イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/04/26

Fate/UBW:第16話『冬の日、願いの形』
死んだ子のことはあんま引きづらずに、先の話をドンドコ進める回。
ハートキャッチ☆イリヤをサラッとやったのも、イリヤの話が本筋ではないからかな。
Fateは3つのメイン話ごとに、美味しいキャラとそうではないキャラがクッキリ分かれているので、イリヤのターンは映画に持ち越しだわな。

そして展開される、お久しぶりなラブでコメなシーン。
セバ子が教会で喘いでいる隙に、不足しているヒロインポイント荒稼ぎに来る凛ちゃんさんに、微笑みが絶えません。
ガンド打ちの予備動作がどう見てもウルトラショットだったり、変な所が笑えるなぁ、今回の凛は。

士郎の自己犠牲ロボっぷりを凛が問い詰めたのは、ヒロインにしか出来ない仕事でグッド。
イリヤを埋葬したあとの士郎が、魂が抜け落ちているような異常な表情していて、UBWアニメの士郎ロボの描き方は解りやすくて良いなと再認識。
あからさまに異質なものを、しっかり異常に描くのはやっぱ大事だな。

一方本筋の方は、ワカメのとりなしで窮地を脱し、久しぶりな槍の人が味方に付いて戦力的には十全。
宗一郎さんとキャス子の絆の深さも描写して、キャスター帝国崩壊の準備は万全だ!!
……思ったより持ったなぁ、キャス子の全盛期。

 

シドニアの騎士 第九惑星戦役:第3話『針路』
戦争も一休みということで、長道モテるフェイズ発動! ヒロインとの交流も、ラッキースケベも楽しんじゃうよ!! という回。
いや、小林の独裁体制が発動し、敵本命との正面結線に向けて突き進んでたりするけどさ。
あとラッキースケベのあと、扉ごと蹴り潰されたりしてたけどさ。
シドニアはSFラブコメであります。

苛烈な絶滅戦争と、そんな状況でも育まれてしまう感情の繋がりを両方ちゃんと描くのがシドニアのいいところでして、今回は後者の描写が多い回。
すごく仲良くなってるイザナとつむぎの姿に、スンゴイ気持ち悪い笑顔になった。
世間的には融合個体は迫害対象だけど、素直に友情を育むイザナ君はやっぱ良い奴だなぁ……。

今回は長道の理想主義者な部分もクローズアップされていて、ガウナとの対話路線を見せた対話シーンは大事な伏線かなと思った。
見舞いにオニギリ持ってくる素朴な気遣いとか、やっぱ俺長道好きだなぁ。
美味しいおにぎりを持ってきただけなのに死にかけるのは、すげー理不尽だと思うな焔さんよー。
……光合成がセックスと同じ意味を持つなら、クローン姉妹で寝てるってことなのかなアレ……。


弛緩があれば緊張もあるのが良い作品の条件でありまして、ゆるーい日常の裏に潜む、陰謀と死もちゃんと描かれていました。
さらっと描写されてたけど、小林艦長の独裁って、シドニア全部を道連れにした特攻だよなぁ……。
サブタイトルにもなっている『第九惑星戦役』の火蓋が切って落とされたわけだけど、また沢山死にそうな……。

あとのりおは心を入れ替えても、調子に乗って大惨事を引き起こす所は何も変わってねぇな!
一戦交えただけで、融合個体対策を仕上げてくるガウナの方をこそ、褒めるべきなのかもしれないけど。
まぁつむぎちゃんは動く度変な音するしヒロイン力高いので、ここらでピンチになって長道にかっこ良く助けられるのもアリかもしれない。
……まさかとは思うが、死なんでくれよ本当。

 

うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレボリューションズ:第4話『Innocent Wind』
ロボット愛を知る!! というわけで、藍ちゃん個人回でした。
まさかのロボ設定投擲でぶっ飛ばしつつも、じわじわと心の氷を溶かしていく藍ちゃんさんの変化や、頑なな藍ちゃんに寄り添っていく後輩'sの真心はしっかり描写されていて、うたプリのいいところが出た話だったと思います。
ぶっちゃけ三期は美少年動物園によるファンサービスに頼りすぎて、キャラの情動が伝わってこないシナリオが連続しており、「ジジイのファックのほうがまだ気合が入っている!!」とリー・アーメイばりの暴言をまき散らしていたんですが、今回はしっかりお話になってて良かった。

トンデモ設定をさらっと出して視聴者を成層圏までぶっ飛ばすのがうたプリの豪腕でして、今回のロボ設定も『藍ちゃんってクールだし計算ずくだし、なんかロボっぽいよねアハハ~』という冗談が本当になったような、ナチュラルな無茶苦茶加減。
つーか、『KEY THE METAL IDOL』かよ!
三万人の『想い(ゲル)』を集めると人間になるのかよ!!(オッサンアニヲタ特有の、ノスタルジー溢れるツッコミ)

ただ設定を投げ捨てるのではなく、いちいち入るメカ音とかで、細かくイジって笑いを取るのがズルくて巧い。
トンチキなことしつつもこのアニメ表現を扱う作品なので、『感情のないロボット』という設定は、表現の力がそれを変化させる余地があって、ナイス設定なんだと思う。
あと三人でパタパタ扇ぐシーンのなんとも言えない空気は、可愛いやら面白いやらでとても良かった。


今回の話は、ド派手なパンチで浮かせつつもキャラの情動には嘘をつかず、王道とも言える丁寧な作りをしているのが良かったです。
熱暴走という要素を入れて、ロボに人間的な弱みを付与しているのは、緊迫感と共感をシナリオにねじ込む上でとても大事。
その弱さがあるからこそ、藍ちゃんさんのクールな強さが可愛げに変わるし、そこに共感してお切開する後輩たちにも共感できるわけで。
まー『目病み女に風邪引き男』といいますか、完璧キャラにちょっとした弱みを作ってキャラを飲み込ませるってのは、古典的劇作ではあるんですけどね。
しかし典型を恐れずにしっかり料理するのは、やっぱ大事だとも思います。

脇役の選定も確かで、感情表現が素直で人情かな翔に、器が大きく包容力のある那月というコンビは、ロボットが人間味を手に入れる今回の話にピッタリの配役。
藍ちゃんのクールさは今回の話しの軸であり、『感情なんて論理的ではない』という態度を、自分から崩すわけにはいきません。
歩み寄りは脇役からするしかないので、何度拒絶されても食らいつける翔が今回の話でやってたのは、相当大きな仕事だったんじゃないかなぁ。

翔や那月、ハルちゃんの真心が最終的に実を結んで、『ロボアイドルが感情を知り、表現の幅が出て映画が成功する』という形で、ちゃんと報われのも嬉しい。
今回の話は主役である藍ちゃん、脇役である翔、那月、ハルちゃん全てが魅力的に見え、良い気持ちでキャラクターを見守れる作りなのが、とても有り難かったです。
うたプリキャラの事好きだけど、ただただ記号を羅列され、感情のうねりを感じ取れない状態で萌えられる程好きでもないからなぁ……。
やっぱ、こんぐらい強めに気持ちが動く話のほうが、お話にもキャラにも入りやすいと思います。

全体的にキャラの感情の変化がわかりやすく、その成果も見えやすい作りであり、こう言う所が解りやすいとお話に共感できて良いな、と思ったり。
最終成果として天使になってヘヴンに導かれていたのは……その、なんだ、このアニメうたプリだしな!(魔法の言葉)
この『何だか知らんがとにかくよし!』な感じは、うたプリの根本的なエンジンであり、情動が見えやすい素直な劇作と同時に、『このアニメ見ててよかったなぁ』と思えるポイントであります。
なので、今回その二つが両方感じ取れたのは、とても良かったです。

