イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

戦術の書き方について:スペック編

武神でもっとも重要な要素といえる戦術ですが、案外ロジカルに生成する方法論をまとめていなかったので、ちょっと書いてみます。

 

・スペックの決め方

戦術の前にキャラにはCPを払って獲得するスペックがあり、これを最大限活用し相手を追い詰め、相手の策をこちらのスペック+戦術で無効化するように、武神降臨はできています。

CPを分配しスペックを構築していく上で、プレ戦術的な思考が必要になります。

それはつまり「如何にして勝つか」という軸です。

これは極力短いほうが良く、なんでかというとスペック決定は多数の選択肢の中から要/不要を選抜していく行為なので、方針がブレるとCP配分もブレ、勝ち筋もブレるからです。

なので、「ターン差作って夢幻掌入れる」「カウンターから関節入る」位の長さがいいと思います。

 

方針を決めたら、それにしたがって必要なスペックを構築していきます。

方針とはつまり勝ち筋のことなので、よりCP効率が良く、メタに合致した構築を目指してビルドしていきます。

 

例を上げるのであれば、達人の移動力です。

移動戦術が使用されなかった時代は移動力7の達人でも勝ち筋を十分拾うことが出来ましたが、現状サブターン移動力3を確保できないキャラは相当極端な筋を持っていないと、相手の移動戦術に対応できず負けます。

なので、移動力8を確保するか、サブターン3(つまり主技能18~20)で勝つビルドを考えることが重要になるわけです。

移動力8が欲しいなら敏捷/生命をどの数字で獲得し、型を使うのであれば副技能にランニングを置くかどうか、そうした場合流派構造の圧迫はどうなるかなどを考えなければなりません。

CP効率だけで言うなら敏捷16/生命10の型16-ランニング12(副技能)がおそらく最適効率ですが、この形は流派構造が圧迫されるため、知力14にして哲学を追加技能に落とすなどの工夫が必要になってきます。

 

サブターン3で移動力の分割を少なくし、ターン移動力を確保するのであれば主技能レベルの低下を何らかの形で補わなければなりません。

主技能レベルが低下するということは、フェイントが効きやすくなり、コンビネーションが見切られやすくなり、関節が通りにくくなり、ダメージボーナスが低下し、受けの数字が低下するということです。

このゲームで一番CP効率のいいスペック上昇手段はやはり、主技能レベルを上げることなので、低主技能は種々の数値低下を補う手段を効率的に確保しなければならないわけです。

受けの低下は耐久性の上昇や空蝉の採用、火力の低下は体力自体の向上。

決定力が低下するので、柔法自体を選択しないことも十分ありえます。

 

また、武神は基本的にCPを入れていない行動は取れないゲームです。

MA+は副能力値の計算が多岐にわたるため、思わぬ形で副次的能力を手に入れることのできるゲームですが、それはあくまで副次的に過ぎません。

防御を成功させたければ先読みなり化勁なりで受けの精度を上げ、打撃でKOを取りたければ重要部位を撃ちぬく精度と決めきる火力が必要になるわけです。

「できる事」のバリエーションを増やし、質を向上するためにCPを消費している、と言い換えてもいいかもしれません。

この「できる事」は「自分にできる事」であり、「相手のできることを潰す事」でもあります。

前者は自分のやりたいことを素直に伸張していけばいいわけですが、後者は全体的なメタやシステム的な処理への理解が必要になります。

なかなか難しいですが、後者の視点がないと降って湧いたハメ手にがっちり固められて、何にもできずに負けたりします。

「このタイプとは当たらない」「このスペックにあたったら負ける」という割り切りは絶対に必要になりますが、自分のやりたいことの1/4を、相手のやりたいことを潰す方向に振り分けると、安定して勝てると思います。

 

このようにして、スペックは常に「自分は何をするのか」「相手のしたいことをどう潰すか」という視点で制作していきます。

そういう意味では、スペック作成の時点で、戦術的な視点は必ず必要なわけです。

また、戦術記述の段階にビルドが映った後も、戦術的な要諦(組まれても凌げるから突き放しの数字を下げよう、夢幻掌を打つターンを作るために跳躍距離をあげよう)などから、スペックの変更が必要になることがあります。

こちらの意味でも、戦術とスペックは相補的なものであり、行ったり来たりするものです。

次回以降は、スペックを参照して実際の行動を規定する、具体的な戦術の書き方を見ていきます。