ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
遂に迎えた、スクールアイドルフェスティバル当日。
ファンと、仲間と、自分自身とで作り上げた晴れ舞台は、満天の輝きをまとって広がっていく。
それぞれの物語で迷い、捕まえた想いが”みんな”に届いた先に、広がるあなたの虹。
さぁ、行こう!
そんな感じの、最高の最終回であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
驚異的なまでに自分たちが作っているものを見通し、何が必要か過不足なく配置し、熱量を込めて描ききる。
ここまで積んだ個別回の切れ味、生み出した文脈、歩夢を軸に再確認した大きなテーマ性が、巨大な舞台で自在に踊る。
まさに集大成といえる強いうねりと、あらゆる場所で緩まない細やかな描画が相まって、1クールの物語をフィナーレへと導いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
あんな事があった、こんな物語があった。
そう思い出せる要素が随所で顔を出して、元気に楽しませる。
圧倒的なバランスとクオリティで走り切る、見事なラストでした。
この広く熱い視線が”ラブライブ!”というコンテンツ全体(と確言できるほどほど、僕は”ラブライブ!”知ってるわけでもないんですが、それでもあえて”全体”と言います)に伸びているのが、まぁ凄いところで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
『μ'sが、Aqoursがあってこその虹ヶ咲』『アプリあってのアニメ』という、認識と敬意。
それが表面に立って十人の主役を邪魔することはなくとも、お台場の空気に滲み溢れ出ていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
そういう奥行き深く、横幅広い視座を持ちつつ、局所的なエモーションや関係性への視力は顕微鏡的な細密さを忘れない。
とにもかくにも、力強い最終話、楽しい1クール、豊かな三作目でした。強い。
先週二人で確認した未来を、同好会の仲間に預け、共有していくところから物語は始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
運命の夜をくぐり抜けた歩は、侑ちゃんが他の女に抱きつかれても全然余裕があるぞッ!
焦り気味に侑LOVEアピールする中須は可愛いねぇ…。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/3awTgRGSCv
第1話冒頭を思い出すと、歩夢と二人の日常を謳歌してた少女が、スクールアイドルと出会い夢に踏み出すまでの物語として、やはり主人公は侑=YOUである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
可愛らしい少女はスクールアイドルが好きだからこのアニメ見ている、あるいはなんとなく惹かれた”あなた”のアバターとしても、作中に存在する。
ファンとしての彼女、観客としての彼女が持つ普遍性を強調してくるこの最終回は、YOUがこの素敵な世界で進んだような一歩を、モニターの向こう側に実在ぶら下げてる僕らにも伸ばすかのように進展していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
この作品が扱う”みんな”は次元の壁を越えて、広く拡大していく。
そんな力強いエールが乗っかる大事な足場としても、侑の夢探し、そこにスクールアイドルが果たす役割(侑がスクールアイドルに果たした役割)は刻まれてきたのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それが今回、フェスを経て離陸する。
クライマックスはアイドルのステージではなく、侑ちゃんの大勝負に置かれている。
離別を意味する転科宣言を、”みんな”の一員として祝福できるように。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
せつ菜が突き上げた握り拳を、アイドルとして仲間として心から追いかけられるように。
終盤三話を使い”歩夢の話”をやった部分もあるだろう。
今回のお話は、前回までの吹き荒れた青春の嵐、そのエピローグでもある。良かったね…。
というわけで、様々な人を巻き込んで”祭り”が動き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
意味深に明け渡していたノートは結局、この最終回では開かれることなく宙に彷徨う演出となった。
ここまでの仕上がりを見ていると、二期に”置いた”演出かなぁ…。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/i8U6qSvEGa
アイドル全員が何らかの形で(そしてバラバラの衣装と個性で)、グローブで掌を覆う中、積み重なる素手。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
衣装を着ない十人目…スポットライトの当たらない観客席の”黒”をイメージカラーとする少女がいなければ、これからの奇跡は生まれ得なかった。
副会長ちゃんも、侑抜きでドルオタになってないのだ
前半個別ステージの猛ラッシュでソロ・アイドル集合体としての色彩を強調しておいて、後半SIFTシャツで統一して”みんな”の喜ばしさを際立たせてくるのも、なかなかニクい運びである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
開演前のパーツのフェティシズム、象徴性が凄い。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/naRaufxLZz
