荒ぶる季節の乙女どもよ。を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
青春激戦区新丸子に、わがままフェアリー弾着ッ!!
曾根崎パイセンは、かわいい神輿に載せられ青春街道まっしぐら!
本郷はミロ先生とのゼロ距離戦闘に夢中!
和紗は相変わらず性と愛に懊悩し、もーちんにも気になる男子登場! どうなる文芸部!!
そんな感じの、あらゆる場所で青春爆弾炸裂、荒乙第四話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
五者五様の青春がいろんな形で暴れだして、非常に見応えのあるお話だった。
引っ込み思案に自意識過剰、全力突撃から臆病待ち構えまで、戦闘スタイルは自由。しかし、みな同じ思春期を戦う。
そんな悪戦苦闘を愛情を持って見守り、バカどもの大真面目なバカバトルを丁寧に描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
恋愛戦線に躍り出た男子たちも皆チャーミングで、優しく見守りたくなる引力に満ちていて良かった。
バカのバカを卑下しながら書いたら笑えないが、愛すればこそ刻めばコメディとなる。視線の温度は大事ね。
お話は色んな人の恋模様が、並列し混戦しながら進んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
前髪ぱっつんのわがままフェアリーへと、自分を脱皮させた曾根崎先輩。教室という"場"の空気を乱さぬよう、おどけを演じる天城くんの自己防衛と賢しさが、少し悲しくもある。『マジになんなよ!』は、学園サバイバル技術だなぁ…。
しかし屋根裏のプライベート空間で、天城くんは堂々恋に向き合い宣戦布告である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
教室から逃げ出し、なれない称賛に背中を向けた曾根崎パイセンは、天城くんの直球勝負に振り向き、視線を合わせる。高い場所から降りて、同じ目線で勝負を仕掛ける。
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ここで『レポート50枚!』なのが、パイセンバカで可愛いなぁ、と思うところである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
学園のノーマルにブスだブスだと押し出され、逃げ込んだ文芸部という楽園。ここで天城くんに持ちかけた"書く"という行為は、そんなアウトサイダーたる自分と同じものを天城くんが共有しているか、確認する行為だ。
同時に書き文字が持つ異化作用(かつて先輩として、曾根崎自身が後輩に伝えた"文学の強さ")で、天城くんの本音を受け取りたい気持ちの現われでもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
フツーの高校生が、フツーに交換する好意なんて、自分には分からない。でも、文字の形で預けてくれるなら、あなたを好きになれるかも。
そんな曽根崎パイセンの面倒くせーアプローチを、男・天城、堂々受け取る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
扉をごっぱり開けて、三本ピラーがそそり立つ天へ。『やっぱりメフファーど真ん中だな…』と思わされつつ、影から日向に力強く踏み出し、差し出す50枚の通行証。
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最初はフェンス越し、ツッコミ混じりの冷たい距離感だったものが、天城くんが差し出した"文学"を読み進める内に、言葉にならない感情に直面していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
真っ直ぐに、素直に。でも相手が受け取りやすい文法をわざわざ選び取って、歩み寄ってくれる。
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溢れた涙が原稿用紙に染み込む様子は、ブス連呼に自分を閉じ込めていたパイセンが、過去の自分を受け入れる過程であろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
同時にその声は、果たして本当に存在していたか怪しい。自意識の中だけで残響する妄言であったとしても、己を苛む声は苦しく、リアルである。
天城くんの稚拙な"文学"は、その呪いを解き放ったのだ。そしてその端緒は、パイセンがわがままフェアリーに変身したこと、その手引きとなった"軽薄な雑誌"である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
