イマワノキワ

TRPGやアニメのことをガンガン書き連ねていくコバヤシのブログ

影鰐 -KAGEWANI- 承:第7話『孤独』感想

『キサマ何者だ! 人か、奇獣か!!』『どちらでもない、俺は影鰐人間だッ!(かっこいいイントロ開始)』っていうクロスオーバーやってくれないかな系アニメ、今週は復活のサトルさん。
一期第2話以来の雪山シチュエーションでしたが、クリーチャーとの全面バトルというより、奇獣人間の悲哀重点でした……なので、一期で比べるなら第3話のほうが近いか。
二期になってからクリーチャーホラーの枠に囚われず、様々なジャンルに挑戦しているのが非常に頼もしい。

サトルさんは番場先生に続く第二のダークヒーローとして活躍するのかと思いましたが、あっさりボーボー燃えてしまいました。
今週も安定の三年寝太郎だったとはいえ番場先生一応主役なので、死んで人間の証明を打ち立てる展開は任せられないしね。
逆に言うと、今回のようにかっこ良くヒーロー頑張ると簡単に死ぬ世界なので、番場先生は毎回修羅場に間に合わないのかもしれない。(無茶苦茶な言い訳)

お話の方は人間として死ぬか怪物として生き残るか、わかりやすいヒーローの決断物語だった。
自己犠牲も度が過ぎると鼻につくものだけど、あのがらがらどんはサトルさんが引き寄せたものなので、ある意味自分の問題にケリをつけていると言えなくもない。
睡眠薬守られて実験材料扱いされても、体張って他人を守ろうとするのは立派だけどさ……そこら辺のバランス感覚が良いエピソードだった。

今回はヒューマンドラマ重点なので、奇獣さんも空気を読んでシンプルなパワー型を送り込んできました。
メイン軸を一本しか据えず、大胆に横道を塞ぐ話の作り方は、八分で満腹感のある映像を仕上げるためには大事だ。
奇獣のトンチキ能力とか、極限状況でサバイブする必死さとか、他の美味しい部分は他でやればいいしね。
そこら辺はオムニバスの強い所だ。

そんなわけで、サヨナラ優しい蔦人間というお話でした。
番場先生一本に絞るべくサトルさんに退場してもらう話にも見えるし、クライマックスで復活を果たすための伏線にも思えたなぁ。
木村を中心に据えた野望の物語として見ても良いピースだったし、番場先生が寝てても機銃がいればこのアニメ回るな!!
……それが番場先生の可愛げなのだと解っていても、『そろそろ起きてよ、我らが主人公』って感じだな。