SK∞ エスケーエイトを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
アダムは準決勝の相手に、レキを指名する。
かつて完膚なきまでに抱き潰され、恐怖を受け付けられた相手。
だからこそ。
ランガと無限の絆を結び、スケボーへの愛を取り戻した勇者は、怪物に挑む。
俺たちは、もっと高く強く飛べるから。
そんな感じの最終話一個前! 凡人の牙は”S”の支配者に突き刺さるのか! という回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
競技者としてのレキ、目のいいチューナーとしてのレキ、アツくデカい魂を持つ人間としてのレキ。
レキの全てをぶつけ、だからこそアダムを覆う余裕と嘘を引っ剥がす、熱のあるビーフでした。
やっぱスポーツバトルモノとして、しっかりロジックを組んで一回一回の戦いを仕上げてるのがこの作品のいいところで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
自分を取り戻したレキは、周囲をよく見る目の良さ、スケボー全部を愛してチューニングできる腕も取り戻している。
だから天候に目を向けて、ウェットウィールに勝負をかけた。
孤独をごまかすために仮面を付け、周囲を見ないアダムは足元をすくわれ、泥まみれになりながら必死に勝利を求める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
全てを引っ剥がされた熱量が最後の最後でレキに追いつき、奇跡の代償を支払う形で前輪が砕け、勝ちはアダムに転がり込む。
だが、笑ったのはレキだ。
アダムが唯一縋るしかない強さ、勝ち負けが証明するものを軽々飛び越えて、レキは新しい翼を手に入れた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
忠が道を譲り、救済をランガに託した今、彼は誰かを楽しませ笑わせる、レキ的な滑りを果たす必要がある。
レキ自身にも、それは出来なかった。アダムの仮面は壊れなかった。
最終話、トーナメント決勝。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
そこで何を描くかが鮮明になる最高の滑走路であり、レキが長いトンネルの果てに何を見つけたか、ちゃんと報いるビーフでもありました。
これまでずっと”見上げるもの”として描かれてきた高い飛翔を、レキ自身が掴んだ描写が最高に良かったです。
物語は麗しき黄金時代と、全てが汚れ果てた今から始まる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ただただ無邪気に、スケボーが最高だと思えた時代。先週レキとランガが回復した楽園は、かつて忠と愛之介にもあった。
対等な視線で、なんなら使用人の方がリスペクトされる高い位置。
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今では後部座席にふんぞり返り鏡越し、あるいは並び立つことなく孤独な夜の中。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
大人になることの寂しさが、色濃く匂うスタートである。
チェリーも、ジョーも、そして忠も。
大人たちは黄金の時代を共有したからこそ、アダムの仮面を壊せない。その魂に踏み込めない。
時間を巻き戻し、何も持たない子供に戻れば、もう一度魔法が使えるのだろうか?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
無理だ、と己を縛ってしまう分別が、彼らを立派なオトナにしてもいる。
ただ時を巻き戻そうとする視線は、押し付けるだけの愛となってアダムを傷つけることも、既に描いた。
こじれにこじれた、時と愛の牢獄。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
そこに片足を突っ込んで、無限の軌跡を描いて高く飛び抜けた少年たちは、バクバク元気に飯を食って、仲良く未来に漕ぎ出していく。
コッチが失敗しなかった若者、アッチが大失敗した青春…と。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/rzsBMJjWUE
開け放たれた食卓で、∞型の目玉焼きをたっぷり食べて『心配して損した~』といわれる、喜屋武家の朝食。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ひどく暗く狭い場所で、『貴方のため』を連呼しながら何も交わらない、神道家の食卓。
愛之介は笑顔の仮面を引っ剥がして、悪しざまにタバコを…大人の特権に吸い付く。
求められても愛されはしない。風通し良く放って置かれるのに、その後ろには愛がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
むしろ信頼し心配すればこそ、適切な距離を保って見守ることも出来る。
男達の狭い関係性に分け入りつつも、”家”が持つ多様なあり方を幅広くスケッチし続けたのは、このアニメの良いところ。
2つの孤独な○を、くっつければ∞になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
レキとランガがたどり着いた答えは、もう揺るがない。
それは劣等感や寂しさ、約束を破ってでも高鳴る鼓動をお互い、嘘なく交流したからこそ生まれた宝石だ。
対して愛之介は、何も預けず何も委ねない。他人が求める自分を、ずっと演じ続ける。
忠の前だけでは、”S”の中だけではタバコを吸い、悪党の顔をさらけ出すのも、ある種の甘え、自分の手を噛んだ犬への復讐なのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
お前だけは、こんなになってしまった俺を見続けろ。見守ってくれ。
分け隔てなく友達でいられた季節が壊れても、愛之介は忠をそばに置き続ける。
そんな彼に預けられた、決闘の申込書。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
