イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

情報の可視化とプレイ時間

日曜日は、オンラインでBBTオリジナルシナリオを遊んだよ。自分がGMをしました。
シナリオタイトル:聖天使城(サンタンジェロ)の殺人 システム:BBT GM:コバヤシ
浅間忍さん:花瀬宗光:32才男性:マジシャン:ディフェンダー 妻子を魔物に殺され、復讐のために左道の魔術を身につけたアヴェンジャー。乾いた人生に疲れ気味だが、報酬も勝算もない幽霊からの依頼を二つ返事で受ける情も持っている。朝日ソノラマ文庫出身。
シェンツさん:“被検体イ−3号”相川アイカ:15歳女性:サイボーグ/キラーエリート: アタッカー JABFで製造された、魔物殺しサイボーグのプロトタイプ。記憶惑乱を起こし脱走したが、メンテナンスのために汚れ仕事からは足を洗えない。無感情の仮面の奥に、暗い激情の炎を宿すキラーマシン電撃文庫出身。
田中くん:”七不思議のサナエさん”安城早苗:外見10代女性:都市伝説=伝説の英雄=御伽噺の住人:サポーター 今回の舞台となった聖天使学園に伝わる七不思議の筆頭。異界に女子を引きずり込んで逃がさないのがスタイルだったが、最初の被害者がとてもいい子だったので更生した。エデンの東戸塚ムーブで嫉妬したり、己自身とも言える学園のあまりの腐り方にダメージを受けたり、色々めんどくさい系女子。角川ビーンズ文庫出身。
Braveoneさん:"アンサラー(解答者)"不見知硝子:17才女性:名探偵=マッドサイエンティスト:アタッカー 遺産”アガスティアの葉”を食したことにより、情報の根源にアクセスし全ての答えを前知できるようになった少女探偵。皮肉げで大仰な口調と、シニカルな態度が特徴的。シナリオの流れで、山奥のお嬢様学校に在籍しているが、全然学校にはこないという設定がついた。講談社ノベルス出身。
様々なノベルレルムからやってきた癖の強い面々が、山深い乙女の園で色々するシナリオをみんなで遊びました。幽霊とか名探偵とかが実在する世界なので、超常トリックの殺人事件もありだよね!! という煙幕を張りつつ、最終的には動機と心情、そして社会的責任が重要になるという松本清張リスペクトなシナリオ、のつもり。
ミステリネタということで、情報の出し方と見せ方、どう茶番感を減らしつつ脳内当てゲームで無駄な時間を使うかを避けるか、などいろいろ考えた結果、トークン化したフラグが複数集まったらイベントがトリガーされ、ロールプレイの中でフラグを上手く使ってNPCの真実を聞き出していく、というギミックを仕込んでみました。上手く行った手応えはあるんですが、想像よりはるかにどどんとふでトークンを大量制作する手間がかかった。GMが作業にかかりきりになると、PLは置いてけぼりになって時間が間延びするので、事前に仕組んでおくべきだったなぁ。
ともあれ、情報の可視化には成功したので、そっちに脳内リソースを使われすぎず、ロールプレイも結構出来たのは良かった。ネタの奇抜さよりも地味な感情を重視したいシナリオだったので、ロール重点でNPCに共感してもらえたらいいなぁ、とか考えてたとおりに出来た感じ。無論、それを各々のやり方で打ち返してくれたPLたちの協力あってこそなのですが。硝子さんの「相手に言わせてからカウンターを取る」説得ロールは、ちょっと目からウロコだった。
九時間という長丁場になりましたが、PLも楽しんでいただけたようでよかった。結構リキ入れてギミックとか、シーンの構成とか書いたシナリオだったので、成功すると素直に嬉しい。ミステリはTRPGにおいては鬼門の一つと言われていますが、上手くGMの脳内当てゲームになるのを避け、PCのモチベーションを逃さないように出来れば、とても面白い題材だと思います。