エモクロアTRPGを読む。https://t.co/1C3PCr0d6H
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
紙ベースを一切通さない、Webページで自己完結するルールブック。
そこからキャラクターシート管理ページ、プレイキットに導線が伸びていること。
無料で配布され、商用含めた利用が任意に可能であること。
Webを強く意識したシステムだといえる。
これを作り上げた(これから大きくしていくであろう)方々が、現在のTRPGシーンの舳先にたっているのは間違いがなく、エモクロアTRPGのデザインを読むことである程度、TRPGの”今”が何処にあるのか、擬似的に推察することもできよう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
自分自身はすっかり時代に置いていかれたロートルだが……
しかし波から身を離せば、楽しいことは否応なく遠ざかっていくだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
閉じた居場所に安住するにしても、小さな窓くらいは開けておきたい。
ので、エモクロアTRPGという窓を通じて、僕が触れ得ないTRPGの”今”を感じてみたい。
そこから見える景色は、謬見と妄想に歪んだものであろうけども。
まず”怪異”に対抗していく基本構造が目立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
その定義は様々であり、しかし自動的にエモーショナルな反応を引き出す共通点を持つ。
ホラージャンルを選んだのは、やはり現状のデファクトスタンダードであるクトゥルフTRPG、そこに足場を置く(潜在含む)ユーザへの強い目配せがあろう。
またエモーショナルな体験をキャラクターパラメーター、シナリオ内部で変換されるステータスとして重視しているのも、トークンの数字をいじるデジタルな体験よりも、感情のゆらぎと物語の変容を楽しむアナログな体験を重視してのものだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
元々TRPGは物語体験装置だが、その傾向をより強めた印象
キャラクター作成、シナリオ構造、種々のルール。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
全体的なデータを簡便に仕上げつつ、非常にベーシックで汎用的、かつ具体的な処理を取り込んでいるのも、BRPの正式発展型という印象を受けた。
スキルや判定が具体化されているゲーム体験が、今のスタンダードで”強い”ということか?
DLが用意可能なシナリオ傾向、PLが持ち寄るキャラクターの要素が非常に横幅広く定義されていることも、大きな特徴であろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
自分の想像力を自由に羽ばたかすことが出来る、イマジネーションのメディア。
おそらくTRPGに”今”求められているのはそんなイメージで、そこに応えようとしているデザインか。
TRPGと自由度は永遠の課題であり、束縛と開放をシステムごと、時代ごとに繰り返すものだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
僕は世代的にも個人の好みとしても『いかに適切な不自由を与えるか』というデザインを基盤に置くが、エモクロアTRPGは『いかに適切な自由を与えるか』という視点でゲームをまとめているように思う。
対局に見える二つの視点が目指す所は結局同じで、みんなが楽しいゲーム体験である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
この”楽しさ”が多彩で多様だからこそ、様々なゲームシステムがあり、プレイ環境もある。
しかし共通する部分は多く、安定して事故の少ない、自分の楽しさがよく伝わるシステムやシナリオ、ゲームは”良い”TRPGだろう
同時にそんな普遍にどういう角度から接近し、どんな体験を生み出すかにシステムごとの個性がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
デザイナーが志向した体験と、ユーザーが求めるゲーム体験が上手く共鳴した時、それは”私達のゲーム”として非常に特別なものになり、大変豊かな面白さを生み出す。
そしてそれはTRPGを知り、自分の中のイメージを深めていくメディア、表現、作品の変化…時代の潮流に伴って大きく変化し、求められるものも違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
そんな流れに自在にキャッチアップしていく軽みは、これまで支配的だったデザイナー→ユーザーという勾配だけでなく…
実況者、動画製作者というユーザーがデザイナーになりうる、ある種の逆行現象によって果たされていくのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
この制作スタンスの転換、遊びの最前線にいるからこその軽快さは、エモクロアの強みであろう。
そういう意味ではこれからユーザーフィードバックを受け、このシステムがどう変わるか
どれくらいの速度と強度で、システムをブラッシュアップしていくかも注目かもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
紙の出版ベースでエラッタを適応し、シナリオを編み、楽しさを共有していく時の”重さ”みたいなものから、ある意味自由である強さ、速さが、このシステムにどう適応されるのか。
