からかい上手の高木さん を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
かくして熱い夏は終わり、日常が始まる。繰り返す季節の中でちょっとずつ何かが縮まり、何かが守られていく。触れて、離れて、また触れて。少年と少女の恋は、秋でも優しいロンドを踊る。
そんな感じの、二学期開始編。冒頭展開される夏の名残が、叙情的でよかった。
というわけで、夏休み THE ENDである。あんだけネタ巻いておいて、高木さんの水着回はやらないところが、非常にこのアニメらしい。『凡百な直線勝負、仕掛ける気ないよ』と。強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
やるのは限られた私有地での、同じところをぐるぐる回る二人乗り練習である。ちょっとそれ示唆的すぎるシチュでしょ!
西片と高木さんは、延々同じ自伝車に乗って、同じ場所を巡る。告白で内破するサーキュラーは時々揺らぎ、しかし致命的に転倒することはなく続く。狭く、密着しつつそれを開き直らない、永遠の練習。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
彼らの恋は、自転車の上で展開する。
グラグラと時折揺らぐ不安定さが、二人の関係を重ねて良い。
ともすれば不健全な閉鎖性、用意された遊戯性、マンネリズムに落ちてしまいそうなものだが、恋の成就というゴール…を飛び越え、結婚・出産までスピンオフで視野に入れたこと、一方的なからかいが実は危うい真剣勝負だと毎回見せることで、職人芸的にバランスが取れたまま、お話は同じところを走る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
今回で言えば、自転車の練習では身体接触を果たしてくれなかった西片にリベンジするかのように、脇腹を明け渡し挑発する高木さんであるとか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
あるいは、西片の現役中二病をからかいつつ、自分も結構テンション上がってる子供っぽさだとか。
一方的な勝ち役にしてたら壊れてしまう部分を、丁寧にやる。
やっぱそういうバランス感覚が、ノスタルジーと羨ましさに満ちた夢を、瑞々しい物語として駆動させる大事な部分なのだなぁ、と思わされる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
押したり、引いたり。勝ったり、負けたり。上から見ればゆらゆら揺れている恋は、西片にとっては恋ですらなく、一方的なからかい負けである。
西片ボーイはホント凄くて、目の前の一瞬を生きることに一生懸命すぎて、高木さんにからかわれるまでシチュエーションがスケベであることに気づかない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
お前どんだけだよ…って感じだが、俺も中1んときあんなだっけ? …ぜってぇチゲぇな。西片ボーイは、『俺がなりたかった中1』でもあるのだ。
でも気づいてしまえば心臓はバクバク、羞恥心はガンガンである。それも高木さんの、自分専用スケベボーイ育成計画だと考えると恐ろしい…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
目の前にデカいエサを置いて、レースの組み立て、大きなルールから目を反らせる技術が高いんだよなー高木さん。営業とか、新興宗教の教祖とか上手そう。
それに乗っかりつつ、西片は気持ちよ~く走らされて、おんなじところをぐるぐる回る…と見せかけて、夏休み前は照れていた一緒の下校、すっかり日常である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
そら西方の深層心理的には『どんとこい』とは言え、いつの間にか外堀埋め立てて部分的勝利を勝ち取っているあたり、高木さんは強いなぁ…。
安全な私有地で、ずっと同じところを回っているように見えて、二人の関係は小さな変化を積み重ねる。高木さんのコントロールで転がりつつ、そこを飛び越えた純情がぴょんと跳ねて、思わず心を打ったりする。それがジワジワと、永遠の二人に変化を積んだりする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
その安定感と揺らぎを、両方感じた。
冒頭いきなり二学期ではなく、夏の最後の戯れから入る所が、寂寥があって良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
マラソンしてても遠くに蝉の音は響くけども、夏は去っていく。一生高木さんとイチャイチャしてた夏。思い返せば、宝石のように輝くだろう季節。一過性の青い夢。
それを省みることなく蕩尽しつつ、人間力の高い西片は後悔ではなく想い出になるように、徹底的に正解を積み続ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
照れて、バカやって、大切な人にからかわれて、大切な人を大事にする。中学一年生がやるべきイノセンスに、全力で飛び込んで本気で悶える。可愛いヤツよ…。
まぁ学校始まっても一生イチャイチャしてるし、未来でもイチャイチャしてるんで、夏はある意味終わらんですけどね。クソッ! 羨ましい!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年2月27日
一瞬と永遠が交錯する瞬間に、恋の遊戯がある。そういう綺麗な構図が、季節の詩情が、話の根っこにあるんだなぁと思うエピソードでした。来週も楽しみ。