歩夢が笑顔で手を広げるステージがどう生まれ、花々の足元にどれだけ青春の血が蒔かれたかを、僕らは知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
愛さんの実家がニョッキリ顔を出したり、彼方ちゃんの自由過ぎるキャラ性がコアなファンに共有されてたり。
ここに至って語らぬ豊かさは文脈を喰って、更に暴れたおす。
アイドル個別パートはここまで描いてきたもの(13話のアニメだけでなく、制作会社やコンテンツ全体含め)を活かして、感慨を山と積んでくる仕上がりだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
『流石サンライズ、ロボ戦作画つええ』と思わせる、一笑いの作り方。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/eHkJekb17z
伝統の”生えてくる”構図がしかし、果林ちゃんのステージングに割り込めるエマちゃんの特権性を上手く演出しているところ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
スクールアイドルに導かれて日本に来た彼女が、幼いスクールアイドル候補生の導きに…誰かの新しい夢になっていること。
それに助けられた果林が、受け取った言葉を預ける所。
美味しい描写を矢継ぎ早に繋ぎつつ、一個一個に思い出が紐付いていて、脳に溜め込んだものが豊かに再生されていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
このドライヴ感は、今までしっかりと一人ひとりの物語を刻み、進んできた証明だ。
どーでもいい話で感動振り返りされても、心にゃ刺さらんからな…。
というわけで、ここまで道化役と同好会のハンドルを頑張ってきた中須が、最後まで周りをよく見た立ち回りをしていて『中須を好きで良かった…』ってなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
中須が色々やってくれるから、同好会ってハコが維持できてんだよなぁ…。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/08mdg6que7
第1話では別れのステージだった炎の階段が、せつ菜(たち)の晴れ舞台として不死鳥のごとく再生しているのもいいし、自分の物語では嘘と抑圧の象徴だった仮面を、しずくが正義の象徴としてかぶり直しているのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
孤独であるはずのアイドルの個性が、混ざり合って大きな舞台を作るのも良い。
しかし中須のヲタクは当人に相談無しでこんだけデカい装置を創って、『カスミンなら絶対乗ってくれるッ!』と信じていたかと思うと、信心がデカくて面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
あざとい仕草の裏にある企画力の高さ、プロデューサーとしてのデカい野心を、コッペパン同好会は共有していた…のか?
こんな感じで、今までの物語と呼応しながら色々に読めるのが、BPMの早い個別パートの幸福でもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
やっぱ幕が下りるときは今までの歩みを振り返りたくなるもので、思い出が活性化するように凄い速度で突っつきまくる構成は、ここまで付き合った視聴者に報いるものだと思う。
というわけで、アイドルたちが個別の衣装を”みんな”のTシャツに着替えながら、最終回の焦点は過去から未来へと移り変わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ここで無敵の舵取り役に見えた侑ちゃんの震え、璃奈ちゃんの後ろめたさを切り取ってくるのは凄い。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/B4ZoZYD35q
物語の舞台を造り、悩めるアイドルに強い導きを与えてきた侑ちゃんも、等身大に未来に怯え、だからこそエールを求めていた。そうして、スクールアイドルに出逢った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
その一人である歩夢が一番身近な、”貴方だけのアイドル”として個人的な告白を、受け取り返す意味。
あるいは万能無敵な愛さんが、困難を抱えた璃奈ちゃんを”お世話”しているとも見えてしまう関係の歪さを、当人に言わせ抱擁で否定する意義。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
視聴者がかすかに聞き取っていたあやふやなノイズにも、制作陣が目を向けて回収しきろう、という意欲を感じる。
『初めて役に立てた?』と聞く璃奈ちゃんの、自分をヤクタタズだと思い続けた痛みの深さは第6話、自室での血を吐くような独白でしっかり描かれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それを段ボールごと抱擁し、繋がりたい気持ち、繋がれない不器用をまるごと受け止めた愛さんに、璃奈ちゃんはずっと後ろめたさがあったのだろう。
それがひょっこり顔を出して、愛さんは軽く苦笑いしながら、そのコンプレックスごと璃奈ちゃんを抱きしめる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
役に立つ、立たないの話をすれば、出逢って隣りにいてくれたことだけで”役に立ってる”のだ。
存在自体がファンサ。愛さんは璃奈ちゃんのTOでもあろう。ヤベーなオイッ!
