・前置き
(これからワンダーエッグプライオリティ、先週放送分の第11話の感想を書きます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
遅れた理由は終わらないのが気に食わないとか、展開がどうとかそういう話ではなく、冒頭マンネンが死んだところで心が潰れたからです。
ようやく続きを見たので、感想を書きます。弱いアニメオタクでスマン…)
・本論
ワンダーエッグプライオリティ 第11話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
再生は常に、死を代価とする。
贄の獣の返り血を浴びて、少女たちの戦いは次の舞台に進む。
死の誘惑渦巻く、美しき煉獄は如何に生まれたのか。
顔なき咎人の語る歴史は、少女型の腐敗に満ちていた。
無垢なる怪物か、罪の証か。
汝の名は、フリル。
そんな感じの裏設定開示! やっぱりロクでもなかったネ!! な、ワンプラ(通常放送)最終話一個前である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
総集編に押し出される形で、6月に特別編やるのが確定した状態で見ているが、まぁ収まらなかったものはしょうがねぇ。
今目の前にあるものを、ガッツリ啜って未来を待つ。
エッグの戦士たちが願いを叶え、銅像の少女たちが現世に開放される"あがり"。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
それはより残酷な物語のスタートでしかなく、ポマンダーの獣たちは少女の代理のように、無残に死んでいく。マーーーーーーーージで無理ッ!!
無理ッ!!!!!!
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第7話で示したように、マンネンはリカの子供であり、守る親であり、獣の外見に純粋な優しさを詰め込んだ守護獣でもあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
その視線にリカは幼かった自分を思い出し、母の真意を取り戻した。
彼は死の間際、リカを突き飛ばして守る。亀の甲羅は、自分ではなく誰かを守るためにあったのだ。
パニックを殺したハイフンと同じく、ドットもまた異形にして無垢なる死神であり、エッグの戦士たちがどれだけ無力か、否定し得ない"死"がどれだけ重く生臭いか、凄まじい強度で伝えてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
大谷育江がどんだけの怪物役者だったか、うっかり忘れてたね…。
卵の中の世界は危険と隣り合わせだが、同時に何かを成し遂げ強さをくれる夢の国でもあり、自裁した少女たちの思いを背負い、引き上げ、代弁する闘いは少女たちに、確かな実感を届けていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
自分は無力な存在ではなく、確かに何かを成し遂げられる。友情も愛も、命も守れる。
そんな思い上がりを、異形の死神たちは無邪気に、圧倒的に踏み壊してくる。獣の肉を突きつけて…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
アイツラが何者で何処から来たかとか、正直割とどーでもいい。マンネンとパニックの魂が、このままじゃ浮かばれねぇよマジ…。
しかし、その無念も現実の百億の顔、その一つである。
桃恵は体内にねじ込まれた”死”に嘔吐し、眠りを奪われる。リカは憎悪に取り憑かれ、ねいるは無力に腐れ堕ちる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
フリルの使徒達の出現で、エッグの戦士たちは弱々しい少女に戻ってしまった。
そこで、主人公は何をするのか。何が出来るのか。何がアイを、この藻の語りの主人公とするのか。
今回はそこを、闇の裏側、秘された歴史からうっそりと照らす回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
物語は終曲を前に始原に戻り、アイをエッグに導いたカナブンが再登場する。
死んで、動いて、光るそれは今まで秘されていた領域…アカ達の私邸へとアイを誘う。
こっちの水は甘いぞ、行きはよいよい帰りは怖い…と。
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アイちゃんはひよこのパーカーで頭部を覆い、殻で自分を守ったまま真実に踏み込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
扉から微かに漏れる光に誘われ、ヴェールを剥いで真実にたどり着く。その奥にもまた、殻に包まれた謎がある。
マトリョシカめいた、秘密と謎の連続体。ずっと描かれてきたモノが、今回も元気だ。
書斎に残されたメモと写真、顔を塗りつぶされた少女。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
断片が意味するものを、裏アカは包み隠さず語っていく。
前回恋バナに夢中にならなければ、状況がこれだけ致命的になる前に、少女たちは真実を知れたのだろうか?
知ったら、優しい獣たちは死ななかったのだろうか?
