ルミナスウィッチーズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
ロマーニャを皮切りに、次々公演を成功させていくルミナスウィッチーズ。
停泊地のギリシャでも、マリアは理想の追求に余念がない。
そんな強がりに隠した想いがマナと衝突し、流れる涙は虹の軌跡を描く。
あなたは太陽、私は月。
二人で作る空は、虹色コントレイル。
そんな感じの、お前らこういうのが好きなんだろ! ハイ大好きです!! な、ルミ魔女第6回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
前回のシルヴィ&ジョーに引き続き、マリアとマナの同室コンビが青春ど真ん中、絡み合う思いが空に虹を描くエピソードであった。
自分が打てる、一番強いパンチで殴る。正しい闘い方だ…。
戦闘を主軸に置かないためか、ルミナスはキャラが全体的に幼く、『どう考えてもマリア15歳は嘘だろ…どう考えても学童初期だろ…』って感じの、頑是ない真っ直ぐさがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
この幼く朗らかな感じが僕は大好きなのだが、マナの天真爛漫がいい感じに混ざって、児童文学テイストの濃い話であった。
高村監督のコッテリ感が抜け、シャフトの作画とテンポも相まって、ポンコツ…というよりオトボケな味わいも色濃い今作。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
虚弱な自分を認められず、ワーワー強がって自爆するマリアの迷いと開き直りが、凄く奇妙な味わいで押し寄せてきた。
ワケのわかんねぇ勢いで生きてる児童、最高。
いやだって今回のお話見て、自分の弱さに向き合えなかったり、向き合ったと思ったらヘンな形に人格が整ったり、マリアちゃんの生き様見届けちゃったら…どう考えても”大人”じゃないでしょ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
そこが良いんだと思う。
ほーんと、戦火が遠い話で良かった…この子達が血流すの、マジ耐えられない。
というわけで、やや崩れたふにゃっと作画と、爆エモ力こぶ作画が同居する今回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
ぷにゅぷにゅしたヘンテコ顔は違和感よりも可愛さが先にたち、一生見てたい可愛らしさにあふれている。
練習着も絶妙にダサくてな…最高。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/dEydSo68kf
特にアイラ様のクソダサ紫レオタード(透け透けパレオ付け)とか、上着の黄色との相性最悪すぎて、お姉さんぶっても消えないオトボケ力がギュンギュン唸っていた。最高。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
慰問団として実績を重ねると同時に、トンチキ変人集団としてもエンジンかかってきたぞ!
僕はツルンとただ可愛い子より、どこか奇妙なズレがある子が好きで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
任務の重責と己の弱さに潰れかけ、南国の太陽少女に照らされた結果、変な吹っ切れ方をして地が出てきたマリアちゃんは、最高に良い。
ちょい舌っ足らずに、ノート巻いたメガホンで偉ぶってる姿最高。
今回力まない小ボケが随所に挟まれてて、コメディとしても品よく面白くて、かなり好きな回となった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
フロッケとキューちゃんのかわいいケンカとか、子供らのために扉を開けてくれる賢いフィンとか、使い魔の書き方もチャーミング。
こういう”抜き”が効いてるのが、少女の青春ど真ん中に活きてくる。
後に明らかになるように、マリアの地は相当変な子である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
天然直感系のマナに、全く負けていない感性…を押し殺して、カールスラント軍人らしく規律を押し付け、統制重視を仲間に押し付けようとする。
『それは言わねぇ約束だろ…』な階級も持ち出してしまう。
このかわいい空回りが溜まって溜まって爆発して、ジニーを隣に置いたマナに回収されるのが、今回のお話である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
ワーワーやってる時のオトボケ感と、内面に切り込む時の暗さ重さ透明感のギャップで、風邪ひきそうな回でもあるな…。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/SJImXP2WnZ
自己評価の低いいのりを鏡にして、押し付けがましいマリアが実は仲間を強く思っていて、だからこそ板挟みに動けない様子も描かれていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
理想と現実のギャップ。
ナイトウィッチの体質と、ルミナスウィッチーズの活動。
机上の空論を追いかけるほどに、出来ない自分が情けなくもなる。
そんなマリアの真実は、彼女自身よりも同室のマナの方が良く知っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
見た目ほどちゃんとしてなくて、ヘンテコだからこそ自分と気が合う、年上の友達。
そんなマナが、マリアが投げ捨ててしまったものを拾い上げることで、マリアは溜め込んでいたものを開放し、自分を見つけ直せる。