そしてここで…”しずかす”にもう一発の爆弾が…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
可愛いアイドル、みんなのカスミンが高校一年生の”中須かすみ”になれる、一年組との絡みほんっと僕好きなんですけども。
ここでしずくが送った星月の髪飾りは、そことは少し違う。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/ojxVrgoGKV
アイドルとして武装できる贈り物であり、同時に親愛なる同級生に向けたプレゼントでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
凄く”中須かすみ”をよく見て、至近距離で親愛を手渡ししてくる仕草だと思うのですよね。
その温もりと重さが判るから、中須もあんま”カスミン”しない表情で受け取る。良かったね…ほんと良かったね。
僕はアプリやってないんですが、Twitter越しの受動喫煙でこの髪飾りが持ってる文脈は、門外漢ながら輪郭は掴みまして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
『最後まで…最後だからこそ”文脈”で殺すッ!』というスタッフの気合に、跳弾で射抜かれるような形にもなりました。全方位、全局面で勝ち切りに来てるな…怪物か。
順調だった祭りに雲がかかり、
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ステージは雨で中断。皆が無念に拳を握る中、侑ちゃんは断腸の思いでプログラムに線を引いていく。予算ゲージがもうカッツカツなんやッ!!
ここで天候操作しないで雨降ふらす所が、”虹”だなぁと思う。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/DYVobO8Eij
スクールアイドルにとって天候操作は基本能力であり、『雨、やめー!』と叫べばここまで雨は止んできたし、吹雪も止まってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
しかしラブライブ! 決勝の頂きを目指さず、廃校も回避せず、『ウチら九人!』でもない虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会は降られるがままだ。
不意のアクシデントは悲しいことだが、天からの慈雨がなければ花も開かない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
先週あれだけの意味合いを込めた歩夢のボタニカルなステージに、雨を降らすことで生命の息吹を宿す描写で、想いが届かない不幸と裏腹の恵みを見せるのは、情景の強いこのアニメらしい。
雨が降ってもなお、”みんな”の繋がりで繋がるステージ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
雨が降ればこそ、暗い空に広がる美しい虹。
そんな新たな物語を描けるのは、やっぱりこの作品が”虹ヶ咲”だからだろう。外伝だからこその闊達な自由さは、このアニメの強さだ。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/VUecsZ0lc5
ここで”あなた”を、”みんな”と繋がる特別な場所に連れて行くのが歩夢なのは素晴らしいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ここまで積み上げてきた物語故の必然だし、青春の迷路を一緒に走った結果、歩夢がどこに来たのかが凄まじくよく判る描写だ。
愛に足を絡め、出口のない場所に閉じこもろうとした少女が手を引く、光の果て。
そこにはとても美しいものが待っていると、あなたが教えてくれた。だから今度は、わたしがあなたに届ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
そういう風に手を引ける”アイドル”に、上原歩夢はなれた。
そうなれる手助けは、誰よりも侑ちゃんがしてきた。
手を引き、隣り合い、想いをぶつけ合って導いてくれた。
そんなたった一人に向ける思いが、とても広い場所に繋がることもある。貴方だけの歌が、みんなの詩に変わっていくこともある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
やっぱこのアニメはそういう話で、それを描ききるステージがこの雨上がりの夕焼けの先にあるのだ。
情景の火力、最後の最後で更に踏み込んできたな…。
(アイドルを見守るUC守護神が、怒りの赤ではなく覚醒の緑なの、”L”越えて”G”の文脈まで引っ張ってきて貪欲だなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
つーか”一角獣”なのは現実のお台場との重ね合わせの結果だとは思うけど、見守るのが乙女偶像であること考えると、また別の意味出てきて面白すぎるな…)
辿り着いたステージから語りかけられる、たった一人の…そして無数に広がる”あなた”へのメッセージ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ここまでの描かれた、個別の物語を共有し、応援し、愛し勇気をもらった全ての”あなた”もまた、明日に進む時が来た。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/jNTdR6iGQo
それは観客席から大切なアイドルたちを見つめる侑ちゃん物語であり、モニターの向こうに広がる有象無象の物語ともなりうる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
色んな女の子が色んな悩みと苦しみに、必死に取り組んで、お互い支え合って辿り着いた大団円。
そこに至る全ての歩みに、意味があると思えたのならば。
スクールアイドルにはなり得ない、次元を隔てた”僕ら”の物語もまた、この美しい虹を背に受けてそれぞれ、走り出して欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
『モニターの向こう』を明言する語り口には、そういうメタな視線が確実にある。
架空の可愛らしい女の子の物語を、ムサくて惨めたらしい”俺たち”に重ねるためのラストステージ
それは作品世界のフレームの中でも、綺麗に完結している。転科への不安を口にした侑ちゃんが差し出してくれたものを、アイドルは自分たちの晴れ舞台からしっかり返す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
あなたが、いてくれたから。
それを受け取ることで、侑ちゃんはピアノの前に立つ勇気をもらう。
最高のファンと最高のアイドルが織りなすコール&レスポンスは、そこを超えて広い場所へ届く強さと野心を、確かに持つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
副会長の変化もその一つだろう。これは作中でスクールアイドルに出会い、侑ちゃんと出会ったことで、生まれた変化。
それをモデルケースに、三次元に生まれるものもあるはずだ。
自分たちが制御できる創作を越えて、描いたものが何かを変えたら。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それは創作車の分を超えた祈りで、そういう野心が燃えてるから、作品を超えて届けようとする思いがあるから、アニメは面白い。
僕はそう思う。
見ていてとにかく楽しい物語を、怪物的な腕力と視力で完璧に仕上げつつ。
そこで満足せずに、現実を改変せんとする大望を最後に突き立ててくるところが、欲張りで大好きだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
”虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会”は侑の物語であり、彼女をアバターとして少女たちの青春を見守っていた”YOU”の物語にもなりうる。
それに必要なのは、虹色のPassions。勇気はあなたの中にある。
それぞれの辛さと、それぞれの惨めさに取り囲まれた物語の主役として、駆け出すためのエールはあなた達の愛から生まれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
そんな思いを山と積めて、ニジガク最初の9人ステージが輝く。開幕のカットだけで『あっ死ぬ』って判るヤツ!
