シャドーハウス 2nd Seasonを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
館の日々は、今日も明るく陰鬱に過ぎる。
”星付き”たちに陰る、無邪気でいられた時代の思い出。
最優のはずのリーダーは、なぜ死してなおタブーとされるのか。
心を蝕む黒い液体に、抗う術はあるのか。
未だ謎多き影の中で、皆が秘密とかすかな希望を抱えていた。
そんな感じの今日も最悪我らのホーム! シャドーハウス二期第2話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
洗脳液体ぶっこんだ上にクソ家訓を唱和と、生々しい洗脳っぷりにげんなり度もブッチギリだが、ケイト様はこのクソみてーな場所から子どもたちを開放するべく、同志を募る。
思いは熱く、しかし歩みは慎重に。
ヴィクトリアンな装いで整えてても、館の生活は全体国家そのものなので、レジスタンスも堂々とはやれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
搾取は喜びであり、抑圧は誉れ。
この転倒した価値観を心に焼き付けるよう、”喜びの日”を筆頭とした館のシステムは組み上げられている。ロクでもねー…。
ではケイトたちを管理する”星付き”が、完全に館の価値観と同化した人非人なのかというと…どうもそうではないようだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
生き人形との絆、同期への思い。
バーバラとマリーローズの、表には出さない憂いがクローズアップされる今回、館のシステムが思いの外綻んでいることが見えてくる。
つーかバーバラ&バービーの、強い仮面を外せないからこそ半身に弱みを預け支え合う関係は予測できてたけど、年上同期組にかなり強めの絆と思いがあるとは予測してなくて、不意打ちに殴られてしまった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
そらー一期であんだけ面白アトラクションを乗り越え、同期の絆を深めてきたのだから。
上の世代も色々あった末に、似合わぬ重荷を背負わされたり、失敗に擦り切れたり、館に心を殺されたりしながら生きてるのは、考えてみたら道理である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
こうして年上世代の内面が見えてきたのも、お披露目が終わって”成人”した後の二期らしく、大変面白い。
色んな人に、色んな事情があるのだ。
そこに共感したり推察したり出来るのが、珈琲で消せない人間の証明…なのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
超ろくでもない”喜びの会”で、自我を消された仲間にエミリコが涙する姿は、可憐にして不憫。
『そらーみんなエミリコに夢中よ…』って感じであった。
自分が意思を守れたことを喜ぶより、誰かの苦しみに泣く。
顔のないケイト様はエミリコのように涙は流さないが、館のシステムをぶっ壊し、皆で自由を掴む思いは同じである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
他のシャドーが生き人形の顔を奪って、自分の代理をさせているのに対し、エミリコはケイトが流せない涙を、豊かな感情を通して代わりに流してあげてる感じもある。
違うからこそ、自分にないものを補い合える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
館に囚われてなお心が消えない子どもたちに、立ち上がるための勇気と連帯を生み出すためには、ケイトの鋭い理知だけでなく、エミリコの暖かな共感も大事だ。
機能的にも性格的にも泣けないケイト様の代理として、想いを顕にし伝える仕事。
そういう相補性はバービーとバーバラにもあるようで、優秀過ぎた元リーダーと自分を比べ、問題山積の現状に思わず漏れた弱音に、生き人形は主への敬愛を伝える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
それは道具でしか無い存在には不必要な…でも人間であるにはとても大事な心だ。
いやー…バービーはバーバラ好きすぎでしょ(歓喜)
運動神経が良かったり、元は天真爛漫だったり、バービーは意図してエミリコの影…天使が現実の厳しさに羽根をもがれた、もう一つの可能性として描かれてる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
正反対に見えてどこかが通じ合うシャドウを配置するのは、作劇の基本ではあるが、それは影と人形だけにとどまらないわけだ。
ケイトは洗脳珈琲の管理権限を奪い取るべく、出世の階段を駆け上がることを決意してたけども、その先にあるのは中間管理職のやるせなさと、何もかもが変わってしまった哀しみのようだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
挟み込まれる回想は幸せな過去と、もう幸せではない現在をつよく対照する。
この館では、人は否応なく変わっていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
豊かな心は枯れ果て、幸せだった関係は崩れていく。
バービーとバーバラ(もしかしたら、ローズマリーとマリーローズも)は、そういう煤色のエントロピーの犠牲であり、館を変えていくだろうケイト世代の、あり得るかもしれない可能性…なのだろうか?
暴力と抑圧でしかリーダーたり得ないバーバラの苦しみは、館を埋め尽くす現実になんとか順応し、生き残ろうとした結果だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
役に立たないモノ、ルールに反するものは簡単に殺され…人形はモノなので”壊され”てしまう暗い場所で、人間性の輝きを保ち続けるのは難しいのかもしれない。
ではなぜ花は萎れ、光は褪せたのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
二期は年上世代の過去に何があったのか、そこを彫り込んでいくミステリも、大きな話のエンジンとなりそうである。
とりあえず、先代リーダー死の真相…自死を選んだ動機、かなぁ。
あんまりにもロクでもない館なので、原因ありすぎて絞れないつー難易度上昇要因…
優秀で優しいリーダーが生きて責務を果たしてくれれば、バーバラもあんなに怖い顔を作って、似合わぬ重荷を背負う必要もなかったはずだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
物事が綺麗に進まないのはこの館の常とはいえ、善き人の死…それを禁忌とする闇の奥には、厄介な事情と感情が眠っていそうだ。
ここらへんと並走して、ケイト様の叛逆奮戦記も着実に進んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
すすによる暗号でもって、ジョン様が信頼に足りる相手か確かめるあたり、やはり聡明なお方…。
その大義が『子どもたちの開放』なあたり、根は熱いのが大変良い。知性の望ましき活用…ッ!
この腐れ館だと知恵ってのは、クソみてーな洗脳システムとか、相互監視と足引っ張りが当たり前の雰囲気とかを生み出して、階層上の連中がガキをしゃぶり尽くすために使われている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
なので、ケイト様が自分の賢さを善き目的のために、心の温もりを込めて活かしてる描写があると、なんかホッとする。
賢いばかりだと疲れると思うけど、優しい優しいエミリコちゃんが人のあるべき姿を届けてくれるので、よーしケイト様も革命頑張っちゃうぞー! って感じだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
やっぱ主役コンビはお互いの強みと魂が、かっちりハマって補い合ってる感じするよね。
このコンビネーションが主役特権か、他の影にもあるのか
年上世代への踏み込みは、ここら辺を明らかにもしてくれるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
やっぱ皆人の心を残してて、しかしクソ以下のシステムに洗われすり潰されて、苦痛を喜びに書き換えられてる感じだからなぁ…。
相手を道具と使い潰し、自分と同質化する館のやり口ではない、尊重と敬意を込めた間柄。
そういうキラキラしたモンを、仏頂面の不器用リーダーも、軽薄を装う影法師も、まだ残している感じではある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年7月18日
しかしそれはこの影の国では、けして表には立たない、秘された願いである。
ほんっとロクでもねぇな…潰れろシャドーハウス!
そんな明日に向け、ケイト様も気合十分!
次回も楽しみです。