その仲立ちをするのはやはりジニーで、決定的な瞬間に居合わせる主役の特権を、強めに押し出してる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
ここまでのエピソード、必ずジニーがハブになって状況が好転しているので、彼女はそういうキャラだし、彼女を主役にするこの物語は、そういう話なのであろう。
言い合いになっちゃったけど大好きな気持ちを、ジニーはマナに隣り合って引き出す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
太陽が大きい国から来たマナは太陽、夜に引っ張られ苦しむマリアは月。
そういう見立てなら、惹かれ合い繋がっていくのは必然か…、
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/feSmHJ3C6h
今回のお話、芸能集団としてのルミナスウィッチーズが独自の強みを手に入れ、今後のサクセスに必要なレベルアップを果たす回でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
”実戦”では役に立たない、美しい芸事としての飛行。色とりどりのシールド。
一糸乱れぬ編隊飛行の中に、多彩な個性を活かし、より強く輝く。
それは、何のためなのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
前回ロマーニャの冒険を終えたシルヴィが100点で答えていて、さらに人心を慰撫すべくマリアがいろいろ考えてる姿も、ちゃんと描かれている。
オトボケ色物集団なりに色々考え悩むからこそ、銃を取らない彼女たちの戦争は人の心を打ち、評判も上がっていく。
しかしそのためには臆病な自分を超え、弱さをさらけ出し乗り越えることが必要になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
一番小さくて一番大事な内心の闘いは、一人ではけして勝てない。
いのりに真実を告げれず、自室に閉じこもったマリアは、自分が丹精込めて作ったプランを涙ながら、投げ捨ててしまった。
一人では勝てないのだ。
だからこそ、ケンカしても大好きなんだとジニーに教えてもらったマナが、陰気な嘘付き女をグイグイ追い込んでいくわけですよ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
この心的闘争を”足”で語るの、ちょっと高雄統子みがあって良い。
光を背負っているからこそ光が見えないマリアと、影の中にいるからこそ光を見通せるマナ。
少女が投げ捨ててしまったものの意味を、真っ直ぐ力強く届ける存在が、なぜその特権を持てるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
上手く抽象化し、象徴化したレイアウトだと思う。
マナとマリアは月と太陽の双子なので、明暗が交わる所で二人は抱き合い、押し隠していたモノが溢れ出すわけだ。良いよ、凄く良い…。
舞台のお姉さんとして『なんかしなきゃ…』とソワるアイラ様と、ここは”見”だろ! とタックルキメるエリーが、吹き荒れるカプ嵐のなか静かに己たちを主張しているが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
わんわん泣きじゃくるマリアの芝居は、熱があって大変良かった。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/WMJ6ofXu9i
弱くて情けなくて何もできない自分を認められないのは、みんなと一緒にいたいから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
魂の産声を上げ、嘘で固めた”強い”自分の殻を破って新たなマリアが生まれ直すシーンの熱量が、思い立ったら一直線、台風小娘に手引剥られてぶっ飛ぶマリアの作画で、いい具合に一回醒める。
エモに良い緩急があるね。
溢れる涙の勢いを借りてエモ一本で押すことも出来たと思うんだけど、あえて肩の力が抜けたコミカルな演出を挟んで、、日常とつながった場所として劇的瞬間を描こうとしてる印象。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
それは銃を取らないウィッチのお話として、凄く大事な視座だと思うんよな。
火薬が炸裂する瞬間だけが、戦争ではない。
ずっと同じ部屋で、お互いの勝手な部分もだらしない部分も見守って、でも大好きになれた友達。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
そんな日常が土台にあって、虹は眩しく空を舞う。
二人だから出来る、特別な演目。
それはルミナスウィッチーズが果たすべき指名の、大きな助けとなる
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/8ZqSTcwc72
二人が魔法音楽隊だからこその表現にたどり着く時、頑是ない子供のように無邪気に、楽しく、お互いを慈しみ合いながら飛んでいるのが、凄く良いんですよね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
序盤ぶん回していた規律主義って、実はマリア自身にもシックリこないスタイルで。
根っこはマナに近い、直観主義のヘンなイキモノ。
虹色の奇跡を生み出しながら飛ぶ中で、マリアはそんな自分に気づき、出会い直し、マナの感性を縛るのではなく羽ばたかせる方向へ、プランを作り直していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
