新サクラ大戦を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
欧州より帰還した、花組隊長・神山誠十郎。
クラーラを”家族”と受け入れ、隊長代理を見事に果たしたさくらを労うべく、今日は浅草デートの日。かわいいクラーラもいるよッ!
そんな三人を追い回す、帝劇のバカと莫斯科のバカ。バカの数珠繋ぎが咲かすのは、花かバカか!!
そんな感じの隊長の帰還とバカエピ、新サクラ第七話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
クラーラを間に挟んだ主役(さくら)とヒロイン(神山)の関係性を、司馬くん率いるバカ部隊が付け回し、莫斯科のバカも後を追う話。
なんとも懐かしい雰囲気のラブコメであった…Old Skool Flavor。
ベタと旧さを恐れずど真ん中を進むのは、このアニメの特色であり…もしかしたら短所かも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
なにしろアニメを消化する胃腸の作りが古いもので、この懐かしさは『優しい味』って感じではあるのだが、コンテンツをリブートする上でこの風の無さは良いことなのか、悪いことなのか。
”良い”と感じる舌からは、なかなかそれ以外の評価が見えにくいのは困ったものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
しかしザックリした勘違いで妙に前のめり、凄い勢いで知能が低下する結界を張り巡らせてロマンティック・コメディをやる空気は、なかなか心地よかった。
まぁラブコメいうより、クラーラ首軸なんだけども。
『恋愛とかはゲームでやれ。アニメはクラーラ重点!』とばかり、久々の再開でもさくらの恋は前に進まず、クラーラを間に挟んでの(疑)家族サービスとなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
年相応の”娘”ではなく、”姉”もしくは”母”のポジションに固定されてしまうさくらに、構造的な軋みを少しだけ感じたりもする。
んだが、神山隊長とのアレソレをま-ったく知らないアニメ勢としては、僕と同じタイミングで作品に入ったクラーラちゃんを大事にしてくれたほうが置いてけぼり感少ないし、さくらを主役に回る物語もブレない気がする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
まーた神山隊長、欧州に飛ばされるしな…徹底して主役の座から外して回すよね。
神山隊長を”父”として配置しないと、クラーラを”子”と置く配置は成立しない。さくらとクラーラは聖家族の三角形ではなく、あくまで対面、一対一の関係性で繋がっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
そこに、男女の恋”だけ”を正解とする息苦しさからの開放を感じて、僕個人としては会長が結構ハブられてるこの構図、見てて楽だ。
でもゲームを既に遊んで、隊長≒自分という一人称の体験をしているファンにとっては、疎外感を感じる仕上がりなのかも知れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
ここも自分が感じている味わい以外は想像するしかなく、なかなか確かな感触が得られない部分ではある。
そこら辺は人それぞれ、でもあるか。
さてお話は、隊長の帰還から始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
さくらとの色ボケどピンク路線に突っ走るかと思いきや、まず気にかけるのはクラーラの涙と笑顔である。
さくらも妄想を膨らませつつ、クラーラを視界に入れ、これまでと同じように慮る。
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隊長を憎からず思いつつ、独走して疑似家族としての人間関係を崩したくもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
女所帯の奇妙な力学を反映しつつ、クラーラはすっかり”六人目”として帝劇に馴染んでいる。
さくらも妄想の幸せ家庭に突っ走ることなく、”みんな”の食卓を大事にしていく。
ここら辺の節度と理性を保った距離感に、あくまで”外伝”としてのアニメのポジションを感じたりもする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
まぁ別メディアでデカい結論を出してしまうと、今後のコンテンツ展開がやりにくくもなるだろうし、さくら(達)の恋心はアニメではあくまでスパイス、軸はアニメオリジナルキャラたるクラーラ、と
そんなメタなバランス調整が匂いつつも、クラーラちゃんが笑顔でいること、それを隊長とさくらが祝いでいることは、僕には嬉しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
コミカルで朗らかな食事シーン(あざみのデス料理描写が懐かしい味わい…)に、差し込まれる隊長の視線。
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それは”家族”の一員になっているクラーラと、クラーラを”家族”と受け入れた華撃団を冷静に見据えている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
いわゆる”ハーレム”の中心にいつつ、まず少女の笑顔を気にかける隊長の気質は、僕にはありがたい。
まぁそんなに大事なら、欧州に同行させるか帝都に居続けろ、って話もあるけど…。
ゲームの主人公としての神山と、アニメの主役としてのさくら。両者のバランスって結構難しいんだろうなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
なんでアニメでは、さくらに主役をズラしたか。
ゲームもやっていない僕には解読材料が足りないわけだが、気になるポイントではある。今後の運びで意味合いも見えてくるかな?
