アサルトリリィ BOUQUET 第12話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
学院を脅かす巨大ヒュージに、一人立ち向かう梨璃。
その力は常識を超えて広がり、夢結に正気を、リリィ達に力を与えた。
力を使い果たした由比ヶ浜ネストを制するべく、覚悟のダイブに挑む姉妹。
海より来たものが、愛を陸へと返すなら…。
という感じの、アサルトリリィBOUQUET最終回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
色んなモノの決着をつける今回、いつにも増しててんこ盛りであり、大型ヒュージと由比ヶ浜ネスト&アルトラ級のWクライマックスに加えて、魔剣の呪いとか夢結様の乱調とか結梨ちゃんとの別れとかもゆグロ結縁とか、まー色々あった。
割とフワッとした感じもあり、BOUQUETが主軸に据えていた夢結梨璃(+結梨ちゃん)のお話は収まる所に収まった感じもあり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
なかなか自分の中で『これだ!』と確言できない状況だが、いい最終回だったと思う。
中心のブレを細やかな描写で抑えるのは、BOUQUET特有のバランス感覚だなぁ…。
画面で描かれたものを色々継ぎ足すと納得が生まれる感じもあるので、自分なり考えたことなどを書き足しつつ、最後の感想を書いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『ヒュージ襲来によって変容してしまった世界が生んだ、ヒルコとしての結梨ちゃん』つう見立てで結構納得してしまったので、受け入れられる形で終わった…かな?
結界内で一人、巨大なヒュージに立ち向かう梨璃。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
学院に一人置き去りにされた夢結様はそれでも戦う力を求め、因縁の魔剣を掴む。
姉と慕った人の、愛と狂気と命を吸った刃。そこから、全てが始まった。
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『剣を取る/置く/奪う』という表現が大きな象徴的意味を持つのは、アゾンのアクションドール、それに付随する(あるいは主役である)CHARMをコンテンツの中軸に据えている作品として、なかなか面白いところだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
リリィが武器を持つのか、武器がリリィを必要とするのか。
それはドラマが動く創作空間だけでなく、それが商品として展開される現実空間でも、相補的な問題である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
梨璃は武器の危うさをいつでも認識し、必要な時に握り、不要な時はくじく。
結梨ちゃんを黒い卵から出し、狂気に囚われかけた姉の刃を折る。
梨璃は刃に振り回されない。使いこなす側だ。
対して夢結様はまー、剣の使い方がヘッタクソな人で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
ルナティックトランサーなんていう、ヒュージぶっ殺すのにしか役に立たないレアスキル持ちなのに、姉が死んで以来めっきり不安定で、自分を鞘に収められないまま苦しんでる。
姉の妄執も、電波ゆんゆんで襲いかかってくるしな!
復活した美鈴様の幻影は、結梨ちゃん死亡で傷が開いたトラウマに、活性化した狂化ヒュージの波動が共鳴して生まれてた…て解釈で良いのかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
本当に亡霊が墓から這い出してきて、梨璃と二人で生きる”今”に呪いかけてきた…ていう読みでも通るよう、隙間を残しているのはわざとだと思う。
まったくリリィらしくない(からこそ、多分世界で唯一リリィ的な)美鈴様は、無垢であろうとした夢結様、純潔であり続けられる梨璃にとって、多分永遠の謎だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
周囲の認識を歪めながら膨れ上がる憎悪と衝動を、たった一人妹を愛して刃に込めた人の想いは、清らなる乙女には解らない。
その解らなさを、由比ヶ浜ネストを潰した後も二人は抱え続ける。解らないままで良いのだと、過去を振りちぎって未来に進み続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
幻影か、亡霊か。
その答えを言い切らないまま終わる物語は、過去と死と他者への根源的な理解不能性を大事にしてくる感じで、結構好きだ。
姉の狂気に呼ばれる形で、発現するルナティックトランサー。白銀の狂戦士は圧倒的なパワーで、妹の危機を食い止める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
狂戦士のレアスキルが宿ってしまった以上、人として正しい安定性は夢結様には遠い。狂うのは、彼女の常態だ。
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しかしそれでも、トラウマの核にある姉殺しの魔剣を掴み、戦士として立ち上がろうとする決意がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
リリィから力を奪う結界と同根のルーンを握ることで、大事なものを奪う刃を止められる。