ぶっちゃけ三話が『ぼんやりしたアニメばい……(伴省吾面)』って感じであり、軽い危機感なども抱いていたのですが、とても良いキャラ掘り下げ回となってました。
やっぱ先輩達はまだキャラ燃料が残ってる分、メインに据えるとお話がよく飛ぶってことなのかなぁ。
今後もこんな塩梅で、ぶっ飛び加減と堅実さを両立させたうたプリらしさを沢山楽しみたいですね。
……藍ちゃんってアシモフの『I, Robot』からネーミングしたのかな。(今更感溢れる気付きでフィニッシュ)

 

・プリパラ:第42話『プラジルから来た男』
『実はそふぃはヒトラーのクローンであり、そふぃ父は『死の天使』と呼ばれる狂気の生命科学者だった』などということは特に無く、プリズムシリーズ名物たる家族の事情で離れ離れのピンチ!?回
RLの時のクッソ面倒くさい家庭事情と比べると、笑いと狂気多めなお話であり、プリパラの特色が出たお話と言えます。
とはいえ、問題多めなキャラとして成長の余地がたくさんあったそふぃが、一年で何処まで来たかはしっかり見せてんだけどね。
こういう所怠けないのは、プリパラの基本哲学が強い所。

今回のゲストはソフィ父であり、一号ライダーの声もやってる稲田徹が藤岡隊長の真似をし続ける、濃い展開。
ドロシーがライダーキックしてたのも、この文脈かな。
……ボッティチェリの『プリマヴェーラ』といい、今回の引用はコアだったなぁ……いつものことか。
アイカツ!のグルメハンター・星宮太一くんといい、女児アニアイドルの父親には冒険家が居なければいけない法則でもあるんでしょうか。

お話の方はいつもの様にレッドフラッシュをタップリキメたいい話であり、ソラミスマイルの絆を確認しつつ、やりたい事をしっかり伝え、ステージで輝くタフさも手に入れたソフィの成長を父が認めるという展開。
『尖った部分も個性として認めつつ、より良い方向に乗りこなしていく』っつー対応は、レオナの性自認なんかにも通じる、プリパラの優れた劇作方針だと思ってます。
ネジの外れたトンチキ描写をしつつも、こう言う所がブレないのは作品への信頼感につながるので、こうして確認できるのはとてもグッド。

そふぃさん逞しくなってて嬉しいんだけど、梅干しオニギリを断る流れがどうか見ても断薬にしか見えなくて、やっぱヤクいなぁと思いました。
あと、そふぃさん独特の褒め言葉『体力ある~』が、パワータイプの父親が大好き故に生まれたものだと判って、ちょっとほっこりした。
仲良き事は美しき哉。

あろまとげどんのおもしろコンビは今回、あんま意地悪せず、最早定番となった天使と悪魔の囁きをするくらい。
離別の危機という解りやすい障害があるので、積極的に動かなくても話が回ったのが理由かなぁ。
あろまは食欲魔神なだけで、ホント根はいい奴なんだな。
毎回挟まれるぼったくりバーパートが生々しくて、ユニコンの時といい、マスコットの皮に隠してエグい描写するの好きね、このアニメ。

三連続ソラミスマイル個別回のラストを飾る、ほっこりいい話 With 狂気でありました。
やっぱ3クール積んできた関係性が強固なので、ユニットリセットの扱いは苦労してんなぁと感じたり。
しかしプリパラ四次元現殺法コンビのキャラも見せつつ、笑いも交えつついい話で纏める、卒のないエピソード郡だったと思います。

来週は運動会だそうですが、果たしてめが姉ゾンビパニックは起こるのか……。
無いとは言い切れないのがこのアニメの怖いところであり、面白いところですね。
……そーいや諏訪部は、スペダンでゾンビやってたなぁ……。