イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

New PANTY&STOCKING with GARTERBELT:第14話『インデペンデンス・ディック』&第15話『ロンゲスト・ビッチヤード』感想ツイートまとめ

 男は旅路女は監獄!
 それぞれの魂が繋がり爽やかな風が吹く、NPSG第7回である。

 

 前回颯爽登場を果たしたポリポリ兄弟のプライベートに付き合い、「…やっぱあんま悪い奴らじゃないかもな…」と絆させてくる第14話と、ビッチへの固定観念に強烈なタッチダウンを決める第15話。
 男の子と女の子、それぞれの絆を掘り下げる回で大変良かった。

 俺はこのアニメ、ドギツイ下ネタやエグい露悪にも関わらず…というかそういう泥の色合いを強めるために、常時画面がキマっててキャラが超可愛いのが好きなんだけど。
 今回はホントずーっとみんな可愛くて、大変嬉しかった。
 吉成弟回のパンティ、プニプニしててほんと可愛い。

 

 ネタを投げっぱなしにしたり、ほんのりイイハナシテイストを漂わせたり、ダイナシとホッコリを程よく織り交ぜたり。
 毎回「パンストらしい」話をやってくれてる第2シーズン、今回はゲロの中にキラッと輝く宝石を見つける感じの”らしさ”が元気で、そういうのがいっとう好きな自分としてはかなりのご褒美だった。

 相変わらずチャックは意味もなく両断されるし、サブタイトルでピー音入るし、ビッチが好き勝手絶頂ぶっこいて入るのだが、14話は旅、15話はスポーツをエピソードの軸に据えることで、心の交流が生み出す爽やかな風が、ちゃんと真ん中に座ってくれてた。
 やっぱこの人情味が、ズビッと最悪を締めてくれるから好きだ。

 

 

 

画像は”New PANTY&STOCKING with GARTERBELT”第14話より引用

 前半戦はクソ最悪に男たちの家事労働を消費するビッチに耐えかねて、夢のカジノへ飛び出すお話。
 男女のステロタイプが逆転している導入に、このアニメらしいシニカルな視点が感じられて良い。
 変則的な”女の平和”だな、この回…。

 

 登場以来プンプン臭っているが、ポリポリ兄弟は価値観や行動様式が現代的で、クソ親父の引力圏から逃げ切れてないだけで、根っこはいい子たちっぽい…てのを、小気味いい旅のモンタージュから感じさせる回でもある。
 想定してたより、ポリポリ兄弟をAGEるタイミングが早い…。

 仕事とプライベートをはっきり分けて、脱力する所ではユルく、固くなるべき場面ではキッチリ。
 ポリポリ兄弟の生き方は、ビッチ共のダルダル引きずりライフより全然メリハリ効いてて、ある意味好ましい。

 まーこのアニメに夢中なギーク共は、そういう破天荒で世界を暴れまわるパンティ達を見たいからTVに釘付けなわけで、賢く公私別けれちゃうイイコチャンには、あんま惹かれんのかもしれんけど。
 でも個人的な敵意や悪意を、親父から押し付けられた仕事の相手に向けていない姿は、爽やかで良かった。
 いかん、ポリポリ兄弟のこと好きになってきてる…(もともと好き)

 

 ちょろいブリーフと疑い深いガーターベルトを、二枚合わせのリトマス試験紙として使うことで、視聴者をポリポリ兄弟への好意へと誘導もしていくこの回。
 結局ガーターベルトもチョロく絆され、兄弟のことを親友と認めていってしまうわけだが、こうして見れた”素顔”ってのが計算の中で、最終的に仕事をやり切るための途中経過だったとしたら、かなり耐えられない…。
 そういう可能性も全然ある立ち位置だけに、今回感じられた「あ、コイツラ良いやつじゃん…」感を、嘘にして欲しくないんだよなぁ…。
 そういう感情が湧き上がるからこそ、「楽しかったぜぇお前との友情ごっこォ~~」した時の火力も、バツンと跳ねるんだけど。

 ブリーフたちのように、チョロく兄弟を好きになりたいパッションと、「こういう足場に体重かけさせておいて、終盤戦で足払いキメてくるのが巧い構成だから…」と、二の足を踏むロゴスが、今俺の中で対立している。
 つーことは、兄弟のこと好きにさせたかったこのエピソードは、シリーズ構成の役割をしっかり果たしてる、ということなのだろう。
 「今ここで、こういう感情を惹起しておくべき」という読みと、それを叶えるエピソードを実際にしっかりお出しする腕。
 野放図に好き勝手にやってるように見えて、やっぱカッチリ全体を見据えて作り、パンスト愛で温度を上げもする二期である。
 ホンマ制作陣、パンスト好きやな…。

 

 ちと露悪にビッチさせられてた女性陣に比べ、ポリポリ兄弟は旅を心から楽しみ、ブリーフたちに重荷を背負わせない…ように見える。
 同時に時間外なら友達のピンチでも剣を抜かない、ドライで現代的な感覚もそこにはあって、更に奥にはクソ親父由来の謀略も微かに香っている。

 今回の旅で素顔が見えたようでいて、むしろより解んなくなったこの困惑が、もっと強く兄弟のことを知りたいと思わせ、視線を集めていく。
 クソ…この語り部の手管にキレーに乗っけられてる感じ、最高に気持ちいいぜ…。
 これで男衆は兄弟寄りになったと思うので、ビッチとせめぎ合う時にどういう化学反応を起こすかも、今後の楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

画像は”New PANTY&STOCKING with GARTERBELT”第15話より引用

 そして後半戦は、女たちの監獄ランジェリーフットボール祭り!
 一度も勝ったことのないビッチが、ビッチへの固定観念でその純情を弄ぶクソ監獄を相手に、真っ向勝負の熱量で勝利へまっしぐらだ!