あると道が曲がる第三の車輪と、悪しざまに罵る黒い心臓。
それを差し出す時、忠はレキを見ていない。自分が差し出してしまった悪徳、それが生み出す愛之介の破滅を見続けている。帽子がいい仕事してる。
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誰もが無謀だと笑う、魔王に挑むスライム。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ここでレキは『楽しそう』という理由で、かつて恐れていたビーフに再挑戦することにする。
これは自分との約束を破り、ランガと道を違える事になった理由と同じである。
出会って、離れて、近づいて、混ざり合う。
違うからこそ、新しい力を貰える。
ランガは前回非常に素直に、自分がたどり着いた(元々あった)思いをレキに手渡して関係を修復した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
今回レキは、ランガ的なワクワクを抱えながら戦いに挑むことになる。
届かないことへの怯え、傷つくことへの震えよりも、もっと心を燃やすものは、親友から受け取った大事な荷物なのだろう。
そんな無謀な挑戦に、誰もが驚き心配する中、やっぱりジョーは全体が良く見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
レキ兄ちゃんだ~~~い好きなミヤきゅんが、何よりまず心と体の傷を心配して遠ざけようとするところも、大人の思慮と子供の純粋の良い対比だった。マジでミヤくん、レキ好きすぎ。判るけど。
FanはFanaticのFan。スケボーに狂えばこそ、本気で楽しめる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ボードを二人でイジってるシーンは、待ちに待っていたランレキのイチャコラで、喜びと狂気が思いの外近いことを教えてもくれる。
愛を知っちまった戦士の揺るがなさが、今回のランレキに焼き付いてたね
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アダムがパートナーを抱き潰すのも、スケートを本気で楽しみたいからこそ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ビンディングを外す決意含めて、ここは次回のスノウ VS アダムに太めの補助線を入れるシーンだったと思う。
勿論環境を利して実力差を埋める、凡人ゆえの奮戦を準備もしている。こういう端っこの処理、やっぱ巧い。
忠は迫りくる破滅を利用して、愛之介を縛る全ての鎖を引っ剥がそうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ただ家柄と影響力だけを求められる、乾いた関係。その入れ物であり、揺籃でもある神道の家名。
重荷から自由になれる、唯一の楽園すらも、未来のために壊す。
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愛を語るポスターも虚しく、夜の闇は濃い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
忠は自分が差し出し、愛之介に自由を与えたスケボーを憎むしかなくなっている。そう思い込むことだけが、今の彼を支えている。
愛之介様はスケボーで狂った。だから、それを与えた自分が全てを終わらせる。
それが解決ではないことを、多分彼は知っている
先週ラブホテルの一室で、レキに告げたスケートの最悪。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
それは自分に言い聞かせるようであり、言い負かして若き希望を見せて欲しいと、あえて悪く言っている感じも匂った。
忠もどん詰まりを破滅で打破する大人の決断ではなく、無邪気な子供として愛之介ともう一度、飛べる日を夢見ている。
でも、自力でそこまでは飛べない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
大人世代のままならない不自由さ、間違えてると知りつつ突き進むしかない愚かさは、若い世代の闊達さと対比され、作品の分厚い芯になってる。
『時は巻き戻らないし、魔法は二回使えない』っていうルールは、ずっと大事にされてるよね。
その宿命を、果たして超えられるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
”赤毛”としてしか認識されていないクソ雑魚は、胸を張って無謀な勝負に挑む。
そう出来るのは、無限の絆を確かめあったから。勝っても負けても傷ついても、スケボーは楽しいと、確かに思えたから。
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そんな実感が無いから、アダムは虚しい煙で己を慰め、今目の前の試合ではなく、ランガとのロマンスに陶酔するのかもしれない。相変わらずキモいな愛之介…(褒め言葉)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
このナメた態度はレキ相手に限らず、人類全員ナメて踏みつけにしている。
レキは抱き潰された全員の代理としても、戦いに挑むのだ
必殺のラブハッグを破る勇気を、更に対策する天才。ラスボスとしてのアダムに、簡単には崩されない大物感が漂うよう、ビーフの組み立てを工夫し続けているのは本当に偉い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
マタドールめいた回避の後に、情け容赦のないラフファイト。優雅と暴勇のダンス。
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ミヤくんが見てられずに目を背け、ランガがずっと信じて見つめ続ける対比が、また残酷だなー、と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
