セントールの悩みを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
最ッ終ッ話ッ! と気合を入れる作品でもなし、ゆるーく作中作メタネタマイクロビキニアーマー肌色サービス回と、何の理由もなく女子高生腕相撲大会をやる回。
色々刺激の強いネタもある中、ごくごく普通の日常が永遠に続くことを示唆して終わったのは、なんか良かった。
ここまで形態差別と超平等ファシズムのエグミで引っ張ってきた作品とは思えないほど、ごくごく普通のゆるふわエピがラストにやってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
一応石鹸要素もあることをふと思い出したように、エグいマイクロビキニアーマーとスライム姦を押し出してくるアリバイ感が、やる気なくて好きだ。
あのポンコツファンタジーも、『いかにもファンタジックな外見したモンスターっ娘達だが、R-18のWizっぽい世界はメタの対象でしか無い』という、ヒネた視線の産物である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
彼女達の自認も社会認知も、差別ひっくるめで人間。政治と日常が入り交じる、ごくごく普通の世界の延長線にある。
Aパートが異質感をゆるーく強調する作りだったのに対し、Bパートは徹頭徹尾締まりのない、女子高生のダラついた放課後。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
何の理由もなく腕相撲大会が始まり、なんとなーく楽しいプラネット。シリアスな世界の中で、過剰にシリアスにはならない学園という楽園。思い返せば、まぁそういう話だったかな
何の目的も理由もない、あってもなくてもいい日常が最後に来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
そこに演出意図を読みすぎると『何か』を取り逃がしそうだが、このアニメらしい終わりだと思った。
学園というアジールに保護されている少女達にとって、エグい差別もまた日常。無視するわけでもなく、当たり前にある。
馬人はその身体的優越を振り回し、当たり前のように余裕で勝って、それが当然のものとして教室の時間は進む(あるいは永遠に停滞する)。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
そういう構えないスタンスこそが、差異と差別を飲み込む唯一の武器…とまで言ってしまうと、好意的に見過ぎだな。ゆるい話やりたいから、ゆるい話やったのだろう
というわけで、セントールの悩みのアニメは終わった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
エグい差別とゆるい日常の露悪的なギャップで独自のテイストを作る…ってところで足を止めず、わざわざ斜めから日常系・モンスター娘を切り取りに行くジャンルへの強い意識が、作品の背筋を伸ばしていたと思う。
このアニメ、学園とその外側で露骨にルールが違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
差異を当然視して幸福に日常を送っている学生たちと、差別を乗り越えられないまま超平等ファシズムに走り、あるいは殺し合う大人たちは、違う世界に生きている…ように見える。
がしかし、そこが隣接領域で切り離せないことを、細かく描いてもいた
なぜゆるふわなモンむす日常と、エグい差別が並列に同居できているのか。学園の外で渦を巻く差別に、なぜ彼女達は毒されないのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
それはシステムの話であり、教育と世代の話であり、個々人のプライドと善意の話であり、ある種の鈍感さの話でもあるのだろう。
色々理由はあるけども、むき出しの差別がパワフルに暴れまわったとしても、日常は柔らかな弾力と恒常性でそれを弾き、あるいは取り込んで進んでいく靭やかさを持っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
世知辛い貧乏と戦いつつ、家庭の平和を維持し続ける委員長とかに注目すると、露悪の裏にあるある種の楽観主義が見えてくる。
ともすればジャンルを越境しただけ、みんながやらなかったエグさを導入しただけで満足してしまいがちな題材に、『日常』が持っている靭やかさとかけがえなさを忘れず大事に描いたのは、知的だし良いことだな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
姫たちが緩くて可愛いことは、とても大事なのだ。
別に声高にメッセージを叫ぶ作品でもなく、悪趣味なギャップを楽しむ部分も多々あるわけだけども、それが全部ってほどスノッブなお話でもなかったと、最終話まで見させてもらって強く感じる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
ジャンルと現実をよく見て、自分なりの表現に仕上げた、いいアニメだったと思います。
キャラが多いこと、世界観にギャップが強いことを活かして、バラエティ豊かな構成になっていたのも良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
個人的な好みからすると、世界の残酷さに真正面から向き合った9話、ベイビーちゃん達がとにかく可愛い第3話A、第11話Bあたりが好き。
委員長の妹たちは子供子供してる可愛らしさで、ほんと良かったなぁ。オシャマで生意気な所が、元気が良くてよろしい。すえちゃんとの距離感も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
もっと世界に、ベイビーちゃん達がベイビーしてるアニメが山盛り増えればいいのに…(どこにも行き着かないボトルメール)
皮肉とニヒリズムをスパイスと効かせつつ、そこで終わらない愛着と可愛げのある、とても良いアニメでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年9月24日
やっぱ僕は、頭良くて性格悪いアニメ好きだなぁ…腰までどっぷりジャンルに使って、愛情武器に必死で戦う泥臭さも好きだがね。
楽しかったです、ありがとうございました。