戦闘行為が持っている狂気と暴力性、梨璃の無垢なる正しさが背負いきれない真実の一端を、夢結様は握る。
それは(武器というものの本質通り)制御が極めて難しくて、自分と他人の命を刃境に晒す危険が、いつでも付きまとう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
誰も切れない刃では何も守れないが、刃は獲物を区別しない。神話時代からの剣のジレンマを、夢結様は自力で解決できない。
だから、正しい梨璃が鞘になる。
学院を結界ごとぶっ飛ばすような超絶の三撃を、真正面から止めうる圧倒的な力。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
その代償として、夢結様が制御を失ってしまうなら。
与えられたレアスキルによって、生き方を根本から揺さぶられてしまう新人類・リリィの苦悩は、理性と連帯を取り返す結梨のカリスマが補い、支える。
夢結様の不安定さって『豆腐メンタルwww』って煽るたぐいのものじゃなくて、リリィがリリィである最悪の発露の一つだと思う。もう一つは美鈴様の呪い。姉妹揃ってまったく…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
既存社会から危険視され、ヒトデナシ扱いを受ける人型ヒュージ。
その異能が、人でありたいと願う望みすら書き換える超越種
己のカリスマに悩むことなく、適切に乗りこなせてしまう結梨の異能適正は、そんな苦悩を包み込む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
怪物であることを前提に、ナチュラルにスマートに”人でしかないリリィ”を体現できてしまう所に、結梨の主人公としての特質、特権、特徴があるのだと思う。
刃を握る力と、刃を治める力。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
相反するリリィの可能性を、お互い補い合う姉妹。
夢結と梨璃は多分、そういう存在なのだろう。
それは『リリィとヒュージが生まれてしまった世界が、どう進んでいくべきか』という問いかけに、一つの答えを生んでいる。
二人合わせて主役らしい主役だな、と思う。
友の激戦を前に、見守ることしか出来ないリリィ達。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
そこに託された切り札が、マギに選ばれた二人を勇気づける。
往くぞ、超遠距離ノインベルト。
レギオンの力を今こそ見せるッ!
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夢結様のルナティックトランサーが解除されてるのは、梨璃との共鳴で狂気の呪いが収まった結果か。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
はたまた、妹の叱咤で過去に惹かれるタナトスを振り切ったのか。
明瞭に『さよなら…お姉さま』と言うことなく、夢結様は美鈴様が末期に残した影から抜け出していく。
それは美鈴様が死ぬ前、自分がルナティックトランサーの呪いに食われる前に夢見ていた、清く正しいリリィに戻る仕草だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
しかし既に死と退廃の甘さを知っている夢結様は、死人と手切れする正しさには踏み込めない。
浮上するコクーンの中でも、亡霊と再開したい願いが透けて見える。
『そこも引っくるめて抱きしめ、導き、面倒見る』という梨璃の決意は、第6話で示されたとおりである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
異能も歪みも弱さも、過去への不健康な郷愁も全部ひっくるめて、夢結様という存在全てを受け入れる腹は、既に整っている。
その決意を縁に、夢結様は銀色の狂気、姉の長い手から逃れた…感じかな?
放たれた希望はレギオンを超え、全てのリリィの思いを載せて託される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
一回奪われかけたところを、夢結梨璃が文句も言い合える健全さで背中合わせに、スフィアを奪還する所が好き。
ここの盛り上がりは、横幅広く人数描いた強みだよなぁ。
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かくして炸裂する、最強の絆。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『ヒュージは孤独で強く、リリィは連帯するから強い』って描写も、BOUQUETは多数積んできました。
そういう意味では、妹の手を振り払って単騎特攻した美鈴様は、やっぱ一番ヒュージに近いリリィだったんだろうな
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夢結様もその狂気に惹かれて孤独になりかけたが、梨璃と出逢ったこと…甲州撤退戦で誇り高きリリィとして、名も知れぬ少女を護ったことで、繋ぐべき手を見つけた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
結梨のカリスマがレギオンだけでなく、全リリィに適応される規格外を見せる意味でも、元気玉ノインベルトは良い決着なんだろう。
というわけで、ボロボロながら楽しい我が家。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
今日は戦勝めでたい日、先輩後輩いいっこなしだ!