そこが気になりもする。
(プロデザイナーは常にユーザーから始まり、強いデザイナーは現役バリバリのユーザーでもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
ユーザーとデザイナーの壁もまた、実は同じ場所に繋がった一つの対極でしかないけども、まぁそこはそれである。違いというのは常にあるし、そこにこそ個性と窮屈さ、アプローチの差異が生まれる)
エモクロアTRPGは、エモーショナルな物語体験の共有をゲームの基盤に置く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
TRPGがなぜ面白いか。
それはキャッチコピーである”あなたと共鳴する物語体験を――。”に凝集されている。
動画を、配信を、SNSを通じて全てがシェアされる時代に、共有されるべき物語。
物語を共有可能なプラットフォームとしてのTRPG。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
そこに強くアプローチしようという、試みなのだと思う。
シェアリングエコノミーにおいて”軽さ”というのは決定的に重要だから、昨今のゲームシーンも反映し、プレイ時間は基本軽量、世界観のロードもPLサイドは非常に軽い。
ルールブックをデジタル領域に置き、様々なアプリケーションをオフィシャルに用意していることからも、エモクロアTRPGはオンラインで遊ばれることを第一に想定していると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
パンデミックなこの現状と合わせると、それは正しい選択肢に思える。自分もオンセばっかだし。
僕はTL越しの受動喫煙でしかないけども、今TRPGには”見る”TRPGという楽しみ方がより強くなってきている印象がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
かつてはリプレイが吸収していた物語体験が、動画や配信を通じ、Vtuberや配信者の個性を前提に、実卓で終わらずモニタの向こうの観客席まで延びる。リアルタイムに感情をやり取りする
そういう盤面の変化は、IT技術の発展、一般化を土台に支えられている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
電子書籍の一般化、プレイ環境のデジタル化。
そういう環境変化はプレイヤーレベルで終わらず、デザイナーレベル、システムレベル、業界レベルで大きな変化をもたらすのか。
その舳先に立つエモクロアTRPGの、今後は大変気になる
同時に既存ユーザーを中心に『これは”私達のゲーム”ではない』という反応も起ころう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
それは当然で、皆自分のゲーム体験は特別で大事で、新しいものには壁が高くもなる。
自分を守り支える壁を壊せば、新しくなっていけば無条件に良い、というわけでもないだろう。
ただ変化とともに新しく生まれてくるものに目くらい向けておくと、新しい風も吹くし、壁の中の景色に今までなかった面白さが生まれるかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
自分も壁が高い感じの、波に置いてけぼりにされてるユーザーではあるので、おずおずと窓越しに、新たな波を見ている。
エモーショナルな変化を数値化し、物語化し、共有する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
エモクロアTRPGが志向する体験がどう実装されているかは、やはりプレイしなければ解らない。ルールブックをなぞって判ることは、やっぱりTRPGのほんの欠片でしかない。
だがそのかけらで、エモクロアTRPGはとても新鮮で、面白そうに思える。
TRPGが一人では遊べないゲームな以上”共有する”のが特に大事であり、この個別性が今、TRPGが物語プラットフォームとして注目を集めている足場かな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
エモクロアTRPGがここをどう駆動させているかは、実際にルールを適応し、参加者のリアクションを感じながら判別したいところだ。
ただ簡便で明瞭なルールブックの記述、そこでやり取りされているデータと物語素を思うに、結構面白く機能する感じはある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
このような記述をシンプルで、美しく、伝わりやすくWebページにまとめた編集力は、エモクロアTRPGの大きな強みであろう。
長々と書いたが、大変面白く、読みやすく、遊びたくなるゲームであった。これがタダ! いい時代だな!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
まぁマネタイズの方は別角度から最新型のを用意しているスタッフだと思うので、そっちの転がしも勝手に気になってたりする。
そこら辺はさておき、まぁ遊びてぇよ。ゲームは触らんと分からんッ!
とまれ多大な労力と知恵、TRPGの”今”を踏まえた未来をしっかり引き寄せるべく作り上げた労作、快作である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月19日
傑作だと、プレイせず言い切るのは逆に不誠実であろうから、今は保留する。
多分面白いんで、一緒に遊んでくれる人を募集します!