バンドリを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
ニコニコ笑顔の仮面をかぶり、優しすぎてあまりにもめんどくさい女、沙綾攻略編最終局面ッッッ!!! というわけで、ポッピンパーティ結成の文化祭ライブである。
ハードコアなアタックを先週済ませて、信じて待つ香澄の姿がとても良い。紗綾自身の決断、周囲の人々の後押しも。
今回のお話は三部構成で、文化祭パート、沙綾の葛藤、実際の演奏を繋げて見せている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
香澄が主役である以上、バンド結成も沙綾の悩みも大事な問題なのだが、それはさておき文化祭は楽しいみんなのお祭で、問題なく良いものだ。
そこを大事に、ハッピーハードコアな祝祭を楽しく描いてくれて良かった
なんだかよくわかんねーけど、大したことやってないけど、とにかく楽しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
香澄たちがど真ん中にいる青春の匂いがふわっと漂う文化祭で、見ていて楽しく、懐かしく、ちょっとだけ切なかった。色んな人が入れ替わり立ち代りで元気なのは、凄く良い。横幅の広さは、紗綾の決断のバックボーンにもなるし
作中最もロックな女、牛込ゆり会長が血まみれで『本気でやれ。そうじゃなきゃ面白くねぇ』とロック伝授をするシーンも、笑いの中の一瞬の静寂というか、後のテーマを引っ張る呼び水というか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
後半のシリアスに向けて、祝祭を壊さないまま道を整えていく落ち着きもしっかりあって、冷静な運びだった。
横に広い演出は特に有咲に効いていて、クソめんどくせーヒキコモリが蔵から出てきて、クラスの姫として可愛い可愛いされている姿は凄くホッとした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
香澄べったりだったバンド内部でも、おたえに抱かれたり、りみりんと綿菓子キャイキャイしたり、仲間が増えている。有咲の世界も広がっていくのだ。
窓際で香澄がメールを投げたところから祝祭は遠くに引いて、グッと沙綾にカメラが寄る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
主役がやるべきこと、自分が伝えたいメッセージは先週ハードコアにぶつけたので、沙綾自身が自分のために決断するタイミングである。それは一人でやらなきゃいけない。沙綾を信じた孤立が、なんか清潔で好きだ。
香澄は胸のモヤモヤを抱えつつ、目の前の模擬店と文化祭を楽しむために、全力で駆け出す。でもモヤモヤは残っていて、それを届けるべく窓際=外部との接点からメッセージを飛ばす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
沙綾は病院の中に閉じ込められていたが、メッセージを聞くべく窓際による。それは物理ではなく心理の反映だ。
香澄の、そして名前もないクラスメイト達の優しい鼓動に突き動かされるように、沙綾も駆け出して病院の外部に出ていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
窓と壁。先週強調した境界線を超えていく物語の流れを、沙綾の身体が追体験していく。学校へ向かう時、わざわざ上からのカメラで横断歩道=連続する境界線を切り取っている意図。
ぶっちゃけ今回はエモさで押し切っている回で、ママンは実際貧血起こしているし、心配はある。一発合わせのドラムがうまくいくのも魔法だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
でも、魔法が起こるために必要な葛藤と誠実さは三話使ってじっくり描いてきたので、納得は行く。このくらいの魔法が起こったほうが、夢があっていい。
母と弟妹に背中を押され、自分のために自分の優しさを使う決意をした沙綾。『みんなのために気を使って、それで楽しい?』と吠えた言葉に、別角度からアンサーが帰ってきているのが心地よい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
そして最終関門として、置き去りにしてしまった(と思いこんでいる)過去が立ちふさがる。
旧バンドメンバーがぶっちぎりの人格強者で、必要なトスを必要な確度から必要な強度で最適に上げてくれたのは、マジで最高だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
あの子らは優しくて、沙綾も優しい。優しいからお互い境界線を超えられなくて、過去を過去に出来なかった。そんな女たちの時間が終わることで、新しく始まる。
沙綾が足踏みしている間も、非情に現実的に女の子たちは時間を進めていて、新しいドラマーが加入している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
それは悲しいことではなくて、彼女たちもロックが好きだから止まってられなかったのだ。それは主役だけの特権ではなくて、色んな外部に開かれた可能性なのだ。ロックンロール民主主義である。
一つの時代の終わり、一つの時代の始まり、それでも切れずに繋がるもの。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
これをドラムスティックというバトンに託して、見知らぬドラマーちゃんからしっかり受け取る一連の流れも、象徴性が高くて非常に良かった。過去からの思いやりを受取り、未来に駆け出す。ロックンロールである。
ほいでもって総決算の"STAR BEAT!"であるが、ステージングの華やかさで圧倒するというよりは、音響含めて『等身大の文化祭ライブ!』という見せ方だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
らしくて非常に良いと思う。あのステージが、あの五人の『今』なのだという感想が、スッと胸から飛び出してきた。
"卒業"よろしくぎりぎりで間に合った沙綾を、作中最大の包容力を持つ有咲だけは意外に思わず、頷きながら迎え入れるところが良いなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
バンドリはかなりゆっくりした歩みで進むのだけど、だからこそ微細に変化していく人間模様、個人個人の表情の違いが感じられて、そこも好きだ。
香澄のパンクスな生き様で押し切れるチョロ蔵な相手もいれば、三話かけてじっくりと押し合いへし合いし、ようやく優しさを自分に向けれるようになった女の子もいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
色んな子が集まってバンドになって、青春をやる。そういうバンドリの良さが八話でやっと見えてくるのは、のんきだし面白くもある。
色々ブーブーいいつつ、八話まで見てよかったなと、今回強く思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
色んなペース、色んな語り口、色んなエキセントリックさがある。おたえと香澄のパンクス力、有咲とりみりんと沙綾の『いい人』っぷりはそれぞれ違う。だから解決にかかる時間も違う。
その不平等がなんか生っぽくて、好きなのだ。
こうしてポッピンパーティーは五人になり、一つの形が完成した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年3月11日
とても素敵で、適度にショボいあのステージからまた新しい物語が始まるんだろうが、とりあえず五人でわ~ぎゃーやる日常が見たい。キャラの粒が立っているので、かき混ぜたときがとにかく面白いのだ。
来週も楽しみです。