ALL OUTを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
合宿直前追い込みスペシャルー!! つうわけで、コモさん軸に部活ゆえのアレコレが神高に襲いかかる回。
気多クンの男泣き、それを受けて鬼になろうとする赤山は痛ましかったが、それをしっかり見守り受け止め導くコモさんの安定感で不安なまま終わらないのが素晴らしい。
今回の話は構成が良くて、いつものようにボーイズを導く頼れるコモさんを後半に配置し、ではそんなコモさんは誰がケアするの? という内幕を前半で説明する形。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
強い役割を担当してくれるのは頼もしいが、それだけじゃ寂しくもあるわけで、ちゃんと強さの理由、その奥にある弱さを描くのが良い。
年齢的にも人間力にも部内での役割的にも、ガキどもに弱い所見せるわけにいかないコモさんは、ジジイ仲間と居酒屋本音トーク。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
子供にまつわる哀しい過去は、『弱かった時代があればこそ今強い』という、ガキどもに成長にも響くテーマを巧く拾っていて、良い奥行きの出し方だった。
聞き役に回ってくれたジジイが『車椅子』なのが個人的には面白くて、歩行に問題があったとしても、コーチという形でラグビーに携われることをさらっと見せた気がした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
このアニメはずっと『それぞれの能力、それぞれの役割でラグビーをする』ことを大事にしているので、こういう見せ方は好きだ。
前半どっしりとコモさんの強さの理由を説明した結果、赤山のがむしゃらさと責任感を認め、受け入れ、導くクライマックスが強く腑に落ちる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
群像劇は細かい描写の積み重ねで、人物の表情を深く掘っていくことが大事なのだと感じ入る構成だった。ホント信頼出来るキャラクターですよコモさん。
赤山に言った『俺はお前のがむしゃらが好きだ』という言葉は、視聴者が今まさに感じている言葉そのものなわけで、そういうのをすくい上げ伝えてくれるキャラクターには、やはり強い信頼感が湧く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
そこに至るまでの運び方も、言葉が出てくるタイミングも良かったし、パンチラインだなぁと思った。
後半は気多くんの退部という、部活ゆえの問題に切り込んでいく流れ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
ラグビーや部が嫌いになったわけではなく、体がついて行かないこと、それを家族が心配しているがゆえという、プラスが反転してマイナスになった形なのが、切なくも痛ましくて納得できてしまう、良い運びだった。
気多くんの男泣き作画がきっちり勝負できる仕上がりで、ここを足場に赤山の感情が転がりだす展開を考えると、しっかり力点作った絵だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
万感の思いを込めた絵がちゃんとあると、それを受け止めて転がるキャラクターの行動にも納得がいくし、物語へのシンクロ率も高まるからね。
気多くんの思いを一人で背負い、道を外れようとする赤山は怖いというより痛ましく、細谷さんの演技が巧くキャラを表現していた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
望まれる『頼れる先輩』を演じつつも、彼も一人の少年であり、弱さも当然ある。そういう所を見逃さず、ちゃんと描写した上で支えてくれる人の有り難みに繋ぐの、グッドね
ここら辺は前半のリフレインでもあって、コモさんの弱さをジジイ仲間が支え、気多くんの脆さを赤山が受け止め、赤山の不安定な心をコモさんと同級生たちが背負うという、『みんながそれぞれの場所で支え合う』構図が、今回は幾度も出てくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
弱さを描いても話が潰れないのは、やっぱ良いなと思う。
プレイを外れた場所でも、部活という共同体の中で『それぞれの能力、それぞれの役割でラグビーをする』『仲間を気にかけ、弱さを支える』という作品の軸は生きている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
群像劇ゆえの横幅を活かした、うねりのあるドラマの運用も良かったし、作品全体の縦深も感じられるエピソードだと思いました。
こういう感じで『何故神高は強いのか』を確認しながら進むと、試合でいい結果ができても納得できるし、むしろ『欲しいものが来た!』という気持ちにもなる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年1月12日
試合をしていない場所の説得力こそが、試合の説得力を作るのだと唸るエピソードでした。ALL OUT、そこまで技術描写しないしね。