サクラクエストを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
前回決意の丈を吠え、国王としてのスタートラインに立った由乃。王国復活の第一歩としてまずは伝統工芸と現代技術のコラボで一発逆転ホームラン! と巧くはいかないお話。
地道に丁寧に、地域復活あるあるを追いかけ、上っ付いた空気に水ぶっかける回でした。
四話目ともなると、作品のテイストもなんとなく分かってくるもんです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
国王とIT大臣がエンジン空吹かしでそれなりに踏み込み、半端さゆえに痛い目を見て、道を思い直す。
この過程全部であんまり突き抜けない加減が、サクラクエストなのかなと思いました。
扱っているネタも地味かつシリアスで、完全な異業種への興味で引っ張れるわけではない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
あらゆる地方自治体が現在進行系で悩んでいる、視聴者にもそれなりに身近なネタを扱う以上、嘘の付き方難しいし、現実感とのバランス取りも厄介だと思います。
さてその上で、国王もIT大臣も完璧な勘違いヤローではなく、自分なりにヨソモノなりに魔の山のことを考え、良いことをしようとあがいている感じ、そしてそれが結果に結びつかない描写は、凄く良かったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
なんというかな、世界観とキャラクターの身の丈が、巧く切られたというか。
主人公たちアウトサイダーの立場に立つと、誇りだ地元だと喧しい間野山組は一見ノイズに見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
でもそこで生活を送っている人たちにとって、地元に根づいた文化も、日々の暮らしも、上っ付いた興奮で引っ掻き回されたらたまらんものではある。
全部が全部正しいわけじゃないけど、一理はある。
そこら辺のバランスが、なかなか落ち着いて描かれていたかな、と。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
アニメチックな国王サイドと、地味で華のない間野山サイド。世界のルールが違う2つは、色んなキャラにテーマ性を背負われつつ、今後も反発したり交流したりするのでしょう
その一回目として、兄さんの頑ななストイシズムは良かった
兄さんの『田舎は都会っ子の逃げ場所じゃない』って意見はぐうの音も出ないほどの正論で、特に早苗にとっては一番痛いところを刺される一撃。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
由乃の就活描写を見ても、キャラが弱点満載のなめくさりマンとして描かれているのは自明で、キッツイの貰って一箇所一箇所変えていくのが話の軸にもなる。
ただ拒絶や批判されてるだけだと道が見えないわけですが、例えば今回のお話が『吉乃が欄間彫刻の美しさに気づいた』ところから始まっていたり、意識高い系を演じている早苗が、兄さんの忠言を素直に聞ける心を持ってたりと、橋のかかる足場は細かく描写されていると思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
吉乃は前回『良いところを見つけていきたい』と決意して、欄間を見ることでそれには成功している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
ヨソモノゆえの発見の喜びは多分、このお話が善い方向に転がっていくとき一番大事なテコで、この感動を大事に進めていくと、生っぽい話にも嘘のない希望が宿っていくのではないか。
早苗のキャラ作りにしても、アニメっぽい笑いのネタだったはずのものが気付けば田舎のリアリティに絡め取られ、あんま笑えなくなっている罠の作り方が面白かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
アニメなんだから必然的に色々嘘っぽくなるわけだけど、そのぎこちなさをヨソモノの上っ付いた感じで巧く絡めて、話に盛り込むのは良い
アニメーション/ヨソモノと生っぽさ/地元の対立構造をベースに、それぞれの岸の問題点をコメディの中で洗い出していって、相互理解可能な足場を探していくってのが、少なくとも1クール目の大きな地盤になるのかな、って理解です。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
この目線は、自分たちがアニメ作ってるのを逆手に取ってて面白いな
国王連合に協力してくれるドクが、一人だけリアリティレベルを飛び越えた超発明家であり、いかにもアニメ的なキャラ造形しているのも、そのラインの上のことだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
シェアハウスにしてもそうだけど、アニメっぽいキャラは手早く連合組んで、現実との対峙に影を伸ばしすぎないよう調整されてる感じ
シュラトみてーな欄間アーマーにしても、派手さが寒々しい自動販売機にしても、国王サイドの上っ付いた滑り感は巧く演出できたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
その真剣味のなさはキャラが乗り越えるべき課題だし、アニメで地方創生を扱う難しさを、このお話がどう乗り越えるかというテストにもなると思う。
人間なら当然持っている欠点を宿しつつ、根の部分では人が好いっていう描写がそこかしこで生きてるのは、分かり合うための物語としては強みだと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
何度も言うけど、ログハウスを舞台に展開する国王一座の暖かさは、僕がこのアニメ見てて一番好きな部分だ。皆仲良くやっていただきたい。
今回示された、リアリティと嘘っぽさの間にある当然の断絶。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
現実はえてして、そこでどうしようもなく岸が別れていってしまうわけだけども、このお話がアニメである以上、なんか一つ、いい塩梅に橋がかかってほしいものだと思う
巧く行ってくれと思える善意は、ちゃんとこのアニメから感じられるので
クエスト失敗! でヒイたわけだけど、じくじく生々しい痛みを糧に変えて、このお話独自の手触りのある変化と相互理解が、来週見れると良いなと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年4月26日
なんつーかな、この話の『間合い』が好きですね。
リアリティとの間合い、会話のテンポ、嘘っぽさと真剣さのバランス感覚、笑いの作り方。