ここでオンボロにするなら、梨璃ちゃんが単騎特攻しなきゃいけない説得力として、学院半壊させるわけにもいかんわな……。
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学院長室を覆うガラスは割れ、寒風吹きすさぶ部屋は寒い。タコ足配線描写の、異様なエヴァっぽさな…(好き)。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
透明な覆いが、学院唯一の”大人”である理事長代行を…彼の子供達を守り、閉じ込めていた描写が多かったので、この破壊は寒々しくも痛快。
多分、ここからリリィのあり方が変わるのだろう。
託された使命は、仇敵・由比ヶ浜ネスト殲滅。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
”トップをねらえ!”の木星爆弾投下シーンを思わせる最終決戦と、覚悟のブリーフィングを並列で見せるやり方は、独特で面白い。
帰らじの戦場へ、ファンシーな傘でフワッと降りていくの凄く良い…。
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千載一遇の好機を逃すまいと、過酷な任務に若人を送り出す残酷。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
理事長代行はそれを噛み締めながら、しかし感情を揺らさない。揺れない自分を見せることが、大人になれたリリィとしての責務だと思ってるのだろう。
こういう人がリリィの側にいてくれたのは、アニメ見る上でありがたかった。
そんな彼に、梨璃がお礼をいう所も良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
たとえ儚く消えたとしても、そこに思いは確かにあった。
水に帰った愛子を、人として遇してくれたありがたさ。
それは異能者であるリリィに学び舎を、少女が共にある宿り木を用意した、教育者への感謝でもあろう。
二人目の結梨ちゃんを産まないために、梨璃は死地に進む。その隣に立たんとする姉は、もう死を望まない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
待つ人のいる場所へ、必ず帰る。
その決意を握りしめて、魔剣はその呪いをアルトラ級に解き放つ。
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やっぱここで、理事長代行が二人に頭を下げてるのが良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
彼は矜持と信念を持って『これしかない』と選び取って、リリィを守り、育み、戦わせる。
異能の戦闘兵器がそれでも、清く正しい人として生きれる道を定めながら、彼に傲慢はない。
生存の刃を少女に預ける申し訳無さが、常に胸に渦巻く。
魔剣に宿った呪いは美鈴様由来であり、それが愛した妹の手で仇敵を打ち砕くのは、過去の開放なのだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
学院に身を置きながら、人の在るべき正しさを自分に引き寄せきれないまま散った美鈴様が、妄執から解き放たれるための儀式。
その毒も含めて、己なのだと認める禊。
剣の呪いが夢結様を狂わせ、過去に繋ぎ止めていたのなら、その超越は夢結様自身で行わなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
美しき白百合が、どうしても正しさに殉じられなかった一人のリリィの妄念で手折られないように、隣り合わねばならない。
そういう気概で、夢結様は同行を申し入れた。
その決意と優しさを、理事長代行も分かっている。死と闘争と狂気を少女に押し付ける身勝手を、飲み込んでも果たさなければいけない使命も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
だから、彼は娘のような戦士に頭を下げるのだろう。
その”身だしなみ”が、リリィを人に留めているのだと思う。
呪いと祈りを宿した刃は巨人を砕き、戦乙女は闇に投げ出される。命を守ってくれるのは、繋いだ手と少女最後の鎧。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
死の影の中で、梨璃は去っていった人の夢を見る。
海から来た子供。私の刃で、殻を壊した少女。
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海から来て海に散った結梨ちゃんは、海に食われかけた梨璃と海で出会い直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
それは一瞬の優しい幻影で、狂気よりも連帯を、歪みよりも正しさを異能とする梨璃は、それに囚われない。
それでも、涙は流れる。籠もるのは感謝か、哀悼か。
これで結梨ちゃんは思い出になって、美鈴様のように梨璃を縛ることもなく、本当に海に帰っていってしまうのだなぁ、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
寂しく、また正しいことだと思った。
死を在るべき場所に、しっかり収める強さ。
夢から醒めることで、梨璃はまた大人になる。しかし願いの四葉は未だ、その髪を飾るのだ。
このバランスの良さに比べ『あのアマ…この土壇場にこねーんだが! 会いたくねーときは急にポッアップしてくるくせに! 悪霊Web広告ッ!!』と、妹の前で愚痴たれる夢結様のネトネト感…好きだよ。(言ってません)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
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触れ合いたいと願い、邪と退ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
美鈴様が(文字通り)死ぬほど悩んだ懊悩も、梨璃にかかれば『それも大事なこと』と、ナチュラルに抱擁される。
その正しさが、美鈴様のいない世界で夢結様を支えていく。
幼く見えて、前にいる。結梨ちゃんと同じね…。
美鈴様が夢結様の罪悪感の結晶だとすると、夢枕に立たなかったのはまぁ良いことだ。グラングランな夢結様、見ててキツかったからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
12話かけてようやく、夢結様の懐かしき呪いは解けた。
もう、夢は見ない。決意と愛で刻んで、思い出になったから。
それが少し寂しくもあるが、死の引力に惹かれて生き続ける不条理は、人には重すぎる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
人が果たすべき誠実を、絶対に裏切れない人格の持ち主にはなおさらだ。
結梨と隣り合い、時に睦み合うなかで、夢結様がよりリリィらしく生きる術を、たくさん見つけられると良いなと思う。
流れ着いた黒い卵を、いつかのリフレインのように剣が割る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
生まれ直した世界は賑やかで、楽しくて、青くて。
花束のように綺麗だ。
アルトラ級の遺骸こっっっわ! 人に最も近いヒュージ…そら、美鈴様にも共鳴し呪われるわな。
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二人が死んで、二人が帰る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
英雄を救命する行為が、四葉の髪留め探しのリフレインになってるのが良いな、と思います。
陸に生きる人、闇に還る人、海に消える人。
色んな人の思いと異能を受けて、梨璃は黒い卵から孵る。夢結様は誓った帰還を果たすことが出来る。
そして、日々は幸福に続いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
百由様のヒューマニティ、ミリアムとの関係性は12話じっくり煮込んだところだと思うので、最後にデカく回収するのはグッドよね…オメデトウッ!
