イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

抗争する人間

今村仁司講談社選書メチエ。暴力性と倫理に関する社会哲学の本。といっても文化人類学と政治学他、さまざまな領域に縦横無尽に駆け抜けるそのフットワークの軽さは特筆するべき。ただ論点が揺れるので、理解が遅れる(思索の背骨がしっかりしているので不可能なわけではない)のはやや難点か。迷いなくずいずいと問題を切り刻む一種大上段の構えは読んでいて心地好く、かといって乱雑なわけでもない。なかなか良い本だった。