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/NlJLiD3EWh
現実のステージングとイマジナリーなカットを組み合わせ、芳醇な表現力で見てるものを殴り殺すのが、虹学のステージ表現だったわけですが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
今までイマジナリーなカットは、『こうだったら良いな』『こういう時間をアイドルと共有したいな』と、未来の夢を照らしてきました。
しかし作品に幕が下りる今回、実在から離れた描写は軒並み、アイドルたちと”あなた”が積み上げてきた美しい思い出をつづれ織りに、情感の猛連打を仕掛けてきます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それは、確かにあった思い出。
今輝かしいステージで踊る、現実となった夢の苗床。
九人それぞれの色に寄り添ったからこそ、万感を込めて歌い上げるラストソングに意味が宿る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それはたった一人へのエールであると同時に、どデカイスクリーンで”みんな”に届き、モニターを貫通して”僕ら”を殴りつける。
(男性格である”僕ら”使うのは、女性排除ではなくアイドルソングの文脈です)
歩夢が演じた濃厚な物語が教えてくれたように、たった一人の”あなた”と向き合うことが、”みんな”への道を開くこともある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
親愛なる侑ちゃんに向けた”夢がここからはじまるよ”は、ステージとモニターを繋いで、”みんな”に伸びていく。
この最後の舞台で、テーマを更に広げてきたのは凄まじい。
個別の輝き、個別の笑顔。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それを繋ぐ黒い(侑のイメージカラー!)ユニフォームを着て、受け取るアンコール。
わたし達はあまりにバラバラで、だからこそ繋がれる。
果林が”モデル”を活かし、Tシャツ大胆にアレンジしてるの好き。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/k2XrZ21SPw
祭りは終わり、一夜の夢は醒める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
現実は続き、でもそこにこそ虹はある。
手渡し、受け取ったエールを胸に抱いて、人生が戦慄を奏で始める。
きっとその黒鍵からは、青春が聞こえる。
©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 pic.twitter.com/B7z3elcqIy
スクールアイドルと出会えたからこそ踏み出せた、あなただけの夢に侑が踏み出したところで、物語は幕を閉じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
その先に虹がかかっていることを、僕らは知っている。
馥郁たる余韻のある、素晴らしいエンディングでした。
『アイドル、始めて良かった』と歩夢が言ったところで…泣いて…しまって…。
大好きなあなたを”みんな”へと引き剥がすと、呪ったことすらあった決断を、情念と青春の荒波を超えて一人の少女が肯定するまでの物語。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
そうとも読めるエンドマークをしっかり置いてくれて、虹色の豊かさを描ききった最終回でした。
良かったね歩夢ちゃん、侑ちゃん、みんな…本当に良かった…。
というわけで、”ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会”完結であります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
いやー…素晴らしかったし凄まじかった。
こんだけ自作を俯瞰で見通し、何を作中に置いてどう連動させて物語を編み切るか考え抜いた作品、見つけたヴィジョンを実際形にできた作品って、滅多に無いと思います。
こんだけ視力が良いと計算の冷たさが立つものだと思うけど、一個人に相応しい物語と構成をしっかり用意し、キャラの魂を掘り下げた話運びと描画が活きて、火傷するほどに熱い物語が、見事に13話走りきりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
みんなあの美しいお台場の中で、必死に生きてた。キャラの息吹を感じられるのありがたい
僕は”ラブライブ!”とは無印アニメからの付き合いで、虹ヶ咲とはこのアニメが始めまして。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
なんとも半端な距離感で見始めた物語ですが、情景の使い方、可愛らしいキャラびょ巣や、軽妙さの奥に芯がある掛け合い、豊かなステージ表現…一発で掴まれました。
舞台がお台場だったのは実在の硬い手触りと、そこをあまりに美しく書き上げることで生まれるファンタジーを同居させてて、大変良かったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
