Z/X Code reunionを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
神の奸計を乗り越え、衣奈を取り戻したE組。
起動したイネルマ三型に立ち向かうべく、今運命のREUNION…ッ!
少女たちの絆は、果たして世界を救うのか。傷ついた大地で、闘いと日常は続いていく。
しかし、今はひとまずの幕…さらば、富士御峰学園E組ッ!!!
そんな感じの最終回! である。最後まで粒子たっぷりな展開で、色々ツッコみたいところはあるが、まぁそういうアニメでもねぇな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
悩む素振りを見せてた衣奈ちゃんはさておき、白猫のペラッペラな乗り換え加減がマジで凄い。
手首に工業用ボールベアリング仕込んでんのかと思う、熟練の掌返しだった
『オメーが横でペラペラ吹き込んだから、衣奈ちゃんもスパイ活動頑張ったんじゃねぇの?』とか見てて思うわけだが、そこは特に問題にならずスルリスルリと味方側、自由意志の保証される方へとすり寄っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
まぁWクライマックス忙しいからな…描写もほぼなかったクリーチャーを、ほってる時間ナシ!
纏のPTSD見てれば判るように、引っかかりそうな部分は『まぁアレだよ…熟練の駄目オタク、腐れ美少女消費者たるお前らには大体わかってるだろうアレみたいな感じで…』と流されるアニメなのは、最後まで変わらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
オタク定食のある種の完成形、属性てんこ盛り、どっかで知ってる何かが全開!
既に醸造されている形のない文脈、非常に特殊化されていながら特定消費者層の中では当然視されている物語の”形”みたいなものに、全面的に乗っかってるインスタント感。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
全てを集約させるクライマックスだからこそ、そういうZ/Xの味付けが全力で殴りかかるエピソードだったな、と思う。
シュリが村正抜けるのも、相当サラッと『まぁそういう流れなんで…』でビカーっと変身だからな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
”刃を抜けない剣士”は相当美味しいキャラ造形だっただけに、もうちょいイベント作って抜いたら好みだけども、まぁ人数多いからね! 数捌くのに手一杯だからね!!
この作品で特に色濃く煮出されているだけで、お話を構成する何かと、それを支える価値観を思考停止の既製品で終わらせる傾向は、深夜アニメを始めとするオタクメディア全体に…物語を消費する行為それ自体に深く刺さっていると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
それに抗って、新しく描く手間をかけるか。”形”ですますか。
それは作品個別の選択(あるいは不選択)であり、各々どんくらいの硬さでお話を噛みたいかにもよるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
顎の力あんま使わないで、スルスルとフィクションに浸りたいって欲求も、当然世の中にある。
僕の中にだってあるから、ギャーギャー言いつつこのクタクタに煮込まれたアニメを見てきたのだ。
しかし全部が全部、歯ごたえのないフニャッとした既製品だったら、流石に堪えきれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
全てが終わったクライマックス、最後の最後にこの作品が出してきたのはやっぱり『リゲルを見つめるあづみ』であり、その閉じた視線には嘘がない。
©Z/X Code reunion製作委員会 pic.twitter.com/l3quwBaT3c
カプセルに縛り付けられた少女が、世界を歩く足、見る瞳を与えてくれた異世界の美しい女に惚れ込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
彼女を中心にエゴと世界認識を再構築して、彼女とともにあるために世界を守る。
愛という名の静かな狂気が、あづみさんの一歩一歩に宿っていたのは、このアニメのオリジナルだ。
いや、ざっくり流しすぎて独特の引っ掛かりが生まれてるのも、ある意味オリジナルだとは思うけど…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
この麗しい”姉妹”の抱擁、なーーーーーんも根源的なところは解決しとらんからな。代用品として求められ続けるのも、被造物としては似合いの関係性…なのか?
©Z/X Code reunion製作委員会 pic.twitter.com/FeT6Hu0Lmn
そういうDEEP & DARKなヤダ味を別に考えてない(考えてるかもしれないけど、話の表層には影響が出ない)話として、頭から最後まで突っ走った作品だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
デュナメスさんに痛手を与えたわけでも、闘いが終わったわけでもない。防衛拠点たる学園は全面立て直し、その途中でイネルマ出現したらどうなるか
そこら辺はいかにも美少女いっぱい深夜アニメ然としたドタバタで押し流され、いい感じの女女見つめ合いシーケンスでひとまずの幕、である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
二人が世界の中心な話だったんだから、二人で終わる。
ジャンクな話だったんだから、終わりもジャンクに。
嘘はついてない。皮肉ではなく、とても大事なことだ
つーわけでZ/Xアニメも終わりである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
時折作画はへにゃっとなるし、『え? それでいいの?』と思いたくなる勢い重点のざっくり展開はあるし、『そういう事になってる』定形展開をいちいち疑わないベルトコンベアっぷりに胃もたれはするけど。
俺は好きだな、このアニメ。
クソの塊みたいになってる世界は世界として、運命に出会っちまった女と女が学園に放り込まれ、お互いを見つめつつ横目で友情なども絡め取り、世界を救う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
あづみさんとリゲルの感情質量がど真ん中に居座り、それがブレなかったのは良かったと思う。クレイジーな主役が好き。
他の連中も記号に塗れつつ好きになれる奴らで、ワイワイ賑やかなド底辺ライフは可愛らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
設定として纏に載せたPTSDとシスターコンプレックスが、考えれば考えるほど雑に扱っちゃいけないヤツで、しかし徹底的に便利に使い倒される残酷が、妙にマゾヒスティックな楽しさを生んでたな…。
正直僕がこのアニメ見て感想言ってるのは、意外に思った方も多いと思う。堅物長文野郎には守備範囲外、というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
ただ対極にいるように見えて、この話がピーキーに焼き付けてる深夜アニメの手癖感、『まぁそんな感じ』でオートに流れていく物語消費は”僕に向いてる”アニメにも当然及んでいて。
そういうモノのハラワタを飲むのに、思いっきりプラスティックなんだけども妙に可愛げがある、結構一生懸命なこのアニメは良かったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
作品それ自体ではなく、ジャンルの中で位置取る属性を見ながらアニメを楽しむのは、あんま褒められた立ち位置じゃねぇなぁ、とは思うけども。
ジャンクはジャンクなんだが、『ゴミッ!』と叩きつけて一瞥にしないドス黒さがなくて、不思議とオリジナルな魅力(のかけら)がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
だから最後まで見れたんだと思います。やっぱどういう方向性にしろ、自作に一生懸命なアニメが好きだな…。『勉強になりました』以上の楽しさが、確かにあった。
まぁマジであずみさんの鋼鉄漆黒リゲル感情に嘘がなかったのが、とても良かったですよ。デカいこと言いながら世界救うと、色々取りこぼすからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
三型の壁ぶっ壊す時に『正常な世界のために、悪は死ね!』みたいなこと言ってた衣奈ちゃん、マジ危ういと思う。
すっかり忘れてたけどTCGの販促アニメでもあるので、アニメのほうで勝手に闘いを終わらせるのも難しかろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月24日
脅威は一旦去り、闘いは続く。永遠に終わらない物語の中で、キャラクターは踊り続ける。
その残響を聞きつつ『結構いいアニメだったな…』と思ってます。お疲れ様、ありがとうございました!