セイレンを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
『俺がフリッカーしか打てないと思ってたか? ダウンが取れるストレートがあるから奇手は刺さる。超高校級の幼馴染を喰らえ!!!』とばかりに、高校生の甘酸っぱい恋が全力疾走するお話だった。
イヤホント、今日子が癖なく可愛く健気で、トンチキ女達の前八話が嘘みたいだぁ…。
パジャマを交換しても何も問題なかった幼い日は、まず正一の前から遠くに去っていく。別時間線での恋愛経験が活きたのか、戸惑いつつも結構グイッと前に出て勝負を仕掛ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
まだ子供のパジャマを着れてしまう今日子は変化に怯えて、差し伸べられた手を跳ね除ける。そこから物語が始まる。
大人マラソンを抜きつ抜かれつしつつ走るのが今日子編の軸だと思うのだが、一等賞で駆け抜けていったのが、宮前先輩編ではウサギ小屋に置いてけぼりにされた郁夫だというのは、なかなか面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
プロレスごっこが楽しい時代を知らぬうちに通り過ぎて、郁夫は男になってしまった。ウサギ小屋の意趣返し
郁夫の背中を寂しく見つつ励まされて、正一は今日子との関係を変化させる決意をする。その道筋を整えるのは常木さんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
今週はあらゆる局面で名誉童貞乙女・常木さんの勘違いアシストが光っており、鹿ジビエという尖った出し物がどんどん成立するアバンでその仕事を予言しておくあたり、手際が良い。
僕はこのアニメが性と成熟を見る目線が好きで、変態性でぶっ飛んで客を楽しませつつ、なんか暖かいものがあると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
ネット越しの大人ホテルに赤面しつつ、今日子の無防備な着替えには背中を向けてしまう。先に行っている正一と、女である自分を認識していない今日子のギャップを、柔らかく描画する
まぁ今回一番童貞力高かったのは間違いなく常木さんで、『聞きかじりの性知識をバラ撒きまくり、エロゴッドとしてサークル内部の地位を作るバカ中学生男子』として完璧な動きだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
嘘と誤解が積み重なって高い位置に登り、降りるに降りれなくなっている辺り、ほんと面白い女だアイツ。アホな猫かよ
常木さんは正一と今日子、両方に適切なアシストを飛ばしている。性悪っぷりで今日この小小ろに反発を生み、自分の本音と向き合わせる仕事までやっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
自分が主役の話以外でも獅子奮迅している辺り、便利でありがたいキャラだと思う。便利すぎてかわいそうまであるな。
カテイ部の先輩たちも、癖の強いアウトサイダーっぷりを維持しつつも、後輩を見守り助言する優しさをしっかり見せてくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
出来なかったロールケーキが巧く作れたり、コスプレ衣装で寝てしまったり、なんだかんだ今日子もカテイ部の空気と先輩たちが好きで、だから結果が出ているんだと思う。
先輩たちも今日子のことが好きで、だから今日子が知らないことを教えてくれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
ロールケーキの作り方、ストーブの使い方、『幼馴染のお姉ちゃん』が実は思春期の肉体を持ったマイ・ボーイである事実。他人が支えてくれることで変化していく関係は、見ていて温かみと充実感がある。
ここら辺のフェティッシュとしてストーブを常時映すこと、るいせちゃんの横車でその価値を確かめる演出は、非常にセイレンっぽかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
同じケーキを食べるでも、これまで客として慣れ親しんできたパンケーキではなく、自分で作るロールケーキに変化しているところとか、相変わらずモノの演出が上手い
恋に破れる(もしくはそう思い込む)たびに、正一は月を見上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
これまでは四話目の勝負回で行われていた動作が二話目で出てきた辺りからも、これまでは受け身だった正一が今日子相手には前に出て、引っ張る恋をしているのが分かる。『一歳年上の幼馴染』というポジションを、最大限活かした機動だ
郁夫への壁ドンの謎も気になるし、恋を自覚した今日子とどういう化学反応をしてくるかも楽しみだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
今日子のナイーブな変化、それを支えてくれる人たちのトンチキな優しさを切り取ったあとは、主人公が真ん中に戻ってくるだろう。来週も非常に楽しみである。
しかしまー、今日子はこれまで封印してきたギャルゲーど真ん中のキャラ造形でスタンダード可愛いのラッシュを仕掛けてきていて、『息が…息ができねぇ!!』って感じの横綱相撲ヒロインであるな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
仕草の端々、言動のすべてが『健気でイノセントな幼馴染』としてビルドされていて、油断がない。
エキセントリックな前二人があってこそ、この直球の乱打が良く刺さるわけだが、こういう調子のヒロインと話をラストに持ってくるのは面白い構成だなぁとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月9日
『変態が俺たちのスタンダード、スタンダードは変化球としてガードの隙間からボコスカ刺さるだろう!』という計算なのだろうか。天才だな
今日子のなにが強いって、『トンチキ女に慣れさせておいて真っ直ぐを入れる』っていう構成の妙味はあくまで添えであって、『一歩ずつおとなになっていく、無垢な女の子』というベーシックな魅力を突き詰めてる所だと思う。ベタに、ベタだからこそ強い動きを一切怠けず打ち続けるストイックさ。好きです
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
セイレン追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月10日
今回の話で『古着のリサイクル』が扱われていたのは、正一と今日子が脱ぎ去ろうとしている子供時代と、それが無価値なものではなく新しい意味を持ってくることの暗喩だとは思う。
僕は正一のガキっぽさがすごく好きなので、『大事にします』というサインを出してくれるのは嬉しい。