 本気で殴って解かりあって…パンティ&スキャンティの熱い友情が色濃いところとか、キャラが全体的にプニプニしてて可愛いとか、大変ありがたい回だった。
 地面に埋められたゆっくりパンティ&ストッキング、本当に可愛いからな…。

 

 あらゆる局面で吉成陽のセンスが、バチーッキマっとる回でもあったが。
 それが監獄が正体を表す時のケレンとか、アメフトシーンの動きだけでなく、キャラの可愛げや溢れる感情にもしっかり伸びて、ドラマの快楽を絵が支えるような回だったのが、とても良かった。

 今回のパンティ、ファックに惹かれつつもビッチへの同志愛で動く、心地よいチョロさが全面に出てて、かなり「俺が好きなパンティ」だったんだよな…。
 あの子の姐さん力って、例えば第9話で全ての因果に背を向けて運命の戦士になる流れとかからも鮮明なんだけども。
 今回は負け犬ビッチが権力に牙を剥く流れの中で、大変熱かった。

 

 自分たちが頭空っぽのブロンドを消費している構造に極めて自覚的だった第12話にしても、ステレオタイプなビッチ類型以外のビッチ性を認めない今回にしても。
 二期は「ビッチって…ビッチを書いてるこの話って、一体何だ!?」という内省が、いろんな形で溢れてるなぁと感じる。
 「男にしなだれかかり、女とキャットファイトしてりゃビッチでしょ」という、世間一般に流通する(男性に都合のいい)搾取的視線に対し、今回パンティはBitch Herselfとして、かなり強烈なプロテストを投げつける。

 オメーの考えてるビッチが、ビッチであるあたしそのものだと勝手に思い込むな。
 ビッチのステレオタイプに乗っかり、それを助長するようなお話をぶん回しているこのアニメだからこそ、そういう叫びはしっかり上げていかないとバランス悪いし、パンティというキャラは絶対そういうこと言う。
 気まぐれに、自由自在に、最悪を他人に押し付けもすれば、最悪を跳ね除け勝利を掴む舳先に立ったりもする。
 オムニバスごと違うキャラ、違う話でありながら、どっか共通した靭やかな軸がある物語の形式にも支えられて、パンティ(彼女が背負うビッチ性)は多彩で元気だ。
 この溌剌としたパンクテイストが、ボクがパンティを好きな理由なのかもしれない。

 

 ビッチが軽やかに可憐に、逞しくタフに障害と向き合ってもいいし、敵をぶっ倒して爽やかに自由を謳歌してもいい。
 第9話でバカな金髪を被害者にすることで成立している構造に疑念を呈した物語が、ここでバカな金髪たちの自由なる反乱を描くのは、作品内批評の流れとしてもかなりスマートだな、と感じた。

 各話を自分のセンスで仕上げているクリエーターには、そういう連環はあんま意識されてないのかも知れないけど、色んな話を順繰りに並べ、結果として連続性と”らしさ”を生み出していくオムニバス形式自体が、不思議で力強いグルーヴを生み出してる感じもある。
 俺はそういう、不可視の網目を読むのが好きなのだ。

 

 

 

 

 

 

画像は”New PANTY&STOCKING with GARTERBELT”第15話より引用

 オタクの勘所をビターっと抑えた作画力に助けられて、ビッチをステレオタイプという牢獄の中で蕩尽する視線から、女たちは軽やかに自由だ。
 パワーでゴリゴリ押す見せ場も、ストッキングの可憐な舞も、勝利を手に入れた後のビッチジャンプも、どれも最高だった。

 

 色々良いところがある回なんだが、二期で結構長い間同居生活して、ジワジワ絆深まってるパンティ&スキャンティの絡みが分厚かったの、大変良かった。
 一期ラストのクリフハンガーに、一話しっかり向き合って新たな始まりへの準備をやり遂げた第1話もそうだけど、二期はここまで積み上げてきたものをリセットせず、ちゃんと活かして面白さを作ろうとしてくれてるのがありがたいね。
 お互い最悪と罵りつつ、心のどっかではその実力と人柄を信じているライバル…つくづく燃えるぜ。

 14話では最悪女たちが劣等ボーイズから家事労働を搾取していたわけだが、15話ではビッチはファックを盾に取る男たちの権力に絡め取られかけ、それを跳ね除けて自分たちらしさを爆発させる。
 システムが望むまま、女たち同志いがみ合い足を引っ張り合うより、監獄そのものを勝利でぶっ飛ばし、誰かが勝手に決めたビッチ指数をシン・ビッチイズムで爆破する。
 最悪ギャグの土台になってる現実の最悪を、捻りねじり力強く笑い飛ばす、シニカルな物語の力が元気な話だったのも、とても良かったです。
 「誰かが押し付けてくる”らしさ”に抗う」つう、超王道をギュギュッと濃縮して味わえたの、ホント気持ちよかったな…。

 

 

 というわけで、ボーイズはボーイズで、ガールズはガールズで、それぞれの絆がウンゲロ最悪話の中にだってちゃんとあるのだと示す、とても素敵なお話でした。
 同性繋がりでエピソードを固めた結果、すごくガッチリした見ごたえが生まれていて、面白い作りだな~と思った。
 フォーカスを絞ることで濃い交流も味わえるわけで、新キャラ登場直後のお話としても、半クール同居してきた絆を確かめる話としても、すごく良かったです。

 色んなキャラに見せ場がある話味わって、「俺、このアニメのキャラみんな好きだな…」って気持ちも強くなった。
 そう感じさせてくれるアニメ、マジ凄いぜ。
 次回も楽しみ!