風都探偵 第5話を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
倒れ伏す探偵、いがみ合う相棒と助手。
未だ解決しない事件を前に、半熟な二人の未来は…というエピソード。
翔太郎が後ろに下がって開いたスペースで、新人探偵助手と人間なりかけ知識の権化をぶつからせ、成長を促す感じのお話。
アニメで初見勢からすると、翔太郎の人格的完成度は高く、彼が自由に動ける状態だとスルスル解決してくれる信頼が分厚い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
なので一旦負傷退場させて、ときめとフィリップの未熟な部分をぶつからせつつ、周囲の助けで一歩前進させる流れには納得。
翔太郎が元気だと、書けない話もあるよね。
主役の存在感が大きいことは話の安定にも繋がってて、基本良いことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
同時にそのデカさで押しのけてしまうものも確かにあるので、表舞台への出入りを管理して見せ方を調整するのは大事だ。
そこら辺の意識が、結構しっかりした作品なんだなー…という発見があった。
お話を編む手付きへの発見と納得があると、作品をグンと好きになれるタチなので、こういうのに気づけるエピソードだったのは良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
現状ときめに成長が足らないので、もな子説得には傷を押して翔太郎が出てくる所とかね。
TRPGでもたまにある場面で、妙な親近感があった。
『今のコイツの器量じゃ、話が望みの方向に転がんねー!』って瞬間は確かにあって、なら器量が既に整ってるやつが助け舟を出せば良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
そのことがときめの成長を促し、風都の探偵助手として事件にしがみつくガムシャラな強さが、表にも出てくる。
それは既に完成している翔太郎では、描けない物語だ。
スタイルを確立した存在と、これからスタイルを見つけていく存在。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
両方が相互に影響し合うことで生まれるうねりがあると、作品は熱く加速していく。
『風都の探偵助手である』という認識は、記憶喪失のときめにとって大事なアイデンティティでもあり、その譲れなさもさらに作品を強く仕上げる。
半人前だからこその成長物語、社会からはじき出されたハグレモノの自己発見。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
ただのセクシーサービス供給役で終わらず、翔太郎に影響されて自分を見つけていく主体として、ときめの存在感が大きくなってきたのは、とても良いと思う。
いや、今回もセクシーだったけどさ…なんだあのメガネウラ幼生…。
実写ベースだからか、風都探偵は深夜アニメだとあんま見ない感じのキャラデザをしてて、そこが独自の魅力にもなってる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
眼が小さめで、感情表現があんま戯画化されてない、生っぽい感じで届くのが面白いよね。
フィリップに噛みついた時のときめの眼光とか、凄く良かった。
自分を見つける物語は、エピソードヒロインであるもな子にも共通してて、話をしっかり立てる良い柱だな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
翔太郎とその助手が事件にかかわることで、危険が遠ざけられるだけでなく、当事者たちは見えなかった真実の自分を見つけられる。
そういうポジティブな影響力が、この話の主役にはある。
翔太郎という存在がデカい男が動くことで、生まれる運命的波紋。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
これをしっかり描けていることで、何かが変わっていく手応えとか、翔太郎が話の中心にいる理由とかに納得もできる。
こういうオーソドックスでベーシックなお話の背骨が、ちゃんとしてるのは大変良い。
同時にチャーミングなクスグリも多数あって、今回で言えば所長の新妻感とか大変良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
翔太郎が抜けた穴を埋めるように前に出てきた照井さんは、ドッシリ構えた『風都の刑事』であり、所長がゾッコンなのも納得のタフガイであった。
LOVE LOVEしてるの良いなー…心が潤う。
ここまでコミック・リリーフ担当だった所長が、新たな感情に戸惑うフィリップに手を差し伸べ、結構人格太いのだと教えてくれたのもグッド。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
僕フィリップくんのバックボーン何も知らんけども、結構人格バブちゃんな子なのね…超人的知性とのギャップで、なかなかキャラが立ってる。
幻影の図書館を探って答えを探す描写とかも、なかなかいい感じの異能演出で面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
光と影が交錯する街を舞台に、欲望に塗れた悪と対峙する戦士たちのお話として、結構フレッシュな演出がグイグイ出てきてくれるのは、異能ハードボイルド好きとしては嬉しいポイントだ。
メガネウラドーパントの変身とか、いい塩梅にグロくて良かったもんな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
過剰な肌色サービスといい、ちょっと80’sOVAの匂いするのが好みかもしれん。
でも古臭いまま使っているわけではなく、”今”刺さるようしっかりサビを落として、独自の表現を多数盛り込んで再生させている印象ね。
ハードボイルドを望む翔太郎の適性が”猫探し”にあると今回書かれたが、時に凶暴に牙を向き、気まぐれにセクシーに夜を歩くときめこそが、風都探偵一番の”探される猫”なのかもしれない…と、ちょっと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
闊達自在な自由さ、謎めいた妖しさを持ちつつ、どこか寂しがり屋で気分屋。
ときめのトーテムは猫だな…と思ってきたので、彼女の探偵が”猫探し”上手なの、自分の中でビタッとハマる描写だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
ときめの失われた記憶は、街を揺るがす陰謀に繋がり、風との探偵としては見過ごせない事件の核でもある。
同時に友人として恋人候補として、大事にしなきゃいけない想いも宿る。
過去と記憶という、ときめが見失ってしまった”猫”を見つけてあげるのが、翔太郎の大きなクエストになるんだろうなー…という納得と期待が、本筋外れた所で高まる回だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
こういうモチーフの共鳴があると、作品に詩が宿っていい風が吹くので、どんどんやっていただきたい。
ときめと翔太郎のロマンスを前面に押し出しつつ、それで傷つくフィリップとのブロマンスを掘り下げて、お互い認めあい譲り合ういい関係が生まれる形で話をまとめ、決戦に挑む運びも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
原作見てた人には後者が”主”なんだろうけど、俺アニメからだから前者に軸足あるんだよなー…。
ロードドーパントの事件で『翔太郎が肉体労働、フィリップが頭脳労働という棲み分けがあるのだ』と描いた上で、それを反転させるフィリップ変身をぶつけてきたの、アガる展開でとても良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
やっぱ定形破りはキャラの変化と決意を示す、良い画材になってくれる。
ときめが決死の覚悟で犯人にしがみついたように、所長に助けられて自分の気持と願いを知ったフィリップは、相棒がいないからこそ強く、戦場に立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
それは普段の翔太郎と立場を入れ替え、彼がしたくても出来ない役割を、相棒として背負う行動でもある。
こういう形でバディ感強めるのは最高。
全体的にこのアニメ、キャラや物語が視聴者に届けたいことが題目で終わらず、行動を伴ってグッと間近に迫ってくる感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
このダイレクトな迫力が、仮面ライダーやら風都やら、仮想の存在でしかないはずのモノに良い手触りを与える。
その実在感が、探偵の物語には大事なのだろう。
色んな人間が欲望と願いを掲げ、それがぶつかり合う風都という街。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
時に暴力と死がつきまとうその質感が、嫉妬や焦りを乗り越えて成長していく半人前の顔に、いい陰影をつける。
物語の凄くベーシックな部分をちゃんとやってくれてるので、初見でもグリップが良いよね。お話がしっかり噛みついてくる。
土台がしっかりしているのでケレンも空回りせず、迷いの果てに決意を示したフィリップ主役のバトルは、大変熱くなりそうだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2022年9月6日
アクションの作画も良いので、そこの期待感もバリバリなの有り難いよね…。
守護者不在の風都で、半人前の助手達がたどり着く未来とは。
次回も楽しみです。