水に沈んだ魔剣は、もう呪いを吐くことはない…のか?
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次作に流し目を使いつつ、とまれBOUQUETは完結しました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
正直9話で作品との距離感が事故り、以降は捻挫したみたいな動きづらさを抱えたまま、視聴と感想を続ける形となりました。
色々ギクシャクしてしまい、読まれていた方には申し訳ない。でもま、そうなったなら仕方がねぇ。
自分の中のイメージと、目の前にある作品がうまく噛み合わない時に、『ああ、感想書いててよかったな』と思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
頭の中だけで捏ね繰り回してると歪みそうなところを、書きながら整形出来る部分があるんですよね。
それをWeb越しタレ流しにする是非は、まぁ悩ましいところですが。
そうしてでも自分の中で作品を理解したい愛着と面白さが、確かにあった作品だと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『コンテンツホルダーからのオーダーが、相当縛りキツかったのかな…』と邪推する動きづらさは、確かにあったけど。
可愛らしく、鮮烈で楽しいアニメでした。
リリィという異能の存在、変容した社会を結構大事に話を進めてくれたのは、個人的な好みにハマって良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
超越者の檻、青春の揺り籠、害意からのシェルター。
”学院”という舞台に色んな表情があったのは、とても良いと思います。結構、その外側をしっかり見たアニメだった。
白亜の学び舎に情念を閉じ込め、時に湿度を漂わせつつ人間関係を泳ぐ少女達の体温が、詩情豊かに語られてたところも良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
唯一個別回を貰う形になった神琳と雨嘉が焼き付けた情感の複雑さが、うまく作品に奥行きを与えていたと思います。だから二期では梅様回をだなぁ…。
道化の仕草の奥に、強烈なエゴと痛快な誇りを宿した楓様も、好きになれるキャラで良かったです。あの立ち位置のキャラを、こういう書き方してくれるのは偉い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
結梨ちゃんは…なんか喋りだすと止まらないなコレ。
凄く好きでした。
生きて、みんなと本当に幸せになって欲しかったです。
夢結様は『間違える主役』として、昔の女の激重重力波に翻弄され、大変お疲れさまでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
死と追憶を振りちぎったと思えば呼び戻され、仲間が大事だからこそ傷を開かれ、一番メチャメチャになった人だと思います。
魔剣は海に鎮めたので、今後は電波の届かないところで、持ち前の善良を育んで…。
梨璃は…正直難しいキャラでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『間違えない主役』として夢結様を引っ張る仕事も判るし、業と愛に食われた美鈴様から夢結様を取り戻す正しさが大事だったのも、納得できる。
真っ直ぐに光の方に進んでいく清らかさが、主役としての特権と相まって作品を支えていたとも思う。
ただまぁ…個人的な好みとしては、もうちょい夢結様と公平であって欲しかったかな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『助けられた側が、手を引く側になる』という逆転と成長のドラマは理解できるつもりだけど、実際にカメラが捉えてる場面での欠陥描写が薄めで、答えを一方的に掴みすぎる主役になってた印象。
純粋とは理由がないからこその真白なんでしょうけども、あと一匙の”人間らしい”歪みがあってくれたほうが、僕の好みではありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
『美鈴様、寝りゃ良かったじゃん』ってコクーンの中で言えてしまえる正しい残酷は、正直軽く怖い。いい子で好きな子なのは、間違いないんだがな…。
情景に詩情を乗せて、変容した世界にも漂う美しさをしっかり見せてくれたのは大変良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
BOUQUETの名前の通り、花を中心に風景に様々な意図を込めて、語らず伝える演出は豊かでした。
景色がとても綺麗だったのは、このアニメのいいところだと思う。
通常物語が進むペースよりも早足で、三話に一回のクライマックスで拍子を刻み進んだのが、良かったのか悪かったか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
ここは正直、判別が付きません。選んだ形式が、枷になってた感じはある。
もうちょい色濃く描いて欲しかった部分があったのは、第9話感想に記したとおりです。
しかしそれで全てが否定されるわけではなく、少女たちの愛らしい描き方、それを包む世界の甘やかな残酷は、立派に活写されていたと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
新人類として社会に拒まれ、異能に自我を揺るがされる存在としてリリィを描いたのは、SF味濃くてなかなか好きです。
夢結様と梨璃にフォーカスして進めたBOUQUETが、取りこぼした魅力的な花は沢山あります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2020年12月29日
キャラ的にもドラマ的にも、アニメで見たいネタを胸に温めつつ、1クールの花束に感謝を。
面白く、いいアニメだったと思います。
ありがとう、お疲れ様。