アダムのキモい片恋、チェリーの盲愛と同じように、ミヤくんも恋した相手の”今”を真っ直ぐ見れない。それは愛ゆえなんだが、だからこそ唯一絶対の相棒にはなれない。
ランガとレキだって雨の中視線をすれ違わせて、お互い傷つけ間違えあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
でも壊れたボードは直せばいいと、今なら気づいている。
間違えてしまったこともひっくるめて、もっと強く高く飛んでいく自分たちを見つめている。
そういう修復の可能性、スケボーと人間への信頼が二人にはある。
背中を見守るだけでも、隣で肩を貸すだけでもなく、離れていてもお前がいるから戦えると、思えるような絆。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
それは絶対に追いつきたい、同じ景色を見たいと思える最高のライバルでもある。
レキは意を決し、空へ身を投げる。ランガが見ていた景色を、勇気で引き寄せる
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ここまで幾度も演出された、美しく高いジャンプ。それを地上から見上げ、憧れに輝く瞳。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
いつも遠い”誰か”が対象だったモチーフが、今回は主観で描かれる。
いつか、誰か、何処かに預けるしかなかった憧れは、レキ自身が勇気を込めて飛び出した先にこそあった。高く飛ぶ自分自身に、強く胸が躍る。
こういう景色を見ていたから、ランガは時に身勝手に衝動に身を任せ、危機を前に不敵に笑えた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
相棒が才能をジャンプボードに飛び出した景色を、レキは勇気と友情、確かめあった絆と心を翼に変えて掴み取っていく。
憧れも、強さも、もう誰かのものじゃない。
俺は、俺が誇れる最高の俺だ。
この激しく熱いプライドは、レキが背負ってきたホビーとしてのスケボーだけでは絶対描けなかったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
競技としてのスケボー、ランガ的な領域をこのビーフが必要とするからこそ…恐怖を超えてそこに飛び込もうと決意したからこそ、ランガは誰かを羨み、比べる自分を超えていける。
俺は俺だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
それは人を分かつ寂しい言葉ではなく、より広く新しい場所に飛び出すための力強い翼だ。
百万の言葉よりも、実際自分の足で滑り、目で確かめ、肌で感じた景色こそが、レキの魂を補強していく。
そしてそのトリックは、彼を周囲に認めさせてもいく。
”S”は治安最悪の愚民領域だが、トリックの評価に嘘はない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
スゲーやつはスゴいし、雑魚は雑魚。
そういう厳しさに傷つきもしたレキは、過去の自分を超え、相棒の見てる景色に追いつくための戦いの中で、世界に自分を認めさせていく。
自分と世界を、疾走で変えていくのだ。ああ、眩しい…。
前を取り、泥臭くしがみついて天佑を待つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
周りがよく見え、だからこそ親友と自分を比べてしまったレキの資質が、雑魚が王者を倒すチャンスを引き寄せる。
玉座にふんぞり返っていたアダムには、けして見えなかった兆し。
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さんざん実力不足を描写されてきたランガには、奇跡に近づく理由付けがいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
それが天候変化を”見る”という彼の能力、アダムに欠けている他人への、世界へのリスペクトなところが、大変良かった。
周りを歯牙にもかけない傲慢も、たっぷり描写されてきたからね。突くべき鎧の穴としてはベスト。
加えてそれを掴むチューナーとしての腕前も、今回急に出てきたわけではなく、レキの強さ…ランガと繋がる大事な鍵として描かれ続けてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
レキは戦士としてたった一人、魔王に挑んでいるわけだが、細い勝ち筋を信じて待てるのは、仲間がいればこそだ。
アダムとは真逆の強さが、王者を追い詰めていく
チェリーを葬った新たなる魔技・フルスイングキッス。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
あまりにダイレクトな暴力を華麗にかわし、王者は無様に泥に塗れる。
その姿を呵々と大笑するチェリーは、自分の迷妄をぶち壊されたようで痛快で、やっぱ少し寂しいのだと思う。
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ジョーもすぐには笑えない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
アダムが今無様に泥にまみれているのは、自分が差し出した手が届かなかった、跳ね除けられた結果だ。
それでも、お前が笑うなら。
ジョーの笑みにも、やけっぱちに今を受け止める寂しさが、少し滲む
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喪服めいた学ランを脱ぎ捨て、ありのままの自分をさらけ出したレキを、”S”の群衆は認め始める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
自分が結構スゲェやつだと、堂々言うためには勝たなければいけない。強さを示さなければいけない。
誰かを抱き潰すのではなく、強く輝くような強さに、ランガの瞳も輝きを増す。マジラブラブ。
玉座から滑り落ち、泥に塗れた己の顔。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
