セントールの悩みを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
夏だ! 水着だ! 怪談だ!! というわけで、ゆるふわ要素多めなエピソード。子供特有のせせこましくも愛らしい動きをきっちり切り取ったAパートに比べ、作画も話も緩やかなBパートの対比が面白い。いや、単純に青色吐息なだけなんだろうが。
Aパートは少女と幼女がたっくさん出てきて、水辺で一生キャイキャイするだけのハッピーハードコアなお話である。脳髄によく効く児童ムーブがたっぷり摂取できて、大満足ありがとうハオライナーズって感じであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
動物とか子供とか、ムーブだけで胸躍る存在をアニメに落とし込まれるのが好きなのだ
異種族共栄の理想郷、そこに潜むドス黒い影が良く目立つ作品なのだが、Aパートは毒を極限まで薄めた、ただただ幸福なお話であった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
それが『こうあって欲しいなぁ』という祈りなのか、ジャンルのノルマをこなすためののんびりポルノなのか、なかなか判断は難しい。個人的には前者であって欲しい。
ただ、『女の子たちが一生キャイキャイするだけで脳波停止!』という、ジャンルの強さ・気持ちよさだけに甘えていないエピソードではあった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
じゃないと、馬幼女が水着を着込むシーンを光でごまかさず、あんなじっくり描かない。四足歩行の生命が『服を着る』とはどういうか、見せたかったのだ。
馬も羽持ちも南極人も、みんななかよく思いやり、水辺で遊ぶ楽しい日々。子供たちは子供たちらしく見守られ、可愛らしいワガママを言っても抱きしめられる、穏やかな楽園。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
それが虚像であることに、このアニメは自覚的だ。それは思考矯正所と平等ファシズムで維持される、歪な平和だ。
しかしそれを踏まえた上で、システムの内部にいる少女たちが演じる穏やかな平和は、嘘とは思えない輝きがある。「今日は姉ちゃん三人いるからな」と獄楽さんが言ったとき、僕は結構素直に『良いな』と思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
平等の地獄の中で、当事者は案外素直にお互い尊重しあい、善い暮らしを送っている。
それが経済的・政治的にシェルターされた楽園での夢なのか、ヒネたオタクの皮肉なのか、暗闇の中の一瞬の光なのか。どう受け取るかは視聴者次第…になるよう、色々工夫して描いているアニメだと、僕は思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
毒の使い方、ジャンル内部・外部への眼差しがクレバーなのは、このアニメの強みだろう。
うって変わってBパートは、子供が介在しない高校生のオフビートな日常。メガネ先輩を誰も認識しておらず、最後フッと消えているところとか、ネタにしてたオカルトが逆襲してきた感じがあって良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
アロマノカリス小話も、笑うのに必要なIQ高すぎてギャグとして成立してないところが面白かった。
作画的にも話的にも、そんなにハードコアな主張が詰まっていない緩いボールだが、そういう緩さもセントールたちの日常なのかも知れん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
常態化したディストピアの中では、システムの異常性もまた日常であり、収容所送りも夏のバカンス計画も怪談も、同列に『当たり前』という。考えすぎか。
とまれ、キャラと世界観、大体のお話のトーンに愛着が湧いてきているので、なんてことない毎日をそっと覗き見るエピソードにも独特の喜びがあった。君らは平等の地獄の中でも、ゆったり仲良く暮らしてくれ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年8月20日
来週はどういう角度から、このゆるふわディストピアを掘ってくるのか。楽しみである。