益体もない問いかけは横に置いて、アイちゃんはパーカーを外して真実を受け取っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
蝋細工のように青ざめた、腐ることのないバースデイ・ケーキ。
すき焼きや唐揚げで、生の気持ち悪さを強調してきた食事の描き方が反転して、静止した時間を上手く語る。
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監視と不自由からの非常口として、戯れで作られる人造美少女。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
設計者の望むものを詰め込まれ、瞳を開けた時から完成し、永遠に未熟なる存在として生み出される、AI仕掛けのガラテイア。
あらゆる意思持つ被造物がそうであるように、フリルもアカ達の思い通りには、けして動かない。
父が娘に求めるもの。女がこうであると、男が外部から観察するもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
それを計算通り詰め込んで、鬱屈の逃げ口として完璧に機能してくれるはずの美少女は、非常に生々しい生誕を果たす。
少女の身の丈に赤ん坊の顔を貼り付けたフリルは、正直気持ちが悪い。
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だがその生々しい気持ち悪さこそが、彼女が一個の意思、一個の生命である証明であり、大人の男のキモチワルーイ願望を跳ね除けて、勝手に動き勝手に殺す独自性を、既に示しているように思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
『こうあってほしい』という願望を詰め込まれ、生まれた人形はしかし、計算不能の命でもある。
アカ達は屋上のプールに入らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
水に満ちた赤子の領域、人を食う怪物の領域こそがフリルの王国であり、その内側に共存しようという”親心”は、アカ達にはなかったのだ。
生きる意志、殺す決意を可愛らしい少女が…自分たちを裏切らないはずのクリーチャーが、確かに持っている。
その生々しさに向かい合えたのなら、また道も違ったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
しかし、そんな向き合い方が出来るものは命を玩弄しないし、暇つぶしで怪物を作ったりはしない。
つかの間の幸福な時代が、残酷に破綻していくのは必然だったのだろう。
屋上のプールが象徴する断絶は、例えばリカとマンネンが、あるいは戦士と亡霊がとっくに乗り越えていたものだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
目の前にある命を、既に失われた無念に必死に手を伸ばして、血を流しながら引き寄せる。
そんな愚直な真摯さが、全てを始めた男達には欠けている。そのツケは、イヤってほど払うことになる
繰り返される、投げキッスの破裂音。愛嬌の記号。発育の結果ではなく、最初から既に埋め込まれている性成熟のアピール。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
不自然な殻に押し込めた卵は、微かに幸福だった時代を過ぎて、決定的に破綻していく。
妻となり母となりうる女。父たちとの共犯を揺るがすもの。
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徹底的に人工的だったアカ達の暮らしは、梓の登場で花に満ちていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
だがそこには奇妙な暗さが常に漂い、生命の力を感じないよう、丁寧に画面が編まれていく。
男と女が出会い、恋をし、世界が変わる。
そんな”自然”は、フリルにとっては不自然だ。
それがAI生命体という出自が生み出す生嫌悪、生存違和なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
はたまた、『娘に求めるもの』を全て詰め込んだ結果、健全なる父子関係とはとても言えない腐敗を殻に溜め込んだフリルのタナトスが色づけるものなのか。
判別は難しい。多分、全てを宿した暗さなのだろう。
信号として痛みを感知できても、その切実さに身を捩らない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
(二重の意味で)血を流さない、年も取れない少女…型の何かは、ここまで”少女”に寄せられてきた聖性を全てひっくり返すように、不気味で恐ろしい存在へと変化していく。
あるいは、そもそも”そう”だったのだ。
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麗しいはずの新居に、長く伸びる影。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
それは恋に破れた敗残の色であり、自分を選ばない相手を恨む憎悪の色でもあろう。
裏アカはその薄暗さを斜めに受け止めつつも、別にナイフを握ったりはしない。
『そういうもんさ』と大人っぽく、苦く失恋を噛み締めて、家に自分の位置を定める。
しかしフリルに、そういう歯止めはない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
アカたちは倫理的フェイルセーフを入れ忘れたし、失敗や挫折の中で学んでいく”正常”な歩みは、生まれた時から半端に大人だったフリルには用意されていない。
泣いて、病んで、悩んで。
そんなサイダーな青春は、おとなのこどもには無いのだ。