それをアダムは認めないが、収賄に汚れ返り血に染まった悪行を思えば、それこそ王者の真実なのだろう。
勇気と知恵、天運の全てを乗せた最後の勝負に、アダムは歯を食いしばり追いすがる。
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凡人が引き寄せた奇跡の代償として、前輪がぶっ飛んで勝利が逃げていく展開も、大変良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
雨を呼んで勝ちを手繰り寄せたレキが負けるのは、酷使したボードが壊れる不運。天秤は釣り合っている。
だがこの決着は、ザコが運任せで挑んだ結果では、けしてない。
レキの率直さは色んな人の壁を壊し、真っ直ぐに入ってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
ひねくれてたミヤきゅんも、パパが死んで傷ついていたランガも、みなレキから発せられる光で本当の自分に気づいた。
負けない、認めない。
余裕を振り捨てて走るアダムも、気づかず望まず、陽光に晒されている。
その光は完全に仮面を剥がさないが、アダムは泣いてる子供の素顔をようやく晒す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
凶行で”負け”を取り戻そうとするアダムを、ジョーが止めれているのが興味深い。
今まで、彼の暴虐を止めることは誰にも出来なかった。負けないからだ。
©ボンズ・内海紘子/Project SK∞ pic.twitter.com/l16SidrN0a
しかしここでは暴力をせき止め、ビーフの尊厳を守ろうとする歩み寄りが機能している。コミュニケーションが成立している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
対話不可能な怪物は、敗者の顔でゴールに飛び込んだ。
滴る汗、足元の泥は”S”の魔法が解けた証明だ。
もう、アダムは無敵の王様じゃない。赤毛のザコが、引きずり落とした。
そのむき出しこそが多分、愛之介を…彼に魅せられた男達を鎖から解き放つ、大事な鍵なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
神道家という檻も、官憲の正義で崩されようとしている。タバコに汚職にセックスアピール…身につけた悪しき”大人”の証明を脱ぎ捨てた時、アダムに何が残るのか。
スケートが残る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
そう信じられたからこそ、忠はランガに道を譲るのだろう。
まぁ尺の都合、主役に物語リソースをぶっ込む操作って部分もあるけど、俺は忠が戦わない道を、他人とスケートを信じて預ける決断できたことが、凄く良いなとも思う。
自分が歪めたんだから、自分が殺さなきゃ。
そういう思い込みが忠をスネイクにしたと思うんだけども、ランガとレキが放つ光はそれを壊し、信頼を生んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
他人を、スケボーを信じたい子供な自分が、まだ自分の中にいること。
それを最高に体現できるのは老いてしまった自分ではなく、若き勇者。
少し寂しい、大人の視線である。
ジョーが迷っていた自分に差し出してくれた、確かな導き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
『一人ぼっちになっちゃダメだ』という言葉が、レキを通じてアダムに届く。
認めよう、愛されなかった自分を。
認めよう、求められるだけで孤独な自分を。
それでも、愛が欲しい。抱きしめ、抱きしめられたい
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怪物が伸ばす哀しい腕を、ランガは果たして跳ね除けるか、掴み取るか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
かつて惹かれた絶技を競う中で、天才たちの抱える○は、寄り添い触れ合い∞を描くのか。
そういう暖かな歩み寄りを、レキのような優しさと強さを、不器用な主役は体現することが出来るのか。
最終話を前に、構図はあまりに鮮明である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
人は孤独に別れていくことも、決定的に間違えることも、触れ合って無限を生み出すことも、やり直し歩き直すことも出来る。
そのための最高の相棒として、スケボーはある。最高のスポーツで、最高のホビーだ。
やっぱ、そういうこと堂々言ったほうが良い。
このメッセージに説得力を出すために、未来を諦めちまった”大人”である忠を介して、スケボーへのパブリック・イメージを突きつけさせたのは良い手筋だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
やっぱそういう試しがないと、創作の中だけで認められちゃってる感じ出るからな。
クソみてぇに言われてるの知ってるよ! でも…
やっぱスケボーは最高なんだよ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
そう思える最終回が、必ず来るでしょう。
つーか忠、お前はEDでだけ”スケボーパークでつかまえて”してないで、本編でもガッチリ愛之介を抱きしめろ! 諦めてんじゃねー!
実際、ランガはレキ抱くので忙しいから…そこお前の仕事。
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競技者としてのレキのプライドを、競うことでしか見えてこない景色をちゃんと描いた、素晴らしいエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月29日
自分を憧れで見上げるような、最高の体験。それを掴めたら、もう迷わない。
さて最後に広がる景色は、どんな色なのか。
最高なのは、もう知ってます。
次回も楽しみですね!