文学に貴賤上下なし。人に届き、風を吹かすならどんな形でも良いのである。青春を生き延びるための武器を、いちいち選んでる余裕はない
この話、純文学主義者気取りの曾根崎パイセンが、偏見を乗り越えて"文学"の本質に実体験で持って迫っていく話でもあんのかなー、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
賢い自分、ブスって言われても別の強みがある自分を維持するために、本読んでるふりをしていた時代を乗り越え、人を幸福の方へと押し出す、武器としての"文学"へ
たとえ強がりの鎧を作るための代償好意だとしても、曾根崎先輩はしっかり読めていて、読むことの意味を後輩に伝えてもいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
もともとあった"良い読者"としての資質を、天城くんと向き合う中で開花させられるか。恋という文学の当事者に、自分を投げ込めるか。
曾根崎パイセンの苦闘は続くし、それは意義のある戦いだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
メガネを外し、前髪を開けること…世間を色眼鏡で見て、他人に見られることを恐れるのを止めたことが、パイセン変化のきっかけとなった。
だがオシャレは一つの答えでしかなく、同時に有効な答えでもある。
わがままフェアリーへの変化は、確かに少女の世界を変えたのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
それは新しい曾根崎先輩に真摯に向き合い、彼女の愛する"文学"を、分からないながら真剣に受け止める素敵なボーイがいてくれたからこそ、生まれた変化でもある。
天城ボーイ…かなり信頼できる男だぜ…今後も御輿を担ぎな…。
ほんと全世界のかわいい神輿愛好家が憧れる、ベストのかわいいかわいい攻勢をぶっ込んできやがって、天城ボーイには羨望と嫉妬を感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
イヤぜってぇNEW曾根崎見たら、逃げ場がないくらいかわいいかわいい言ってやりてぇでしょ。全人類そう思うでしょ。(クソデカインフレ主語)
恋のキャッチボールは色んな場所で起こっており、かわいいかわいいもーちんにも春の兆しである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
杉本ボーイ…お前もかなり信頼できる男…今後もかわいいかわいいもーちんと、それを大事に出来る自分を大事にしながら、ジワジワ青春するんだぞ…。
文芸部乙女はみんな『青春わっかんねー、自意識わっかんねー、性愛わっかんねー』と身悶えしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
もーちんは特に判らん勢で、恋より友情の方に親和性がある。杉本くんは、そんな桃ちゃんの戸惑いを大事に、しっかり歩み寄る
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ペッタリと地べたに腰を下ろした、子供の姿勢。階段の突き当りで、曾根崎パイセンが"上"を取ろうとしたのとは逆のベクトルで、桃ちゃんは友情と敬意からまず始める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
公園という幼さのフェティッシュの中で、分からん勢二人が膝を並べ、素直に心を交流させる流れも良い。
杉本くんはちびっこくて子供っぽいもーちんを『自立してて、大人っぽいと思った』と評する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
恋のことよくわかんない、大人になるの怖い。自分という書物をそう読んでいた桃は、杉本くんが思い出から引っ張り出してきた自己像を見ることで、新しい自己像を手に入れていく。
その結果がLINE交換となり、性の爆裂とはちょっと距離をとった二人の関係は、静かに転がりだす。もーちん、そのボーイ間違いなく"アタリ"だから、大事にしとけ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
デジタルメディアが生み出す繋がりが、色んな場所で見えるのも今回面白いところ。
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その美質をもーちんが素直に褒めて、友情が深まるシーンの温かみ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
画面越しに子供論を垂れ流す演出家に『キモい』と吐き捨てる時の、ザラツイた質感。
菅原氏の二面性(に見える統一性)も、恋愛激戦に挟まれて良く見え、面白い回だった。どういう関係なんだその男とはッッ!!
