イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

○本の住人 4

kashmir芳文社。月刊Kashmir最後の一作は、ヘンテコ四コマの四巻目です。四コマという形式上、ナオコサンやデイドリよりショートレンジで畳み掛ける不条理が、分厚くせめてきます。ここらへんの形式の総意による味の違いは、月刊Kashmir最大の収穫かもしれない。まとめて一気に読むことで見えてくるもの、というか。
そこは横に置くとして、○本は三本ぐらい軸があって、のりこと兄貴の家族愛・ひさちゃんと兄貴のラブコメ・模型屋のゆる系不条理と、場面によって漫画が変わる。この基本軸は結構しっかりしていて、流石に四巻続けると各場面安定感が出てくるわけですが。変なこと言ってる兄貴だけどのりこ愛は要所要所で見せるよ、みたいな。
そこらへんから押し出されたKashmir印の狂気が、さくらに一気に流れ込みもう商業ベースでやっちゃいけない狂気がたまにもれていて、スッゲー面白い。64ページの切れ味とかマジ凄い。フツーにへんてこな漫画であることのしわ寄せと言ってしまえばそうなんだけど、この濃厚な味わいがまことKashmirという感覚であり、四コマゆえのフットワークの軽さを堪能しました。やっぱええわ○本。