イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

アニメ感想日記 15/06/16

Fate/UBW:第23話『顕現』
長かったUBWも最終盤つーことで、柳洞寺決戦でございます。
セバ子はアサシンとの剣術勝負を、士郎はギルガメシュとの投影合戦を頑張る中、凛ちゃんさんはワカメの介護に大忙しだった。
まあ人助けは大事だよね!!(思い出した様に取り繕う)

今回はギルの舐めプがすさまじい事になっており、一体何回士郎を殺すチャンスが有ったのか、両手じゃ足らない感じでした。
『そういうキャラだし』いうのは解るんですが、主人公たちが必死こいて求めるものも、命をかけた闘いも基本片手間いうUBWギルは、正直好きになれないタイプの悪役よね。
だからこそ、ZEROだのCCCだので色々補正がかかるかも知れんけども。

腐れラスボスの男嬲りタイムと対比的に、セイバーとアサシンは真っ向チャンバラしておりました。
スロモとエフェクトを巧く使ったスタイリッシュ剣戟はやっぱ見応えがあって、緊張感のある戦闘になっていたと思います。
敗因を台詞で説明せず、アサシンの表情一つに圧縮したところとか好き。

エフェクト良かったのは聖杯顕現のシーンもでして、『すっげー碌でも無いことが起こっておる!!』という感じが良く出てました。
あのろくでもなさは『どーにかして止めよう!』という切迫感に繋がるので、グロいワカメはいい仕事してるなぁ。
ワカメだからこそ雑に汚く扱われてOKという部分もあると思うので、構造的な軋みをヴィジュアルで埋めるというアニメ化当初からの方針は巧く行ってんだな。

 

・ハロー! きんいろモザイク:第11話『ほんのすこしの長いよる』
ほのか! あやや!! こけし!!!
キチガイレズ三巨塔が一切のリミッターを切って、狂気と発情を振りまく話でした。
『こいつアリスじゃなくても、金髪なら誰でもいいんじゃねぇかなぁ』疑惑のあったシノですが、思いの外別離にダメージを受けていて安心。
いやキチガイすぎっけどさ……

クローズドサークルの社交担当カレンが窓口となって、ほのかちゃんと交流するのはいつもの形。
なんだが、二期でそのサイコモンスターっぷりを全開にしてるほのかが思いの外全力全開だった。
シノやあややに比べると生々しいというか、カレンと力づくで直結しそうなところが、独特の狂気を感じる。
欲望の対象になっているカレンが、どう考えても小学生な動きを連発してたのも、インモラルさに拍車をかけていたかもしれん。
いかに純真とはいえ、高校二年生はお菓子貰ってあそこまで喜ばんだろ……。

一方あやは相変わらずの純愛路線を貫き、乙女回路を全開にしていた。
あくまでかっこいい系に拘り、かわいい系ヨーコには拒絶反応を示す辺り、性役割に対して強い拘りがあることが見受けられますね。
傷心の幼馴染を慰めに来るとか、イイハナシ要素もたくさんあったんだけどな……。


そして『お前らは前座だ』と言わんばかりに、金髪欠乏症から大暴走するシノ。
ありえないほど近くて、風通しの悪い関係だからこそ過剰なイチャイチャ感が出る作品だってのは分かるんですが、それにしたって執着しすぎだ。
その過剰な感情を笑いに変えて飲み込ませる造りも、このアニメが独特なテイストをもっている理由だけどね。
やり過ぎ間をうまく制御しているというか……今回はちょっとアクセルべた踏みすぎたかな?

『世界なんていらない、明日なんて欲しくない、永遠に続く今だけあればいい』という不健全極まる願いがこのアニメからは透けていて、その上で笑いによる風穴と、奇妙な爽やかさが同居している。
一極に寄りつつも珍妙なバランスの良さがある所に胸焼けしない理由があると思うのですが、今回の脂っこい展開を通して、このアニメが早く走れる理由を再確認できた気がします。
結果的に健全化するにしろしないにしろ、やっぱ過剰な感情あってこそお話も面白くなるし、生々しい軋みも感じられるというか。

来週は規制した金髪チームの話になりそうですが、日本チームがあんだけ狂っていたことを考えると、凄くろくでもない事になりそうで。
過剰な親愛、危険な距離感を笑いつつも心待ちにしている視聴者としては、思う存分狂ってほしいものです。
とんでもない毒薬を出されて中毒しても、まぁそれはそれで楽しもう。

 

・SHOW BY ROCK!!:第11話『グレイトフルロックフェス』
最終決戦直前! というわけで、これまで主人公たちと絆を紡いできたキャラクターの様子を描写し、決戦の舞台にみんなが集うお話。
毎回分かりやすい起伏と見せ場を用意してきたこのアニメには珍しく、やや抑えた展開となりました。
最後の最後で超特大の花火を上げるために、あえて控えめに回したのかな?
……そのつもりなら、ネコだるまロボットが空中戦とかしないか……。

今回はとにかく画面に映るバンドが多い話で、これまでお話で絡んだキャラクターはほぼ出たんじゃないでしょうか。
こうして一箇所に集まると、いろんなことがあったなぁと思い返すことが出来感慨深いですね。
キャラが多いのに印象が強いというのは、これまでのお話が濃厚だからこそ生まれる感慨だと思うので、多人数が絡むお話を巧く回してきたのだなぁと再確認。

ロックフェスも参加バンドの意気込みが感じられる描写が多く、それ故に横殴りで中断してしまったのが惜しい。
CGモデルでなくとも、楽しそうなバンドの面々がしっかり演奏するところを見たかったというね。
『暴力より音楽』というのがこのアニメの価値観であり、惜しさが中断させたダガーに向かうのも引っ括めて、いいタイミングの横殴りだったな。

人数が多い分あまり踏み込んだ描写はなかったですが、個人的には会場に来ていないウワサノペタルズが気になるところ。
彼らが最終決戦のキーとかになると、社長に脅されクリクリを見捨てる形になったオガサワラくんの大逆転ホームランになるので、凡人の一発大好きマンとしては期待したい。
もちろんオガサワラくんが直接なんかしてもいいんだけど、とにかく一箇所いい所欲しいなぁ……。
活躍を写すべきキャラクター多いから、オガサワラくんの見せ場はあんま期待できないかなぁ。


ひさびさの3D戦闘シーンで展開されるメガヴァイオレンスは、とにかくダル太夫様の独壇場。
『自分、強キャラですから』と言わんばかりに一人だけ空飛ぶわロボット呼ぶわ殺す気マンマンだわ、やりたい放題し放題。
シアンが止めていなければ確実にロージアちゃんを殺していたところとか、完全に退魔系異能アニメ世界の価値観だった。

太夫がふるった暴力が強烈であればあるほど、それだけでは問題を解決できない作品のルールが強調されるわけで、いい目立ち方だったと思います。
キャラの芯が太い魅力的な存在なので、大暴れしても許せる雰囲気あるしね。
……ダルダルのピストルとか合体バンクとか、やっぱ暴れ過ぎだなダル太夫。
素晴らしい。

メイン三人以外があっという間に無力化される流れに大魔王バーンを思い出したり、ロージアちゃんはクインビーなので女王蜂モチーフのダークモンスターだったり、細かいクスグリも効いてました。
ダークさんが調子に乗っている描写もふんだんに盛り込まれ、クライマックスで盛り上がる準備は万全。
常に全力疾走だったこのアニメがクライマックスをどう走り切るのか、今から楽しみですね。