イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

プレイレポート 23/08/19 TNX『アンチエシカル』

 昨日はシェンツ先生のN◎VAを遊ばせてもらいました。悪魔祓いを扱った正統オカルト!

 シナリオタイトル:アンチエシカル システム:トーキョーN◎VA-X RL:シェンツさん

 Braveoneさん:”Smell of the game”ロア:30代男性:フェイト◎イヌ●カブトワリ クールにビジネスとして探偵仕事を乗りこなす、元軍警察のタフガイ。触れてはいけない領域に首を突っ込んで軍を追われたが、鍛え上げられた鋼の精神と、為すべき正義を見据える鋭い瞳は健在である。銃の名手だが、滅多なことでは抜かない。

 新米くん:”金の毛並み”エチカ:10代女性:アヤカシ◎●ヒルコ、カブト 未来の獣主の風格を持ちつつも、現在絶賛人間社会一年生なケモノ少女。駆り立てられ潰されるところを、すんでで救われた過去を持つ。砲弾にも耐えうる圧倒的なタフネスと、世界を書き換える力の片鱗を宿す。

 コバヤシ:”秘曲破軍(サティロス)”レイモンド蔡:外見30代男性:バサラ◎●エトランゼ、カタナ 社交界の片隅をフラフラ彷徨う、長身痩躯の胡散臭い長耳族。その実態は異世界から召喚された剣奏魔術の達人であり、かつて魔王を滅ばした人に滅ぼされた勇者。のらりくらりと、絶望に立ち向かい希望を育む正道へ己を起き続ける笛侠。

 こんな三人が、現在に蘇った悪魔に挑みました。
 大変楽しかったです。

 久々にカッツェでシェンツさんのNOVAということで、大変ワクワク望んだわけですが、期待は裏切られず予想を大きく上回るドラマとギミックが山盛りで、めちゃくちゃ面白かったです。
 このシナリオは初心者歓迎コンベ”かみおふBoost”で使用するということで、シェンツ先生なりに『NOVAってこういうシステム』を再度噛み砕いて出力した感じがあり、この世の裏側にある妖しげな世界とありふれた探偵への依頼が混じり合い、繋がりそうもない糸が絡み合って物語を牽引していく、複雑で魅力的なNOVAのパワーが、しっかり発揮されていました。
 もー個別導入飲み下すにはTRPG胃腸が弱ってきてる年頃なんですが、久々にガッツリ食べてみると大変に面白く、複雑だからこそ面白いシステムの醍醐味、アストラルとストリートと企業がが同居している世界観の魅力を、たっぷり味わいました。
 NOVAにおける心霊現象を扱うにあたって、定番を手癖で流すのではなく『悪魔憑き・悪魔祓い』というメインテーマをしっかりと掘り下げて、独自の味わいを宿した上でスタンダードな強い芯を入れ込んでいたのは、シェンツさんらしさに満ちた作風で凄く良かったです。

 この結構複雑な物語を、時間制限があるコンベンションで安定して回し切るためには色々工夫がいるのですが、適度な情報量と適切な判定タイミング、見えてる構図がしっかり切り替わる嬉しい不意打ちがギュッと詰まっていて、ゲームとして楽しい時間になっていました。
 ここら辺のメカニックをしっかり組み上げて、スムーズかつパワフルに回る工夫をしてくれること……そしてそれが実際強いトルクでPLを巻き込んで一体感あるゲーム体験を生み出すのが、シェンツ先生シナリオの強みだなぁと再確認。
 物語だけをピュアに楽しむなら別のシステム、別のメディアがあるわけで、神業だのインフォメーションダンジョンだの、N◎VA特有のメカニズムを活かす形で『このシナリオ、このセッションである意味』を与えてくれるのは、それが大変だと知っているからこそありがたいことだ。
 キャスト同士がお互いを知らないところから始まり、それぞれが身を置く場所の景色に理解を示し尊敬が生まれていくダイナミズムもたっぷりと楽しむことが出来て、関係性構築のお話としても大変良かったです。
 これはスタイルごと、キャストごとに見えている世界が違っていて、なおかつそれがアクトの中で繋がりうるNOVAだからこその面白さだったと思う。
 アストラル初心者が秘められた世界の真実を知り、うわっ付いた超越者が人間社会の艱難辛苦に目を向けていく相互の歩み寄りは、凄くTRPG的な体験で良かったです。

 

 僕は『”登臨意”マジ面白かったね!』という思いだけで生まれたエルフ武侠をぶっこみ、たっぷりと楽しませてもらいました。
 バトル方面の演出も、微かな悲しみを秘めた強き超越者としてのロールも、なかなかいい塩梅でやれたんじゃないかな、と思う。
 いくらでも超人やれるキャラなんだが、今の自分の胃が高い次元でふんぞり返るプレイを消化できない感じなので、超越的な力と経歴を持ちつつ、人が営む全てに愛と敬意をもって挑む感じのキャラになった。
 超人強度上げて成層圏までぶっ飛ぶ遊び方も懐かしくはあるけど、同卓してる参加者と共通理解作るのにかかる手間とコストを考えると、片足くらいは地面に足付けた上で立ち回ってしまう、今の自分の臆病……。
 まぁド厨房キャラ投げ込んで事故るより、落ち着きあるキャラで適宜いい気になる立ち回りのほうが、全然良いんだけどもね。

 久々にBraveoneさんとの同卓、久々にカッツェでのNOVAとなったわけですが、ブランクを感じさせないメンツとシステムへの馴染み方でもって、スルスルと早く強いロールが飛び交い大変面白かったです。
 思わず熱が入って時間リソースを持って行ってしまう場面もありましたが、お互い気持ちよくトスを上げて、良い傾斜を賭けて望んでいた終わり方へとキャストとアクトを持っていく共同作業を、凄く気持ちよく楽しませてもらいました。
 やっぱここら辺の、互いのやりたいこと、面白いと思うことをリアルタイムで共有し、高密度なコミュニケーションをバクバク食べる面白さは格別だ。
 テキトーかつ煮えたこと垂れ流しにする僕を、優しく受け入れ面白がってくれる仲間たちには、何度感謝してもし足りないね。

 

 というわけで、大変楽しいセッションでした。
 同卓していただいた方、ありがとうございました。