アイドルタイムプリパラを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
若き主役たちの最終決戦…の前に、語り直しを全て語り切るエピソードを。女神たちが降誕し、神になりそこねたアイドルの新たな挑戦が、道を切り開く。ドレスコードを破壊しろ。
第47話が『真中らぁらの最終回』であったのに対し、『ドレッシングパフェの最終回』なお話
というわけで、主役たちのクライマックスは来週に配置し、最後の整地をする回である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
かなり強引に設定の横車を押して、ドレパの神アイドル挑戦を果たさせる流れであるが、まぁやっておかんことには三年と半年話を支えてくれたライバルユニットに、申し訳が立たんしな。
その前段階として、女神姉妹の大復活がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
マイク透けてる演出に『やっぱ死んでんだな…』と思ったり、へそを攻めまくった衣装にドキドキしたり。ハモリが綺麗な”Girl's Fantasy”にはやっぱり『圧』があって、特別な曲だなぁ、と思い知らされた。
女神たちは話のレイヤーを一気に引き上げ、『歌の力で世界が変わる』プリパライズムを再獲得する為の装置としても使われている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
先々週のLast、そこから引き続く先週と、『みんな』のために歌って踊って。いかにも『プリパラ』な展開がパックに無化される流れが続いたので、神が再登場する形に。
話としてはかなり強引に新設定が出てきて、その圧力(と、プリチケ全部賭けるハイローラーっぷり)で押し切る展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
しかしいろいろ細かい描写も光っていて、ふでやすかずゆきらしい脚本であったと思う。あじみ先生の登場と、その出落ちっぷりも含めて。
今回もしかするとドレパ以上に印象的だったのは、ひびきとダンプリだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
一度は己の身を電子に変えることすら考えたひびきは、いつもの高慢さをちょっと抑えて、ドレパの花道を素直に祝う姿勢を見せる。まぁふわりがケツ握ってるのもあるが、プリパラが好きすぎて頭おかしくなった女だしな。
女神が祝福し、色んな願いがかなってきたプリパラの伝統。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
ひびきは作中一番そこにリスペクトを持っているキャラで、時の精霊に女神にボーカルドールと、プリパラの超自然な部分が一堂に会する今回、乙女のように目を輝かせる。いやまぁ、誰よりも乙女ではあるんだけど。
おそらく最後の描写となるだろう今回、ひびきの高飛車で『強い』部分ではなく、絶望の中でプリパラに夢を見て、女神の庇護のもと自分を維持しようという幼く『弱い』部分を使ってきたのは、非常にこのアニメらしい描写だと思った。まぁトリコロは先週歌ったしな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
そしてダンプリ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
これはドレパの話を先取りする形になるが、『ドレスコードの破壊』という強さを肯定する今回、ダンプリに集った連中は性別のコードは『男』に限定されているが、年齢はおろかケモノやロボットまで、差別なく同じ場所にいて、同じ夢を見る。
ババリオが最後に一発入れるなら、伝説のダンプリアイドルとして伏線張っておいて欲しかった感じもあるが、健太の熱演に答える形でいい仕事もらえたのは、なかなか良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
『男』も女の子の奇跡を、仲間として応援する。それはやっぱ、良いことだと思う。
そして、一年越しの神アイドル挑戦、ドレッシングパフェ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
なにぶんやること多いので、結構駆け足気味の神ライブであるが、彼女たちの強みを『ドレスコードの破壊』に据えたのは、第135話でソラミが勝つ理由を『ポピュリズム』に据えたのと同じ、鮮明な目と言語センスを感じさせる。
『女の子たちの楽園』というプリパラの定義を、初手から揺るがすレオナの存在。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
それは茶化されるわけでも、特別視されるわけでもなく、一個人の切なる願いとして当たり前に受け止められ、彼は『アイドル』となった。在るがまま在る。その結果としての『アイドル』を体現する時、ドレスコードは邪魔だ
最後の決戦で、ドロシーとシオンという『女』はパンツスタイルを、レオナという『男』はスカートを、それぞれ選択する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
それは固定観念への挑戦と言うよりも、自分たちに一番似合うコードを自分で選ぶ、プリパラらしいチョイスだ。スカートが一番似合うから、レオナは全てを掛け戦いにそれを履いた。
ドレパの過去曲全てを見事に引用しきり、歌詞と演出、振り付けとメイキングドラマ…その先にある風景まで含めてやりきった”Get Over Dress-code”。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
それは『ドレスコードを消去しろ』とは言わない。『乗り越えろ、自分で新しく定めろ』というのだ。あるいは、神として己が規範となるか。
にのという弟子の面倒を見ることで、アイドルタイムでのドレパは『先をゆく存在』という、パラ宿では掘られなかった表情を強く見せていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
その集大成として、神の座に並ぶゴッドアイドルの称号を手に入れ、主役を決戦の舞台に押し上げる仕事を果たす。
しかしそれは、義務ではない。
ただ、もう一度戦って勝ちたかった。自分らしさの究極として、神アイドルになりたかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
その願いが、三人をあの場所に押し上げ、一年越しの戴冠を完遂させたのだと思う。
いつでも奴らは身勝手で、無茶苦茶で、本気だった。非常に『らしい』ステージングだと思う。
かくして舞台は整った。妄執と家族愛を乗り越えた女神は流石で、やっぱりあんま気にされないパックにも、母と同じように救済の目を向けている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
色んな人の願いと、価値観と、愛と憎しみが連れてきた、薄暗いケモノの腹の底。『みんな』の欺瞞が剥き出しになる場所に、主人公たちが立つ。
ドレシのように、マイドリも『神』へと至るのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
アイドルタイムが『神アイドル』という目標を掲げなかった以上、それはあんまりしっくり来ない。まだまだ結成したてで、未熟な部分があって、お互いを知り合う必要もある。
そんなチームが紡いできた物語が、来週幕を引き始める。
そこで何を見つけて、何を歌うかは、らぁらと仲間の物語だったプリパラではなく、あの三人が出会い、チームとなった物語…アイドルタイムの答えになるだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
そこに、『みんな』から弾き出されたパック、彼と同じ無様さと痛みを抱えたあらゆる『僕』の無念も、ちゃんと含まれるのか。
パックの孤立以来、非常にディープで難しいアンチテーゼを、作品の『是』たる『みんなトモダチ、みんなアイドル』に投げたこの作品。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
そこに納得の行く答えを返せるか、否かが、来週決定的に決まってしまうだろう。それを背負う特権は、神ならざるマイドリームに託された。
正直少し不安ではある。パックのどうにもならなさはあまりにもシリアス、かつリアルで、『難しすぎた』と切り捨てられてもおかしくない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
しかし同時に、強い期待がある。プリパラはずっと、難しくて真面目で、でも難しい問題を考えてきた。答えそこなったら、ちゃんと掘り返して語り直した。
リトライの時間はない。しかし、プリパラが三年九ヶ月積んできたもの、アイドルタイムが一年重ねてきたものは、人間的な、あまりに人間的なパックの苦悩を真正面から受け止め、一つの答えをしっかり返してくれると、僕は信じている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年3月14日
決戦は次週、全てはそこにある。非常に楽しみである。