メイドインアビス 烈日の黄金郷を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
リコ達は”黎明卿”ボンボルドとの激戦を終え、遂にアビス六層”還らじの都”へとたどり着いた。
新たな異郷で待ち受ける冒険を遡るように、描かれるは決死行。
世界から見捨てられた誰かが、いつか見つけた輝きの形。
それが呪いだとしても、求めずにはいられない
そんな感じの強姦! 嘔吐! 脱糞! アビス二期は初手から全力でござる!! な、ろくでなし冒険譚映画を経て堂々の帰還である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
いやー…劇場であんだけブッ込んどいて、ヒヨるってこたぁ無いと思ってたが、想像より遥かにグロテスクで、アバンギャルドで、ファンタジックで…つまり、アビスだった。
僕らがよく慣れ親しんだ主人公と、良く知らねぇけど絶対ロクでもない決死隊の物語が挟み込みで進行する、かなり特殊なスタート。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
今回描かれた”ガンジャ(名前からしてモロ麻薬な所に、ヤな予感は初手からはフルスロットル)”の冒険が、どんな風にリコ達の”今”と繋がるのか。
パズルのピースを繋ぎ合わせ、闇の奥に在る真実へと視聴者を誘う宝の地図が、最初に手渡されるような構成といえる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
現在と過去を繋ぐのは慣れ親しんだ母なる暗黒、我らがアビス。
どんな時代でも極めて危険で、おぞましく魅力的で、人智を超えて人間性を削っていく、悪魔の大顎に挑むものたち。
その景色はやっぱり雄大で、それが発見される道のりですら、冒険の輝きに満ちている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
やっぱ美術が醸し出すスケール感、ちっぽけな人間なんか一飲みにしちまう怖さと魔力で殴りつけられると、最高にブルブルするね…。
(画像は"メイドインアビス 烈日の黄金郷"第1話から引用) pic.twitter.com/MJIUsApMaW
かつてリコがかなりあっさりロストした、意味ありげな遺物により、アビスを探し当てたヴェコの生涯は、つくづく壮絶の二文字である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
身体と尊厳を踏みにじられ、絶望から這い上がるべくあがき、それでも無力感に顔を伏せる。
そういう過去を背負ったモノたちが、己である照明を刻むべく挑む旅路。
そこには危険と同時に尊厳があり、不屈の意志と無限の可能性が闇の中、強く瞬いている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
アビスなき我々の世界でも、幾度も繰り広げられてきた”人間らしい”冒険譚の、ワクワクする芳香。
それが、ヴェコがアビスに降りていくまでの道のりには強く満ちている。
これを上手く言語化してくれるのが、冷静な賢者たるベラフで、彼は”眼”こそが人間の存在証明なのだと、力強く語る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
どれだけ残酷な世界が自分たちを踏みにじっても、消えることのない強い光。
それさえあれば、人間でいられる最強の宝物。
(画像は"メイドインアビス 烈日の黄金郷"第1話から引用) pic.twitter.com/ayxGWaXkj5
そういうモンが、ミーティとプルシュカズタズタに引き裂いて、元人間を最悪の人でなしにしてしまうことを、僕らは既に見てきている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
ここでベラフが強い瞳に宿すものを、アビスが常に裏切り、嘲り、歪めることを知っていると、船上での希望に満ちたやり取りは、悲劇のスパイスにしか見えない。
虫をサラッとパークパク、真っ直ぐすぎる瞳と目の下の黒いクマがチャーミングな、ワズキャンが抱えているだろうモノ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
それが、”黎明卿”のようなどす黒い光なのか、リコのような眩い闇なのかは、今後過酷な旅の中で暴かれていくだろう。
まー、絶対ロクでもないよ…、
大穴の周りに街はなく、つまりは”ガンジャ”の冒険はリコ達から見て過去なのだと解る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
上昇負荷が発見され、人類未踏の大穴に初めて足を踏み入れたモノたちの、希望と絶望の物語。
船を駆り、故郷から弾き出された彼らは、黄金郷を追うコンキスタドールとして描かれている。
輝くものは常に人を誘い、狂わせていくこともここまで、常に書かれてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
危険で邪悪な原生生物、人間の定義すら書き換えてしまう遺物。
そういうモノに惹かれ、過酷であるがゆえに人の証を立ててくれるような、全うで正しい冒険なんかが穴の奥、待ち構えていないのは既にご存知だ。