建築論・都市論としてもシャープな描画が多く、そういう所にセンサーがある自分としては、大変ありがたかったです。
”個”を話の真ん中に置き、ここまで二つのグループを貫通(あるいは呪縛)してきた諸要素を大胆にパージして話を創ったのも、勇気ある決断だったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
違っているのだけど、あまりにも沢山のものを受け継いでいる。そう確信できる視線が、弾む青春を活写していました。
アイドルが受け取るもの、与えるもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ステージ衣装を着ない存在を主役にすることで、ファンとの関わり、その多様性を刻めたのも良かったと思います。
侑ちゃんが万能の主役になるのではなく、話数話数で必要なキャラがキャスティングボードを握った柔軟性も、軽快さを生んでいた。
『個別の悩み、バラバラの輝きを書く』という基本哲学を太く主柱に置いて、各アイドルを掘り下げるときはそれぞれ必要な画角、色彩、キャラクターとドラマを丁寧に用意し駆動させていたのも、大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
オムニバスの豊かな面白さ、それが連動している脈動を感じられました。
一個一個のエピソードを前のめりに加速させながら、次に繋がる要素を簡勁にブチ込んで連動性を創る手際は、悪魔的に冴えていました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
一番強烈だったのは、やっぱ歩夢の疎外描写だろうな。むちゃくちゃイジメたからなぁ…だからこその、第12話のカタルシスなんだけど。
同好会がデカくなるサクセスも、前面には出ないなりにしっかりと積み上げて、手応えのある成長物語という側面も元気でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ステージ表現が回を追うごとに、イマジナリーな領域から現実にはみ出す部分が増える傾斜が好き。
社会的存在としての、同好会の変化が舞台から見える。
毎回毎回表現力が加速していって、『最新話が最高』という状況を1クール続けたのは凄かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
一話を見終わって胸に生まれた感動と余韻が、次の回を深く味わう素地になって、個別のエピソードがまた深く刺さるんですよね。
シリーズ構成田中仁の、悪魔的犯行、か…?
女の子たちはまー、みんな夢のように可愛かったですね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
それぞれ魅せたい可愛さが違っていて、それが日常の仕草からも、アイドルとしての晴れ舞台からもドッカンドッカン殴りつけて来るのが、ズルくて良かったです。
こんなに可愛く描かれたら、みんな好きになるしか無いじゃんッッッッ!!!!
バラバラな話のはずなのに…多分だからこそ、”みんな”が好きになれる書き方をしてくれたのも良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ファンを主役に置いたこともあって、アイドルの外側にあるものが凄くよく見えて、凄く尊重されてるシリーズだと感じました。
分断された”わたし”と”あなた”と”みんな”を、どう繋ぐか。
そこに真摯に向き合った結果、時代性のある作品にもなったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
夢いっぱいの都合のいい楽園であるけども、それを描けばこそこの迷妄でなんとか生きるためのかすかな光も、”みんな”に届く…かもしれない。
明るくハッピーな物語に、シリアスな祈りが薫ったのは良かった。
世界が感情を受け取って美しき輝き、未来への予兆に満ちる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
”ラブライブ!”に特徴的な心理主義的表現を、さらに先鋭化させ要所で突き刺してきたのは、大変ありがたかったです。
天候、光、境界線、花、交通標識。
様々なオーメンが豊かに咲いて、受け取り甲斐がありました。
好きになれる場所がみっちりと詰まった、素晴らしいアニメでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
こんだけの仕上がりの後に、本伝最新となる”スーパースター!!”が待ち構えてるの、凄いし怖いな…。
”これ”に並ぶか超えるかしないと行けないって、制作陣のプレッシャーパないでしょ…やってくれるだろうけど。
とまれ、凄まじく上手くて、ありえないほど可愛くて、とんでもなく面白いアニメでした。本当に凄いよ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月26日
ノートの行方も気になるし、もっと彼女たちの輝きを見たくもありますが、やっぱりここはありがとう、を。
凄く楽しかったです。
みんなを好きになれるアニメで、本当に良かった。
お疲れ様!