阿波連さんははかれない season2第5話を見る。

スンゲェまったりした夏エピで、無人島関係でもっと荒れるかと思いきやフッツーに文化あって一日平和に過ごして、ライドウくん達の青春を穏やかにスケッチして一話終わった。
食い足りない感じも正直あるけど、第二期折返しの現在地として各々がたどり着いた”変化”がひとまとめになってて、これはこれで良かったと思う。
社会規範からコースアウト寸前、奇人揃いのトンチキ共も、気づけば自分の中の獣に首輪をつけ、ちったぁ落ち着いてフツーの充実に身を置けるようになってきたのだ。
奇人ラブコメは初期状態のカオスから、否応なくマトモになり落ち着いていくもんだと思う。
ギャグ時空なりの日常が積み重なって変化を生み、個々人内部のそれが外に飛び出して新たな変化につながる運動を繰り返していく内に、キャラの尖った部分は角が取れ、人間の規格外だったからこそ笑えてた連中も落ち着いてくる。
少なくとも、自分たちの笑えるままならなさに結構困っていていたこの物語のキャラたちは、ドタバタな日常の中でしっかり何かを学び、己を変え、新しい繋がり方を他人に手渡してきた。
その結果が、このリア充な夏である。
連載転がしていく内に、ライドウくんと阿波連さんは彼氏彼女の関係になり、お互いぴっとり密着して特別に支え合っていても、なんもおかしくない距離感に収まった。
まだまだ”普通”になれたわけではなく、トンチキな妄想や分かりにくい感情表現が平穏を乱すけど、そんなヘンテコのままでも隣り合ってくれる人たちがいて、そういう自分ももう嫌いではない。
この満ちたりた夏に立ち止まって、そういう場所に至るまでの歩みを思い返してみると、確かにその変化は前向きで、良いもんだと思える。
変化を恐れる阿波連さんに、それを肯定し続ける約束を真っ直ぐ手渡すライドウくんの、堂に入ったパートナーっぷりも頼もしい。
二期に入って特に、まったり落ち着いちゃった感はあるけども、んじゃあ彼らなりの青春を歩いてるライドウくんたちがいつまでも、自分たちのイカれた部分に戸惑う傷負い人で有り続ければいいのかと問われれば、そんなことはない。
距離感ぶっ壊れ系ギャグであり、同時に不器用な連中の青春物語でもあるこのお話が、たしかに後者として積み上げてきた歩みに、みんなでOKを出す回だったのかなぁと思う。
玉那覇さんもビビり気質に巧く手綱を付けて、大城さんからの歩み寄りを受け取れるようになってたし。
石川-佐藤ラインで繋ぐと、確かに玉那覇さんは”ここ”なんだよなぁ…阿波連さんへの過剰な独占欲を抜く意味でも、良いカプだ。
阿波連さんに過剰に偏ってた感情が、ちょうどいい距離感を見つけて程よい間合いを見つけているのは、南の島だけの景色じゃない。
時折阿波連家にカメラが動いて、えるが姉好き過ぎて様子がおかしいまんま、ライドウくんを信頼してちょっと待てるようになった様子も書かれていた。
れんくんの方はもともとバランスが良いので、三姉弟みんな、程よい距離感でお互いを定位できるようになってる現状を、確認することが出来た。
あそこで島まで突っ走っていかないのは、ツンツンしつつも姉の彼氏をに、大事なものを任せる気持ちになれてるから。
そういう信頼感をライドウくんが作れたと、確かめれる回でもあった。
なにしろ”はかれない”物語なので、皆が過剰に進みすぎたり後ろにヒキすぎたり、アンバランスな自分を持て余してきた。
しかしこの夏の日、こんな風にフツーに幸せで楽しい時間を過ごせている事実が、彼らなりドタバタな時間の中確かに何かを学び取って、ちょっとずつ自分が立つべき距離を測った時間が、無駄ではないと語っている。
そういう、ハチャメチャ奇人ギャグとしては刃先を鈍らせかねない変化が、あっても良いんだと作品自体が告げるエピソードだったのかなぁ…とも思う。
そういう風に、自分が歩いてきた道を静かに微笑みながら肯定するお話しは、僕は結構好きだ。
こうして中間セーブ地点みたいな話をやったことで、佐藤→石川ラインが友達距離感で立ち止まり、本当に望むものを手に入れるには踏み込みきれていないことも、改めて解った。
ライドウ→石川ラインの友情が結構分厚いと確かめたり、今後新たな変化を積み上げていくために必要な足場を、しっかり確認する回でもあったと思う。
彼らなりの小さな勇気を絞り出して、掴み取った変化の先。
気づけば当たり前の幸せにも手が届いている、青年たちの歩みはまだまだ続く。
こっからの幸せな変化をどう削り出し積み上げていくのかも含めて、二期後半戦に期待が高まるエピソードでした。
次回も楽しみ!