乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
夏休みも終わり、魔法学園も試験の季節。カタリナを待ち受ける課題は、トラップ満載のダンジョン制覇ッ!
人たらしが意味をなさない冷たい罠に、悪役令嬢はどう挑むのか。
前世の縁は、今生の苦難を乗り越えうるのかッ!!
そんな感じの、はめふら×ダンジョンアタックな第七話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
TRPGモノなもんで、古典的ダンジョン描写が山と積まれて大興奮でした。
いちいち『あ、ソフィアがセージ判定成功した』とか、『敏捷判定で部屋崩落ダメージ回避できて、他人の判定も肩代りできるって有情ね』とか、余計ごとが頭をよぎるネ。
話としては迷宮探検と並走して主役勢の魔法力を見せたり、じわじわ積み上がるモブの嫉心を書いたり、罠にも悪意にも気づかないカタリナ様のバk…純粋さを見せたり、というお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
あとソフィアが抱え込んだ、前世の縁な。押しが弱い地味っ子と思ってたら、とんでもねぇ爆弾を持ってやがったぜ…。
夢うつつに思い出される、転生前の記憶。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
私が”カタリナ”になる前から、人をたぶらかす時には木に登る女であった…。
当たり前に出会い、育まれた友情。紅葉の如く、赤く色づく純情。
それが切り落とされる瞬間は、あまりにも唐突であった。
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門外漢からすると”死”を前提にする転生チートモノは、時に倫理観がバグる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
結構重いもののはずの生き死にが必須イベントとして流され、サラリと触れられない冷たさに距離を感じたりもするが、はめふらはあっちゃん視点で”わたし”の喪失に向き合ってくれたので、調整が巧く行った。
”カタリナ”になる前から”私”は朗らかで良い子で、そういう子が年若くして斃れるというのは、当然哀しいことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
『そういうもの』として切り離され、描かれない転生以前の光景に、しかし僕の想像力は勝手に飛ぶ。
そこをフォローしてくれる描写でもあり、悲しくも必要でありがたいシーンだったと思う。
転生先の華やかなチートっぷりに比べて、”わたし”の死はあまりにあっけなく、その非・劇性が理不尽を強調もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
因果を越え、掴んだ新たな生を”カタリナ”は精一杯楽しんではいるが、”わたし”に取り残されたあっちゃんは当然哀しい。
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乙女ゲーの下らねぇ相談に咲いていた話の花も、散り果てて掴めない。泣いて泣いて、それでも過ぎゆく時間を生きていかざるを得ない生存者の、ありふれた悲しみ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
携帯電話の遺書は、そういう”死”の質感を巧く切り取ってきて、良い演出だった。
いつか時がめぐり、花と蝶が再開できたのなら…。
そんな思いを抱えて、彼女なりの人生を歩んだだろうあっちゃんは、時間と因果を飛び越え、白髪の令嬢として”わたし”の側にいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
畑の縁石が作りかけで、ソフィアとの間を阻むものが無いよう絵作りされてるのが、このアニメらしい細やかな配慮。
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カタリナ様はソフィアが親友の転生だとは知らないし、ソフィアも(おそらく)あっちゃんの存在を認識していない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
表に出ることはなくても、お互いに宿った前世の奇縁が友情を繋いだ…のかもしれないし、そことは関係なく、カタリナは壁を乗り越え手を伸ばすのかも知れない。
どちらにしても、今生でも前世でもお互い思い合っていること…一度は散り散りになった蝶と花が再び出会えたことは、嘘でも間違いでもない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
…ソフィア”強く”ねぇか?
前世の縁を盾にゴリゴリ行かない奥ゆかしさが、逆に”強い”気がするなぁ…ここの兄妹はガッツかないところが好感。
まぁバチバチ火花散らして、我慾むき出しで牽制しまくりの連中も可愛いのだが。ホント、カタリナ様も罪なお方よ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
思わず縁を引き付け感情を呼び覚ます、引力の強い主役をちゃんと描けてるから、色んな反応を見せるキャラのバラエティも楽しく飲み込めるんだろうね。
さて、そんな欲望と純情が渦を巻く試験ダンジョン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
行動着のデザインが軍服っぽくてカッコいいけども、相変わらずカタリナ様周辺には牽制の火花がバッチバチ飛び散る。
知らぬは当人ばかりなり…てのは好意だけではなく、悪意も同じく。
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おそらく原作ゲーでは、世界の悪意を全て凝集した、流し雛的ポジションだったカタリナ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
彼女に宇宙一ピュアな魂が入った結果、破滅フラグは回避されモテモテ生活がやってきた。
その分、カタリナが担当するはずだった悪意はモブたちに分散した感じかねぇ…ある意味健全な世界になったわけだ。
透明な嵐がカタリナにどう襲い来るか(そして、どう切り抜けるか)は終盤の楽しみとして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
腹黒男子代表のジオルドとキースが、厄介な女(ひと)を好きになってしまった同志として仲良く喧嘩している姿は微笑ましい。
トムとジェリーみたいで可愛いね♡☠♡
ダンジョンでは天性の粗忽を存分に発揮し、カタリナ様はトラップ発動させるは迷子になるわ大忙し。逃げる時に、ソフィアの背中を推してあげてるのがSUKI…YASASII…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
転んでもただでは起きず、きのこ収集に勤しみつつ、試験クリアーしちゃってるのが主役特権ネ
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主役がどういう風に魔法を使うか、カロリー高めな発動シーンで魅せたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
兄貴ほど魂が黒くないアラン様が、婚約者を体張って助けたり。ソフィアがセージ判定に成功したり。
恋愛模様に忙しいと見れない顔が描かれて、ダンジョン踏破はなかなか楽しい。
俺ァ”迷宮”ってだけでドキドキしちまうからよ…
アラン様は自分の恋心にも、婚約者の智謀にも気づいてないピュアボーイなのだが、だからこその躊躇いのない体張りっぷりが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
こんな良い少年に想いを操作し、自分だけがカタリナの寵愛を独占できるポジションを貪欲に狙うメアリの”捻じれ”も、また好きだ。
何かが好きすぎて、頭がオカシイ奴が好き
前世の記憶が定かでなくても、夢に刻まれた喪失はソフィアを突き動かす。やっぱ”強い”よこの女(ひと)ッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
なにかに夢中になるあまり足元が危ういけど、持ち前の人徳で誰かに助けてもらえる描写は、カタリナ様の生き方を
ギュッと濃縮してるなぁ、と思う。
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ウィンド・レビテーションで落下ダメージをキャンセルしたのは、ソフィアじゃないなら誰なのか。迫る黒い影は、一体何を狙うのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
露骨な伏線など貼りつつ、何とかクリアーである。
男子勢が踏み込めない”ゼロ距離”に、迷わずぶっこむメアリが好き。
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カタリナの周囲に踊る影に、”主役”であるマリアが気を向けてるのは今後生きてくるんだろうな-、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年5月16日
ゲーム知識でチートの楽しさを作りつつ、『クリアしきってないので穴がある。あとバカ』って設定を持ち込んで、謎が転がる余地を作ってるのは上手い。
さーてどうなるか。次週も楽しみ。