文学の異化作用を論じた曾根崎パイセンと同じように、『借り物の言葉だろうと、本物の心で使いこなせば有用性を持つ』という菅原氏の言葉は、非常に鋭く本質をついている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
しかも前向きで、クソ青春に身悶えする後輩によく効く処方である。
が、先輩たちもその言葉通りにはなかなか生ききれない。
超誤解を生み出す泉とのキラキラ・コミュニケーションも含め、恋の熱量から遠いところにいるように見える菅原氏の今後も、非常に注目である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
泉が性別や性欲を超えて、菅原氏をリスペクトしてる感じホント好き。生きることに生真面目だなぁ、って思う
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そして文芸部唯一の"書き手"たる本郷が、本格的に暴走スイッチをON! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
大人サイドの明かりを前に、足踏みし待ち構える無明の闇。そこから踏み出して膝にIN! 唐突なファックの距離感!! バカだなーホント…加減しろ加減。
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『お前の表現はベタで脂っこい。女子高生の雑さ読みやすさにはうんざり』という、ミロ先生の文芸批評。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
それがクリティカルにぶっ刺さるのは"書き手"故だなぁ、と思う。
『本文も読んでねぇのに、ジャンルとあらすじだけで罵倒してんじゃねーよ!』
バカな激情だが、全く真実である。
思わず飛び込んだファックの距離感に少女はビビり、屋外まで逃亡する。予想外の暴走が貫通した"なにか"が、夕暮れを照らす中で、少女の太ももには雫が滑り、新たな感覚に当惑する。メタファーーーーーーー!!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
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この後曾根崎パイセンの"きれいな涙"が天城文学に染み渡る演出のリフレインまで含めて、なかなかエグい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
純情と欲情。一見"綺麗と汚い"で相反しそうな2つの雫だけども、両方とても大事で、同じ場所から出ている。
"綺麗は汚い、汚いは綺麗"とシェークスピアも言っておったぞ。
しかしそんな身分かな感情全てを己の体験と受け止めるには、思春期ど真ん中の細身は軟弱軟弱ぅ!!である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
愛と性、美と醜、他と我。様々なものに引き裂かれた世界を、自分に繋ぎ止めるための演習場としても、文学は有効である。世界でそれ以外、有効なものはないくらい。
それを自分だけの筆で書くことが、本郷ひと葉の青春闘争である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
よく読むミロ先生が、批評家として編集者として優秀なことが、"書く人"ひと葉の特殊性と噛み合っているのが、この組み合わせの面白いところだ。
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バーチャルではすれ違った二人は、再び本郷の暴走を経てファックの距離感に詰め、よく書くために必要な"リアル"を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
今度は逃げない。太ももの神経の鋭敏さを教えた雫に怯えず、真実味のある筆を掴み取ってクソ編集をギャフンと言わすべく、本郷ひと葉、危険領域にアタマからブッコミである。
『おバカ! ミロ先生の社会的立場も考えろ!!』って感じであるが、自意識パンッパンの青春当事者としてはこの闘争だけが盤上この一手、他の打ち筋はないのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
その切迫感と、アホらしいほどの真剣さを慈しんでいる所が、このアニメの好きなところである。みんなバカだなー。
そしてバカ筆頭、我らが主役は変な芋虫みたいに悩んだり、ツァラトゥストラに当惑したり、もーちんの幼さを背中で背負ったり、誤解に絶叫したり、相変わらずの全力空回りである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
まぁニーチェマジ悪文だからね…下手に物語調なところがこー…。
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『"悲劇の誕生"から行けッ! その頃は未だギリギリ"学者"だからッ!』という面倒くさいアドバイスを画面外から飛ばしたりもしたが、先輩の言葉を支えに、なんとか良く読もう、良く生きようともがくバカ後輩たちは愛おしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
後輩たちがパイセン大好きな所、本当に良いよなぁ…"部"を感じる。
もーちんとの同い年のマブ感もほんとに良い。お互い震えながら恋と文学に挑み、背伸びしながら何かに届く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
その道程の途中には、回り道落とし穴地雷に大誤解、色々あるだろう。恥もバカもたっぷりやらかすだろう。
だが大丈夫…みんな悩んで大きくなった! ニッ、ニッ、ニーチェか、サルトルか~♪
ジジイの酔言はさておき、五人それぞれの青春闘争がいきいきと暴れまわる、非常に良いエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
正直ここまでは『和紗の物語』の端役だったメンバーが、それぞれ独自の恋と出会い、当惑し、おずおずと(本郷は大暴走だが)一歩を踏み出す。
その個別の顔と、普遍の熱量。
そこに文学は優しく寄り添って、『わっかんねー!』を強化したり、道を教えたりもしてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
"文芸部"である意味にもしっかり踏み込んで、凄く優しい視線で作品全体を見守るスタンスも感じられ、非常に良かったです。
こういう体温の時の、岡田麿里が好き。
新たなボーイが連続参戦し、それぞれ信頼の置ける誠実さを見せてくれたのもグッドです。ちと理想化がすぎるけども、爽やかな男たちで見てて気持ちいい…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年7月26日
真心が生み出す青春の摩擦を、当事者がどう乗りこなすか。まだまだ闘いは続きます。来週もとても楽しみです。