アクションヒロイン チアフルーツを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
世はまさに大ご当地ヒロイン時代! 普通の女子高生がローカル特撮やってみた!! な塩梅の、オールドスクール・フレイバーが濃厚に漂う超絶トンチキ青春絵巻。
色々ヘンテコな所がありつつも、誰かのために舞台を頑張る主筋は結構しっかり。変なアニメだ
というわけで、特に説明もなくご当地ヒロインが特撮ショーを始めるこのアニメ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
『全体的に説明無し、分からんやつはそこにいろ!』というムードは最後まで貫かれ、作品独特のBPMを生み出していた。
間のとり方やキャラのリアクションも全体的に古めで、懐かしいやら面白いやら。
ワリと素材がマルのまま投げ込まれてくるアニメで、キャラの立ち位置にしても、感情にしても、独特の食感を自分の中で咀嚼する努力が必要になる。一言で言えば泥臭い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
のだが、そのモッタリした味わいが魅力でもある。草川啓造×荒川稔久という座組で想定するのがそのまんま出てきた感じ。好み。
ともすればショッボイ特撮を斜めからバカにするヤダ味だけが暴走しかねないが、主役二人が等身大に頑張る姿、一週間で仲良くなってく姿と、全体に漂う『昭和特撮のキッチュさが好き』というオーラが、不思議と作品の姿勢を正してくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
スマートとはいえないが、熱量があるのだ。それはとても大事だ。
いかにも深夜アニメ的な記号と、『いやこれ奈々子でしょ。流山でしょ』『いやこれ小鳥ちゃんでしょ。音ノ木坂でしょ』と言いたくなる主人公たち。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
美術もいかにもアニメ的な狂ったスケールで描かれる、大げさで嘘っぱちな世界…なんだが、立ち回りも感情のラインも泥臭く、地面をべた足で踏んでいる。
作り物の記号と、人間的過ぎる感情。ガワと中身のミスマッチが不思議なテンポとなり、それが違和感と同時に魅力にも感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
『あ、これオレの好きなタイプのトンチキだ』って感じで、かなり楽しい第1話だった。止め絵を繋ぐ省エネでも、ちゃんとステージに向けて積む描写があるところとかな。
斜に構えたオフザケのようで、妙に真面目。このスタンスは特撮パロディにも現れていて、徹底して昭和の『子供を喜ばせる、キッチュな夢』を画面に落とし込む努力がなされていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
何しろ第1話にしか使わないOPに渡辺宙明先生(御年九十一歳!)を使うほどだ。良いな、好みのタイプのキチだ。
冒頭の『商業ベースに乗った本気の特撮』と、後半の『高校生が一週間で本気で取り組んだ特撮』の対比で、主役たちの立場を見せるのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
ショッボイ外見からキレるアクションで引き込むステージング、それを可能にする『新体操』というバックボーン。妹のために苦手を乗り越える姉、裏方のプライド
日常シーンはオフビートで進めつつ、キメどころであるステージはキッチリ射し込むべきところを真ん中で捉えていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
ダンボールと自転車のショッボイステージだが、そこに志がある。たった一人のために、真摯にやりきろうという思いがある。ベタながら、凄く大事で良いものだ。ヒーローの話だしね。
あのステージは妹一人のために積み上げたものなんだが、本気でやりきった結果、知らずファンを掴んでいる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
昭和特撮へのノスタルジーだけではなく、『何かを表現する』『ファンが生まれる』ことへも結構真面目に向かい合って、グダグダなお話に一本筋が通った。それがあればこそ、違和感が味になる。
練習では寸止めだった殺陣が当たっちゃってるのは、おそらくダンボール衣装で目算が狂っていて、杏がそれを修正する技量がないから。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
色々説明が足らないアニメなんだが、妙にロジックの辻褄が合うんだよなぁ…途中式をすっ飛ばしても答えが出ちゃってる感じというか。そのスキップ感も楽しい。
櫓をぶっ壊す展開も『必要だったかなぁ…』と首をひねるけども、今後ローカルヒロインとして広報していく第一歩としては、事件で炎上して知名度稼いどくのが大事…なのかな。やりたかっただけかも知れん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
生徒会長がフォローになってないフォローを入れてる辺りに、このアニメ独特の間合いを感じる。
投げっぱなしのようでいて、妙に細やか。でも全体的にネジ画に三本抜けていて、それが不器用さ、泥臭さ、愛嬌に繋がる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
万人がこぞって見るスマートなアニメではないけども、独特のテイストを第1話から全開で醸し出してきました。オレ、このアニメ好きだわウン。”悪魔のリドル”の草川監督だわ。
トンチキな展開のなかにも、杏と黄瀬の関係構築、ステージ特撮への愛情が不格好にゴロゴロしていて、それを食うのが楽しかったです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
今後話が展開する中でも、そういうコアな部分は取りこぼさず、しっかり食べてみたい。
やっぱ人間と人間が何かに取り組み結果が出るのは、見てて面白いんだな。
『MOEレーベルのアニメかよ!”ヒットをねらえ!”かよ!』とツッコみたくなる独特のテンポと間合いも、芯があれば味わいに変わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
演出技法に引っ張られて軸がなくなるか、最後まで内容と外形の幸せな共犯関係を維持できるか。そこら辺がクールと押して見る時、大事になってくるとは思う。
まずはドドンと『これはステージ特撮と青春の話だ』『それを担当する女たちはこんな感じでトンチキ真面目だ』と突きつける第1話、堪能させていただきました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
やっぱ第1話は『俺たちこういうアニメなんだ!』という名札が、しっかり張り付いていたほうが良い。この独特のテイスト、惹かれるぜ。
生徒会長がコナかけてきて、ローカルヒロインとしての活動も本格化しそう。公式HP見ると、スゲー人数増える感じだけどもどう捌くか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
ジャージで特撮やる『同好会感覚』が気持ちよくもあったので、その泥臭さも大事にしてほしい。
チアフルーツ…思わぬところに龍が潜んでいたな。来週も楽しみ。
追記
つうか荒川稔久なんだからMOEテイストは当然っちゃ当然か。くるみに変身三部作のシリーズ構成だもんな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日
あと高校生ステージの『溢れる原典への愛と知識、それに裏打ちされたパフォーマンスでジャージの違和感を塗りつぶし、引き寄せてしまう異様なパワー』は、庵野版帰ってきたウルトラマンへのオマージュな気もする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年7月6日