それはお友達に譲った、あるいは一緒に果たすべきミッションに混ざってもらった形であり、飛翔の中で自分を再誕させてもいる。
第4話のステージも夕焼けで照らされていたけど、昼と夜が混じり合うマジックアワー、境界線上の豊かな時間を、このお話は大事にしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
バラバラな私達だからこそ、あなたの中に本当の自分を見いだせる。
あなたがいてくれるからこそ、新しい可能性に飛び立っていける。
そういうお話であるのは、第3話や第5話を思い返してもわかり易いだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
真実の自分を見つけ、それを他者と共有し、大事なものを掴み取る。
普遍的な闘いに、ビーム撃ってくるわかり易い”敵”が絡んでこないのが、SWとしては異質で、ジュブナイルとしては王道だ。心の旅路だなぁ…。
あくまで凄くコンパクトな、内的葛藤の物語として話が編まれていて、だからこそそれを開放してくれるのは”誰か”であるべきで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
純白と褐色、カラーリングも間逆な二人が、睦み合いながら空に描く虹色は、そういう内心が美しい形を手に入れた瞬間を、強く描いてくれる。
社会の現状があんまり絡まない、ピュアで小さな葛藤を大事に進めているのは、戦記物つうより児童文学の筆だろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
でもこの輝きは、ガリア開放のため銃を握っているエースと一般兵卒にも確かに宿っている。
この小さな眩さを消さないために、宮藤たちも疾く強く翔んでいるのだと思う。
そしてマナとマリアがよりルミナスウィッチーズらしい飛び方を見つけたことで、部隊のミッションはより広く、より多くの人に届くのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
二人の個人的なクエストが、集団がより善く責務を果たすための助けになっているのは、かなり好きな構図。
個の生きる場として、音楽隊が生き生きしてきた。
かくして論理と感性を融合させ、自分なりの色を出せるようになったマリア。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
さらけ出した弱さをみんなで補いながら、より高みを目指していく。
フィーリングがつかめない隊長も、あざといグレイスPも可愛いよかわいいよ…。
(画像は"ルミナスウィッチーズ"第6話から引用) pic.twitter.com/BHx5csYmKd
フロッケとピーちゃんが一緒に飛んでる、あまりに幼い黒板の絵を見た時、『ア”ア”ア”ア”ッ!』って叫びながらキレちゃったんですけど。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
空飛ぶ哺乳類であるモモンガと、飛べない鳥であるキーウィ。
お互い種のスタンダードからはみ出してる変わり者は、主の魂を上手く示していたわけよ。
飛ぶのが苦手なマリアがモモンガで、とにかく飛びたいマナがキーウィっていう転倒も効いてて、配置した要素をどう利かすか、最後の最後に気持ちよく回収された感じがあって最高だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
自分の弱さを仲間に預けることにしたマリアの、開き直ったキレっぷりも最高。
前回のシルヴィもそうだけど、嘘やためらい、魂が自由に飛び立つのを縛る鎖を解いて、より自分らしい自分に近づいていくってのが、ルミナスウィッチーズのお話なんだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
その開放を、仲間たちはけして拒むことがない。
弱さも面倒事も、秘密も気楽に受け止めて、一緒に進んでいく。
炸裂するマナマリの破壊力に隠れがちだけど、チームとして敬愛と信頼が育ってきた音楽隊の顔もよく見える話で、そこも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
あと俺が期待し『でもなー兵士の話だしなー、”そこ”まではいかねぇだろ…』と諦めていたレベルの、児童ど真ん中の純情物語に全力で飛び込んでもいた。最高。
というわけで、たくわん太眉に感じていた可能性を1000%の火力で炸裂させ、想定を超えてヘンテコで生真面目で優しく、弱くて強い顔をマリアちゃんが見せてくれる回でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
最高。
今後も変な力の入り方でワーワー騒ぎつつ、部隊のアクロバット番長として頑張ってほしい。
マナが体現する直観主義が、マリアを縛っていた教条主義を壊しつつ、色んなことを知ってるからこそたどり着ける高みへ、虹色の階段を作る話でもありました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
やっぱ真逆に見える要素が混じり合い、新しい何かが生まれる…閉じ込められていたものが生まれ直す話は、根本的なパワーが強くて良い。
二連続で”強い”話をぶん回してきて、大変いい塩梅に脂が乗ってきたが…次回は一旦総集編!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年8月8日
まぁ時制もあるし、ここでしっかりパワためて、飛躍の後半戦へと力強く飛び出して欲しいモンです。
カプの鉱脈彫りもそうだが、戦時下のステージ表現も今回生まれた風を受けて、グッと加速しそうでな…楽しみ!