阿波連さんははかれない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
あはれエンジン全開の桃原先生を筆頭に、サブキャラクター総出演でお送りするお祭り回。
第1話以来牧野監督がコンテを担当し、力の入れ具合が良く分かる。
ざーさんのトンチキ演技が最高にハマってるあはれモンスターの楽しさといい、がっちり手応えのある仕上がり。
ほぼ一話まるまる桃ちゃん先生回であり、作中貴重なツッコミ担当…であり、自身ブッチギリにトボけた変人でもある彼女のポテンシャルが、力強い笑いを生んでくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
やっぱ良い受け師がいると、何が面白くて尊いのかが可視化されるので、グッと話が分かりやすくなるな…。
ライドウくんと阿波連さんは、お互い感情が顔に出にくく、最上級の敬意と愛着でガッチリ結ばれた関係。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
仕上がったものを見守る安心感と同時に、状況が揺れない停滞感も少しあるわけだが、桃ちゃん先生が画面に映ると、これが大きく揺さぶられる。鼻血とか吐血でね。
言語センス全開のやり過ぎリアクション自体が異様な面白さで、何が面白いかを言語化し共有するツッコミに対し、画面外からコッチが突っ込まざるをえない多層構造で、深い楽しさが生まれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
こういう構造を横に置いて、シンプルにキャラパワーが強いのもグッドだ。
桃ちゃん先生は自分を、阿波連さん達のあはれを過剰摂取する側と定義してるけど、『超変人をずーっと側で面倒見てくれてる、宮原先生との距離感は…”あはれ”なんじゃね?』ってのに気づいていないのが、またあはれである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
大好きな気持ちと先生の立場の間で、『桃ちゃん先生』呼びに落ち着くの好き。
変人が自身の変人性に気づかないまま、のったりのったり日々を過ごしている姿を観察するのも、またこの作品の良さである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
自身のあはれ性に気づいてない桃原先生も、阿波連さん達の物語の外にいるようでいて、作品のルールにしっかり則ったキャラなのが、見ていてとても収まりが良い。
屋上でのいつものイチャコラも、あはれフィルターを通すと別の尊みが染み出してくるもので、そういう意味でも新鮮なエピソードだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
八話も見守っていると麻痺してくるけど、あの距離感やっぱヤバいよね…。
そういう関係性の爆弾を、真顔で当たり前に乗りこなしてるのが良いのだ。
そんなあはれな異化作用を経た上で、Bパートはみんなの楽しいお祭。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
初手からやる気全開大暴走の、浮かれベイビー阿波連さんが大変可愛い。
普段低めな体温が、全体的にグッと跳ねてるのは”お祭り”だなぁ、と感じる。
色んな連中が入れ代わり立ち代わり、顔をだすのも賑やかだ。
適切な距離感を測れないまま、その全部を受け止めてくれるライドウくんとの二人きりの関係性を掴んだ阿波連さん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
そんな彼女がたどり着いた中間点としても、大城さんやクラスメートと、衝突なく青春の一大イベントを共有できている今回、大変良かった。
阿波連さんの交友関係が広がると…嬉しいッ!
第8話ともなると作品のパターンにも慣れてきて、ライドウくんが小理屈捏ね回して気合を入れてると『あっ…』と、先の展開が読める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
しかしその浅はかさと未熟がまた愛おしいわけで、いつものように撃沈するライドウくんを見て、フフ…と苦笑でも失笑でもない、気持ちの良い微笑みも浮かぶ。
全体的に平熱より高めな展開が面白い回だけど、僕らが見てきて好きになった『いつもの阿波連さん』もたっぷりと味わえて、お話のどこが好きか確認しながら、新しい楽しさを確認できるのが、贅沢でありがたかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
こういう感じの巧い変奏が中盤で刺さると、良いテンポで1クール走れる印象。
ライドウくんとふたばちゃんの二人旅に尺を使って、ライバル視してる阿波連さん抜きでも独自の信頼見れたのも、また良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
ライドウくんをおとーさんと間違えちゃうの、ふたばちゃんかなり”入って”て、思わずキモい笑み出たな…。
ただただボケを繰り返しているようで、確かに変わる何かがある。
そういう作品独自のペースを確認できるのも、優れた回だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
別離の果てに出会い直した二人は、お互いの手を取って進んでいく。
足にしがみつくのも、肩車だって当たり前なはずの、二人の距離感。
(画像は”阿波連さんははかれない”第8話から引用) pic.twitter.com/4t3zknM7yZ
しかし夏祭りの熱気を受けて、その感触は『いつも通り』から少し外れて、少女の頬を赤く染めていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
ライドウくんのデカさ、阿波連さんのちっちゃさにこだわり抜いた掌の描線が、大変にあはれで良い。
過剰なリアクションで埋まる回、そのクライマックス。
しっとり行間を読ませる演出で勝負だ。
ライドウくんと出会えたから、見えた新しい景色。好きになれた花火。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
そういう変化は阿波連さんのわかり難い表情の中、確かに蓄積している。
花火が消えても消えない熱が、二人をどこに連れて行くのか。
さすが夏祭り回…ラブコメ力が上がってきたぞッ!!!
このしっとりした”ゼロ距離”で話し終えずに、大城さんと再開して抱きつき、石川くんと佐藤さんに見守られて終わるのも、僕は好き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
あんだけ異様で密着した距離感で過ごしながら、阿波連さん達は二人だけの世界に閉じこもらない。
二人でいるからこそ、その世界は広がって、もっと面白くなっていく。
そういう風通しにかなり自覚的なのが、このお話の好きなところだったりします。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年5月20日
変人たちが変人のまま、彼らなりの適正距離をそれぞれ掴み、結び合わせるお話は、まだまだ続く。
同じに見える繰り返しの中、ちょっとずつ変わっていった先で肩車、いったい何が見えるのか。
次回も楽しみです。