イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

乱歩奇譚:第4話『怪人二十面相』感想

※おもいっきりネタバレです。注意してね。

 


迸る露悪趣味事件帳、四回目の今回はジャスティスマーダー・コピーミーム
早速メインキャラクターから殺人犯が出て、ろくでなし感が加速するお話でした。
OP明けて速攻コバヤシ少年の股間にハァハァしてるハシバは、別の意味でろくでもないな!

とは言うものの、カガミ刑事が怪しいつー伏線は出だしから貼っていたわけで、悪落ち一号としては納得の人選。
前回散々こっちの胸糞を悪くしたリアル系ロリコン犯罪者をリユースして、『行けっ!! 殺せッ!!』という気持ちにさせるのは良い操作だった。
視聴者の殺意を狙って掻き立てるのは露悪的にすぎるかもしんねーけど、まぁこういうアニメだしね。
彼が何故正義の殺人者となったの謎解きは、来週を待たんといけんようだが……『本当は鳴ってない携帯』はどうしてもサムライフラメンコ思い出すね、ノイタミナ枠だし。

ジャスティスマーダーを釣り出すために登場したのが、情け容赦のないマゾヒストたる新キャラ黒蜥蜴。
被加虐性愛の描写が直線的すぎで安い感じになっちゃってるのは、ウケ取るためにしょうがないか。
全体的に味付け濃いところは、このアニメの良いところでもあり、あんま好きになりきれない部分でもあるかな。
五人殺して四人監禁してた重犯罪者を、一時的とはいえ仮釈放できる辺り黒蜥蜴の影響力は凄い。
しかし糸と牢獄に繋がれてるヴィジュアル的には人形使いではなく傀儡の方であり、となれば誰が意図を握っているかが気になる。
面白インパクト一点突破のネタキャラじゃなければ、そこら辺も今後触るのかね?

黒蜥蜴の変態描写に時間を使ったせいで、謎解きや事件描写が結構あっさりだったのは、ちょっと残念。
一話二話のようにミステリ箱庭を組むのではなく、前回からワタヌキを今回引き継ぎ、今回ニ十面相を次回にパスするみたいな、サイコ・サスペンス的な橋渡しで作っていくっつーことなのかな。
個人的には、人間椅子の仰々しくてハッタリ効いた空気は好きだったので、もう一回くらいあの雰囲気でやっていただけると有り難い。

二十面相は増殖可能な犯罪ミームなわけで、あの髑髏仮面は『Vフォー・ヴェンデッタ』における
ガイフォークスのマスクなわけだ。
来週カガミ刑事のオリジンが分かったとしても第二第三の(というか、カガミ刑事自身が何回目のコピーキャットか判んない)二十面相が現れる……という意味で、不死身の怪盗のアレンジなんだろうなぁ。
さてはて、正義を焦げつかせた男の原風景とはいかに……って『芋虫』かよ。
ろくでもない事になる予感しかしねぇぜ……。