そこはさておき、お話はクラーラを間に挟んだカップルの物語として展開する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
隊長の責任、クラーラへの至誠。重たいものを預け欧州に飛んだ返礼として、せめて楽しいひと時を。
しかし、クラーラは男女の距離感に疎外感を覚える。そして、さくらはそれを見落とさない。
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ロマンティックなコメディを取り回しつつ、一番弱い存在をちゃんと見据える視線をしっかり挟むのは、なかなか大事なことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
このアニメは、クラーラを軸に据えて回す。だから、主役は常に視線を注ぎ続ける。
そういう物語の構造と価値観が、ちゃんと”絵”で示されているのは好きだ。
かくして朝焼けの玄関で、賢い子供が身を引こうとする所に、さくらは膝を曲げ目線を合わせ手を伸ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
やっぱアレだな、人間が人間を大事にしようとする動きが多いと、俺は幸福な気分になるな…。
隊長もさくらもクラーラを丁寧に扱ってくれて、凄く良い。
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そういう人情風味のじんわりした味わいを、プラスチックな道化芝居で包むとまた、独自の味わいが滲んでくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
帝都も莫斯科も、同等のアホやなッ! グラサンはアホの証明書やッ!!
司馬くんは徹底して三枚目を演じ抜いて、偉いキャラだと思う。扱いマジ不遇だが頑張れ。
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師匠の一言などありつつ、浅草包囲網はコミカルに転がり、エトワールが空を舞う。この人達、そんなに悪いやつじゃないのかもね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
しかし帝劇が立ち止まる社会規範を、堂々乗り越えて我慾を果たそうとする描写は、彼らの根っこを見せてる…かも知れない。
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グラサンで瞳を隠し、コミカルな追跡劇に身を投げてはいても、どっかで帝都の守護者たる立場を忘れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
そんな心意気は、さくらと神山の恋にも影を伸ばしている。
ハプニングで抱き合い頬を赤らめても、それは一時の瞬熱。大事なのはクラーラ1人の笑顔と涙であり、人を守る華撃団の使命である。
それを飛び越えていく莫斯科が、どんな温度で状況に向き合っているのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
そこはこのコメディを軸に、後半戦に転がっていくだろう物語が教える所ではあるが…描写にその片鱗は、たしかにある。
水に飛び込めば、身体は冷たくなる。人としての当たり前。
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レイラがまだ持っている感覚を、カミンスキー団長は置き去りに、慕情で女を引き寄せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
その冷たく遠いポジションは、間近にクラーラを引き寄せ、自分の足で近寄る帝都の生き様とは、正しく反対である。
レイラの恋を利用しているのか、自分も難からず思っているのか。ここは大事だなぁ、と思う。
クラーラを間に挟むことで、物語に位置を占めているのは帝劇だけではないのだな、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
血縁がありつつ遠くて冷たい莫斯科と、魂で身近に繋がろうとする帝都。その中間点にクラーラはいる。
己を慕う乙女への対処も、神山とカミンスキーは対象的だ。今回のロマンスは、そこを見せるためでもあるか
レイラとさくらもまた、鏡合わせのシャドウだ。双方クラーラの”姉”でありながら、あり方は綺麗に対比されている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
隊長に主役特権を譲られ、己の意志と矜持で血の通った繋がりを守ろうとするさくら。
恋に脳を茹で上がらせつつも、大事なものは見落とさない。アニメは児童ファーストで行く!(正しい)
一方レイラは、恋も任務も受動的で、人形のように団長に付き従うだけにも見える。氷の仮面を突き破る、身内の情もチロチロ匂ってはいるけどね…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
カミンスキーの素性と動機が見えきらないので、当然今後の展開は読みきれないけども。
レイラが”姉”としての真心を、クラーラに取り戻すかは気になる所。
かくしてドタバタの日々は過ぎ、船は不穏な影を抜けて光に漕ぎ出す。カミンスキーの怪しさを引き受ける形で、橋の陰りに入る演出好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
嬰児が幸福に微睡む隙間に、男女は恋の苗木を育てる。『鈴一つで主役の重責預けるの、ちょっとズルくなーい?』とか言わないッ!
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やっぱ隊長が画面に入ると、恋の対象としての彼を無視するわけにはいかなくて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
まーた欧州にぶっ飛ばすのも、さくら主役クラーラヒロインつーアニメの構造を、ブラさず堅牢に保つためなんだろうなぁ…。
恋に夢中になりすぎてクラーラおざなりにされても、マジ困るしね…難しいバランス。
外野席をコミカルに囲いつつ、神山とさくらとクラーラの聖三角形を追う今回は、そこら辺なかなかうまく走ったのではないでしょうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
クラーラがいる間…つまりアニメの範囲内では、隊長の恋もさくらの思慕も、あくまで脇。
『軸はクラーラ』と大胆に据えてるのは、僕は好きだし良いと思う。
帝劇の三人がいい塩梅なことが、莫斯科の二人の不自然な冷たさを、巧く強調もできてるしね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
帝都を不気味に睥睨する空中劇場から、届いた一通の手紙。武と舞で競い合う決闘の、結末やいかに!
そんな感じの後半戦開始、次週も楽しみですね。
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