えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
ポピパは、そういう向かうべき”どこか”がフワッとボヤケている。『探してた”どこか”は今なんだ』という充足は、同時にその喪失を想起させる
永遠に同じ時間、同じ幸福が続くことなどない。ガルパは時間の残酷さに自覚的だし、それが試しとなって人をより善くしていく摂理にも目が開いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
円環を描く自己充足的な多幸感が、壊れるかもしれない可能性。最も先鋭的な音楽意識を持つおたえがそれを引き込んだのが、アニメ二期とも言える。
今回のエピソードに、そういう危うさはない。でも青春の外側から見つめる観客としては、おたえの『ポピパはあったよ』という言葉に愛おしさと危うい切なさを、同時に感じてしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
ぶっちゃけスゲーダブルクロスっぽいなぁ、と思ったのよね…失われ取り戻せないものへの、切実な執着を感じた。
天才変人で愛着があんのかないのか、よく判んない花園たえの全身にポピパ愛が満ちていることを、堂々吠えさせてあげるエピソードでもあったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
おたえは恥ずかしいことを堂々いう。世界の目なんて気にしない、過程が飛んでも大丈夫。最もナチュラルにポピパ的でいられるメンバー、といえるか。
香澄は結構自覚的にテンション上げてバカやってる部分があって、根っこの部分はすげーナイーブで臆病で、だからこそポピパを『目を開けて見る理想の夢』みたいに捉えてる部分があると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
そんな彼女の強がりが、似たものを引き寄せてバンドにした。ポピパを維持するバランスは、結構危うい。
当たり前に過ぎていく幸福が、誠実な愛を燃やして維持されていることに自覚的で、積極的にその素晴らしさを書いている所が、ガルパの好きなところだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
有咲はワーワー走り回って、みんなが笑顔になれるサプライズを探す。時間と労力を使って、誰かの笑顔のために走り回る。偉い。本当に偉い。
そんな有咲の凄さを、おたえはサラッと称賛する。そこに嘘はない。花園たえの言うことだから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
その正直さを、有咲は赤面しつつ受け取って、どんどん優しく強くなっていく。
そういう、危ういPoppin'Partyが維持される機構の一つにぐっとクローズアップするお話だった。
今を永遠にするためには、今までどおりではいられない。アリスの箴言めいた矛盾を、アフロは話の根っこに据えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
変わらないためには、変わり続けなければいけないという真理。
ポピパは、同じ命題を背負わない。たどり着いてしまった最高の今を、どう受け止め維持していくか、
それがどう綻びうるかと、そこから何が生まれているかを同時に見据える視座は、少しおとぎ話めいた幼さもあって。そこが、僕がポピパを好きな理由のひとつなのだろうな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
それじゃ、いつか壊れてしまうよ。ジジイの繰り言は、青春真っ最中の少女達には届かない。
いつか全てが終わった後に、あの頃が黄金だったと思い返す時が来るのか。終わらない永遠の今を踊り続けることが、ポピパの物語なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
この短いエピソードでは、当然答えは出ない。多幸感の中に理由のない切なさがある今回のお話、バンドのコアが良く見える仕上がりだったな、と思う。
追記 ここら辺、”読む”物語と”聞く”楽曲でしっかり同期が取れてるのは流石だな、と思う。コンテンツとして乱れが少ない。
ガルパ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月3日
ポピパに特徴的な『永遠に続く今』という時間意識は、例えば香澄(と同一化した中村先生)の作詞にも強く響いている。ポピパの曲は時制が極端に現在形によっていて、それは彼女たちが見ている(見たいと願い続け、ようやく掴めた)世界の反映なのだと思う。