だから小さな瞳に輝きを宿した少女とヴエコの、ちっぽけで優しい出会いが酷い…なんて言葉じゃ言い表せない、残酷すぎて喜劇的ですらある地獄絵図に終わりそうな予感は、既に漂っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
瞳に星を宿し、真っすぐに進む熱と光が、アビスを前にどれだけ無力なのか。
リコ一行と重ねて描かれていく、古き冒険者の物語はそんなルールを強調するための、悲惨な踏み絵…なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
惨劇の予感は既にパンパンであり、どんだけ覚悟してもそれを超えていくだろう恐怖とある種の期待が心の底で震えている。
人を引き寄せる黄金の都が、不帰の死都なのは、階層の名前でネタバレだ
さて過去に重なるように、ブリブリウンコたれつつ、あと性欲に突き動かされて感動紛れにナナチ吸いを果たしたりしつつ、リコ達の現在も動き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
食って、出して、欲して、愛する。
人間存在を全角度から彫り込む筆は、初手から元気だ。
(画像は"メイドインアビス 烈日の黄金郷"第1話から引用) pic.twitter.com/9yck0g8Zqo
新たに六層に足跡を刻んだ幼き冒険家の周囲にも、アビスの驚異が満ちている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
冷たき墓地に深く潜って、新天地を切り開いていく希望の船が、輝く黄金を吸い込む暗黒星のように描かれているのが、最悪で最高。
こー…新エリアにたどり着いたのなら、もうちょい希望に満ちた描きようってのがあるでしょ!
まぁ言うたかてこのアニメアビスなんで、むしろ嘘のない誠実な描写だとも言えるけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
未踏の大地を前にした子供たちの瞳は、キラキラと強く輝いている。
苦痛と絶望を踏破し、数多の試練に傷つけられてなお、前進を選んだ奈落の申し子達。
そこには、ベラフがヴエコに告げていた”美”が満ちている。
これが毎回、手を変え品を変えて滅茶苦茶に曇らされるってのも、皆さんご承知とご期待の通り。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
腕が三倍に膨らんだり、それを切断したり、親友が意思なき肉塊になったり、それを殺すためだけに生きてきたり、その悲劇の中心に自分と同じ、貪欲な輝きが在ることを知ったり…。
列挙すると本当に酷いが、そうやって人が人であることを試し、人でなしにならなければ適応できない奈落を、それでも人として進んできた主役達の冒険は、眩き黄金郷を舞台に始まったばかりだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
また新たな悲惨が、間違いなく子供たちを試し、すり潰していくだろう。
僕らの世界の黄金郷は、金銭に絡んだ現世的な欲で殺すの殺さないの、人間の最悪を幾らでも教えてくれる史実に飾られているが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
人間社会に戻ることを許さない深淵では、金よりもっとピュアに人を狂わせ試す輝きが、妖しく眠っているだろう。
物質としての黄金でなく観念としての黄金は、より凶暴に光る
それに飲み込まれてリコ達の冒険が終わるのか、黎明を超え辿りついた烈日の、さらなる先へと進むことが出来るのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
そして瞳に強い意志と渇望を宿して黄金郷に挑んだ”ガンジャ”は、どんな末路を迎えたのか。
鏖殺でも栄光でもなく、不帰の名を持つ都は、どんな場所なのか。
未だ冒険はその端緒であるけど、既にワクワクとハラハラで俺らのお腹はパンパンである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
実質何も起きていないのに、こんだけ惹きつけられ警戒できるのは、これまでこのお話が積み上げてきた実績と、今回的確に表現された、新たな物語が宿す芳香故だろう。
『よく分かんないけど、ワクワクする』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
それはリコや”ガンジャ”を突き動かす、最も強力な始原であり、それと同じ感情を第1話まるまる使ってしっかり醸し出せたのは、とてもいいスタートだと思う。
過去と現在をザッピングしながら見せることで、不可思議ながら魅力的な奥行きも、アビス的に作れたしね
全く期待を裏切らないハイクオリティと興奮、描写のブレーキぶっ壊した踏み込み加減で、ファンの脳髄を焼く二期スタートとなりました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月7日
大変良かったです。
こっからどんっどん酷いコトになっていくと思いますが、まぁそれ期待して見てるワケでね…。
羅針盤が示すのは、光か闇か混沌か。
次回も楽しみ