死の影が薄暗く伸びる展開の中で、同族を製造しているときだけ奇妙に明るい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
友達がいないなら、捏造すればいい。
そんな生命の蹂躙はフリルの専売ではなく、他ならぬフリル自身が命を軽視した結果として生み出された、捻じくれた命でもある。
子供は、親から学ぶのだ。悍ましく恐ろしい。
アカ達は手に入れた当たり前の恋、セックス、その結果として生成される家庭に夢中で、どんどん人間になっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
無機質な暮らしを慰めるべく生まれたフリルは、汚れたプール、開き得ぬクローゼット、閉鎖した産道で一人、病葉を溜め込む。
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投げ込まれたドライヤーは、勝手に設計され生み出され、置き去りにされた子供の抗議文。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
もう一度、決定的に自分の存在意義を奪う”娘”の生誕を呪う、憎悪の紡錘。
やってることは極悪も極悪だが、同時に男達の身勝手に、関わった全ての女が不幸になっていく物語も見て取れる。
アカ達がフリルのプールに一緒に入っていたら、こんなことにはならなかったのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
はたまた、水の奥に引きずり込まれ、怪物の餌食になっていたのか。
それを想定してもしょうがない。
男達は自分が作った命の世界に踏み込まず、そこから伸びてきた手に、全てを奪われたのだ。
『一緒に水に沈んで死んでおきゃ、不幸になる人間も減ったなァオイ!!』って感じの、顛末でもあるが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
フリルが少女の聖性が反転した怪物であるように、アカ達もエッグの戦士、自裁せし少女のように、必死に喜びを求め生きようとした。
誰かと分かり合う喜びは、少女の専売特許ではない。
オジサンだって人生に疲れ、答えを求めてあがき間違い、それでも出会えた奇跡に手を伸ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
それを掴めないまま致命傷を負い、それでも奇跡を託して誰かを巻き込む。
アカ達の愚かしさは、そのままアイちゃん達の青春の眩さの影だ。
人生には、上手くいくことも、取り返しつかないほどの最悪もある。
アカは妻の復讐として、フリルを櫃に閉じ込め殺す。愛すればこその狂気、衝動的な隠蔽。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
直視したくない己の過ちを、殻に封じて目を瞑る。アカの始末は、とても大人の責任ある行動とは言えない。
だが、生まれも育ちも罪すらも狂った場所で、どうすれば”責任”が取れるのか。
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監視と抑圧はあっても、自由と責任がなかった殻に潤いを。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
そう望んで作り出された命は、命の値段も、人間の心も理解できないまま、書き込まれた愛を延々出力し続ける。
そこに見えるグロテスクは、フリルのものではない。アカの魂の反射、神たるものの罪だ。
子供である自分、大人になりきれず子供(であり、生まれた時から大人びて設計された存在)を造った自分。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
大人の証明としての妻を奪われて、アカは窓をカーテンで閉ざし闇に塞ぐ。
それを開ける光もまた、娘から照らしてくる。
それは何も設計されない、学び取り積み上がっていく魂のかたち。
娘は救いを宿してすくすくと育つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
かつてフリルに与えられていたバースデイ・ケーキを再び食べて、少女はギロリと、粘ついたセックスを裏アカに突きつける。
羽化の瞬間の、鮮烈なるグロテスク。弾ける投げキッス。怪物再来のサイレン。
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唐突な、理由なき自死。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
計算だけで全てが動くわけではないと、フリルの存在で、かつて愛した人の死で理解していたはずなのに、再来した理不尽、砕かれた幸福で思い知らされる。
そこに、閉じ込めたはずの亡霊の影が伸びているのか。
死の誘惑は内からこみ上げるものか、外から付け足されるものか。
ここでも、優秀な科学者であるアカ達は理由を求める。理不尽な死、予期し得ぬ…望んでもいない暴走には、ロジックがあると
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
(『男であるアカ達』と言ってしまうのは、流石に超ヤバい…が、戯画としてか意図せずか、そういう構図がアカ=大人=科学者=男の描き方には覆い焼きされてる感じもする)
情報を集め、必死に探り取られた災厄の根源。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
少女に死を撒き散らす怪物は、棺の中で息をしていた。
電子の触手を伸ばし、使徒たる異形の娘を生み出し、狂って腐った死者の国の女王として、永遠に幼く君臨していた。
そんな”少女”を、お前ら望んだんだろ?
