ドリフェスRを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
『アイドルとしてデビューしても、アイドルになれるわけじゃない』
その言葉に背中を押され、それぞれの力で一人立つべく奮闘してきたディアドリーム。大きくなった背中を見せるべく、挑め嵐のファンミーティング!
こちらの予断を遥かに超え、アイドルの新たな地平を描く回だった
今回のお話はRとしてディアドリが積んできたモノの総決算というか、いい最終回というか。個別回で掘り下げ獲得したパワーを総動員して、彼らがどこまで高く飛翔したのかを見せる回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
それと同時に、そういう予測を大きく超えて、プロ・アイドルの在り方、アイドルとファンの可能性に切り込む話だ
とにかくこっちの『あー、そういう感じね』という予測をスピーディーに裏切り、どんどん話のスケールが大きくなっていく話だった。矢継ぎ早のダイナミズムが気持ちよくて、『一体どこで落ち着くんだ!?』という期待が高まっていく。そしてあのオチ。視聴者の期待を一歩先取る、見事な構成でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
話はまず、個人個人積み上げた実力が原因で、五人のペースが噛み合わないところから始まる。どっしり取り回せば一話、十分持たせられるネタなんだが、課題を見せる描写もそれを乗り越える展開も非常に早い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
早いんだけど、個別の描写のキレが良いので、駆け足って感じはしない。速くて気持ちがいい。
『可愛いだけだな』とバッサリやられていたディアドリームは、喧嘩したり悩んだり答えを見つけたり、個別に力をつけた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
それは自分が大きくなるだけでなく、周囲を気遣う余裕も与えている。衝突の描写が軒並み、気遣いが過剰な感じに描かれているのは流石。全員『あ、水いるな』と思えるようになった
入学時はブカブカだった制服が、卒業時はツンツラテンになるように、身の丈の伸びたディアドリームに、これまでのスタイルは追いつかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
なので、合宿でそのテンポを合わせていく流れになる。奏の弟・律のガチヲタっぷりが、良い賑やかしになっていた。あと、家で泊まり込み合宿しちゃう駆け出し感
乙女力全開のパジャマパーティー&アルバム見せっこで波長を整え、ディア取りは伸びた背丈に相応しい距離感を掴み直す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
ステージで見る夢は、ポジティブな成功のイメージに満ち溢れていて強い。それは個人で蓄えた力が、ぐっと背筋を伸ばしてくれたから見える景色だろう。バラバラの色でも、同じ形だ
ここまで八分、凄いテンポでディアドリの凸凹は埋まり、ファンミが始まる…と思ったら豪雨。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
『アイカツ第41話”夏色ミラクル”で見たやつだこれ~! スターアニスの大アドリブ大会だ~!』と、脳内のアイカツ女児がやかましくなる…のだが、これもスムーズに客は集まり、ステージは無事滑り出す。
『雨で人が来れない、さぁどうする!』という運びにも出来たと思うのだが、そういう所でのサスペンスは避けるのがドリフェスR。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
ファンのために、自分たちで企画し練習してきた企画が、バラエティ豊かに僕らを楽しませてくれる。その『ライブで見てる感』は、非常に心地よかった。
あのステージの準備は今回の前半だけではなく、R始まってからの個別鍛錬、無印時代の凸凹ぶつかり合い、全部が積み重なっている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
プロのアイドルとして、歌い踊るだけでなく、料理やドラマでも楽しませてくれるディアドリームの姿は、『可愛いだけ』のアマチュアから、立派なプロになっていた。
こういう形で努力の成果を魅せてくれるのは、アイドルスポ根のど真ん中していて素晴らしい。スポーツ選手が試合で魅せる部分を、アイドルはステージで解らせる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
5次元アイドルの強みである『現実のステージからフィードバックしたリアリティ』も力強く唸っていて、満足度の高いパフォーマンスだった。
そこから落雷、停電…となって、アイドルではなく観客が奇跡を起こす。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
これは意外だったし、同時に納得もした。KUROFUNEのサイリウム芸もそうだが、ドリ時空のお姉さん方はほんと仕上がってて尊敬できる。
あそこで混乱しつつも自力で立て直し、ステージ『に』エールを飛ばしてくる人間力、並じゃない
エールという形にないものを物質化できる、『ドリカ』というファンタジックな道具立て。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
今回の奇跡がスッと胸に入ってくるのも、この設定をうまく活かした身体と思う。気持ちは形になるのだ。暗黒の客席に、五色の希望がパーッと広がっていくヴィジュアルも綺麗だ。
PAが使えない状況をうまく音に込めた”ユメノコドウ”をやりきって、リーダー純哉が〆る…と思いきや、奏がマイクを握る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
企画段階から何かと純哉が舵を取って、道を指し示してきた描写が強いからこそ、ここでバトンをセンターに渡す展開はシビレた。先週やったセンター回の、さらなるアンサーにもなる
