イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

偉大な、アマチュア科学者たち

ジョン・マローン、主婦の友社。科学の発見における「アマチュア」科学者−この本においけは専門の大学教育を受けていない、もしくは受けていない状態で偉大な発見をした人物を指す−十人を取り上げた本。
遺伝学のメンデル天文学(彗星発見)のレビー、リービット、化学のプリーストリ、化学・物理学のファラデー、電波天文学のリーバー、SF作家にして人工衛星アイディアの発案者A・C・クラーク、動物学、植物学、考古学のジェファーソン、考古学(恐竜発掘)のヘンドリクソン、生物学のデレル。以上の十人である。
全般的に分かりやすく、興味を引くように書かれている。権威科学(もしくは科学権威)の内側にいないこと、に個人的な興味と関心はないし、政治の領域はどこにでもあるので、アマチュアであることがすなわち価値であるとは思わないが、分かりやすく丁寧な記述と、科学的発見のどきどきする描写は楽しく読めた。
少々持ち上げが過ぎ、科学権威の外側にいることを共通項にくくっているのに、業績を輝かせるために科学権威の後光を使ったりするなど、記述のスタンスに少々問題があることは否めない。しかしながら、簡潔かつそれなり以上に中身の充実した科学読み物として楽しく読めた。