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人から見れば狂気。自分としては普通。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
勝手な理想だけを詰め込まれ、憎悪を苗床に育ったフリル飾りの毒花は、普通なら生きていけないはずの環境で、怪物として育っていた。
その種を巻いたのも、沢山の女達を喰らう枝の伸ばし方も、アカの、男の、大人の罪だ。
重い蓋を開け、腐敗した己の罪悪と、フリルという子供と向き合うチャンスを掴みながら、裏アカは(アカがかつてしたように)彼女を殺す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
こんなの、望んじゃいない。
そう呟きながら蹴り飛ばし、引きずり、殺し、燃やす。
アカ達は、間違いなくフリルのワンダーキラーだ。
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それでも、少女はしぶとく根を張り花をつける。悪徳の花、憎悪の花、死の花。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
咲き乱れる百花は仮想の殻を突き破って、死にたくなった子供たちに花粉を飛ばす。
実を付けたら、後は死ぬだけだ。
終わらない悪夢の中で、アカ達は人の形を失い、止まった時間の檻に閉じ込められ続けている。
『全部テメーらが蒔いた種じゃねぇか!』と、まぁ大声で言わざるを得ない顛末である。やっぱ大人はダメだな!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
優しい獣たちをぶっ殺し、少女たちをボロッカスに追い込んでいる訳の分からねぇ怪物は、間違いなく少女であった。
純粋で、無力で、必死で、こちらの思惑を超えた個別の存在であった。
生み出した悲劇、積み上がる肉塊はマジで許せねぇが、その成り立ちを思えば、なんとも苦いものが残る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
アカ達がワンダーエッグを駆動させたのは、もう自分たちでは繰り返される死を、計算不能な少女性を扱えないと、諦めた結果か。
それでも、救いを諦めきれないからか。
ここで裏アカがアイちゃんに事実を告げるのは、なんとも不誠実で誠実だと思う。アカはカナブンに逃げやがったからな…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
妻と子供を手に入れ、普通の幸福に欠落を埋めて、すべてを奪われたもの。
整ってるアカの眼鏡にこそ、ヒビが入っていた理由も解ってきた。
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アイちゃんもガラス越し、水の中に捉えながら、しかし裏アカは子供と(一応)向き合った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
静止した死の国に満たされる水は、かつて入ることが出来なかったプールの水なのだろう。
そういう風に、自分の罪と愚かさを見据えている分、裏アカにはまだ好感が持てる…
が! やっぱダメだわお前ッ!!!
なんかねいるも舞台裏でぶっ壊されてるしよー…フリルの軍勢止めて、タナトスの囁きをせき止めないと、少女の自殺体がどんどん増えるわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
そうしようという最後の倫理が、戦士を集めたアカ達には薫る…と同時に、戦士と同じように失われたものを、取り戻そうとするエゴも感じる。
敵も味方も、大人も子供も、みな未成熟な罪科、身勝手な思いを勝手に押し付けて死を呼び込んだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
全ての最奥にいるのは、同じ少女。
望みだけを詰め込まれて生まれ、聖性を軋ませて死神へと変じた地母神。
犠牲者であり、数多の命を啜る加害者が、卵の奥で待つ。
そらアイちゃんもエッグを割って、全てなかったことにしたくもなるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
でも割らない。割れない。
もう一度逃げるのも、友達を見捨てるのも、知ってしまったことにミテミヌフリするのも、真っ平御免だから。
フリルを棺の奥に沈めた男達とは、アイちゃんは違うんだ。偉いよ…。
戦えば、血を流せば報われ、奇跡が起こる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
そんな夢物語が歴史の暴露とともに破綻し、また一つクローゼットが開いた。
顔を出すのは、腐臭をまとった怪物。
ピンで止められ、テープを貼られ、それでもたった一つ選ばれた、理想の少女…少女の理想。
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さて、物語は何処に転がるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
『こんだけ読めねぇと後一話で終わりはぜってぇ無理だな!』と、特別編が決まっている時間軸に足を置きつつ、僕は思う。
三ヶ月後、一つの答えが出る。
そのための補助線、滑走路…そして何よりも、暴かれる真実に傷つきながら歩みを止めない少女の奮戦として…
次回12話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
世界の不思議(wonder)が計算を狂わす可能性を考慮に入れず、身勝手な夢だけを詰め込んでフリルを生み出した男達の、哀れで醜悪な末路。
その始末をつけるために、アイちゃんは走る。同じ少女を守り、同じ少女を殺す。
それは、誰も知らない物語だ。次回が楽しみ。
”おとなのこども”は、日本語の豊かな曖昧さを最大限活用した、素晴らしいサブタイトルだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2021年3月31日
『大人であり、子供でもある』とも読めるし、『大人の中にある子供』とも読める。
そして『大人が所有する子供』とも。
そんな存在としてフリルを造った思い上がりが、地獄の源泉である。はーホンマ…。