プロとして、一人ひとり実力を付けて、『可愛いだけ』じゃないディアドリームをファンに見せる。恩返しをする。度肝を抜く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
そういう気負いは言葉にせずとも感じられたし、幾度も窮地を飛び越える姿に確かな信頼も生まれていたはずだ。しかし、奏はプロとしてやりきることが出来なかった。
『みんなの方が、全然凄い!』
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
そこでファンへの敗北宣言をしてしまえる所が、アイドル・天宮奏の器のデカさなわけだが、何故彼は『負けた』と思ったのだろう。
それは『勝てる』と考えていたからだ。迷って、頑張って、でかくなった。プロのエンターテイナーとして、ファンを全部背負って演じきれると
そういうプライドがあったからこそ、最後の最後でへし折れて、ファンのエールで立ち上がってしまった自分を情けなく、立ち上がらせてくれたファンを誇らしく思ったのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
そう思えるなら、奏とディアドリームは『アイドル』なのだ。『アイドル』になったのだ。
謙虚に、素直に。目の前の状況を真っ直ぐ受け入れて、自分なりに走っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
僕らが見守ってきた天宮奏の『良さ』は、ファンが起こした奇跡を横取りすることを許さない。プロ・エンターテイナーとしては異例の『俺達の負けだ!』は、奇跡を前に嘘がない。それは、奏が言わなきゃいけない言葉だ。
今の自分達を、自分だけの言葉でしっかりまとめ上げ、今日起きた奇跡と敗北の意味をちゃんと伝えられる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
『生まれてきて良かった!』
確かに無茶苦茶だけど、嘘のない、良い言葉だ。『負けた』と心底思ってなお、そう叫べるアイドルに、ディアドリームのセンターに、天宮奏はなったのだ。
奏の敗北宣言は、先週探したセンターの意味をしっかりパフォーマンスで裏打ちし、作品全体のアイドル論に奥行きを出した。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
最悪で最高のファンミーティングの終わりに、ああいうことが言える。そういうやつだから、自然と真ん中になる。それがユニットの個性になる。納得するしかない運びだ。
奏の『敗北』はしかし、同時にディアドリームの『勝利』でもある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
大嵐の中でも足を運び、客席を満員にして、暗闇でも信じてエールを送ってくれるファン。
それを獲得出来たのは、ディアドリが『アイドル』として本気で頑張ったからこそだ。負けるほど強いファンを造れたのは、強いアイドルだからだ。
そういうファンとのコール&レスポンス…を超えた『勝負』の領域まで今回突っ込んでくるとは、正直思っていなかった。こっちが勝手に想像していた最高を超えられて、凄く気分がいい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
僕もまた、ドリフェスに『負けた』のだ。でもそれは、『生まれてきて良かった』と思える、心地いい負けだ。
Rになってから積み上げてきたものを確認し、その結果ズレてしまったものを調整し、しっかりまとめ上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
そこで歩みを止めず、このエピソードだけの別の視座から『アイドル』を描き、『負け』させる。
これまで積んできたもの、今だけしか描けないものをしっかり両立させた、いい最終回でした。
実際R第1話で描いた景色は今回、一つの到達点(とその先)を見せたと思う。『可愛いだけ』のアマチュアではなく、プライドと自信を持ってステージをやりきる『アイドル』になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
その歩みは、ステージ上のアクターだけではなく、彼らを信じる観客との『勝負』の中にこそある輝きだ。
その、双方向で無限大の可能性にたどり着いた…ところで終わらず、まるでその場にいるような臨場感で答えを叩きつけて納得させてくる豪腕。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
やっぱドリフェスすげぇなと感心させられる、見事な集約点でした。
…え! まだ続くの!!(歓喜)
次回は第3話で目配せをしていた、勇人の昔の男が乱入して来る回らしい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
ディアドリームの話をしっかり積み上げ、一つの答えを出しているからこそ、KUROFUNE方面を掘っても横道迷ってる感じは一切ないなぁ。むしろライバルをちゃんと描いてこそ、さらなる景色が見える期待まである。
それにしたって、今回の『臨場感』が生む説得力はすごかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
あの嵐の中会場行って、真っ暗闇の中みんなで自発的に『行けるっしょ!』コールして奇跡がおきて、アイドルから『あんたらファンに負けた! 次は勝つ!!』って言われたら、そら一生好きでいるよ。そういう経験よアレ。
そこら辺は5次元としてライブ経験積んで、生のコール&レスポンスを会場で拾い上げている結果なんだろうか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2017年11月25日
知らなくても『なんかホントっぽい』と思える嘘をつくのは、とても大変なことだ。でもやり遂げると、ここまでフィクションに見ている人を引き込む。ステージに立って何かをやるって、凄い事だ