カードキャプターさくら クリアカード編を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
大地を揺らす激戦も、拳が唸る熱戦も、二人なら大丈夫。母のように姉のようにさくらを見守るメイリンも、己の物語を終えて香港へ帰る。ありがとう、優しい人よ。
かつての恋敵の柔らかな和解の裏で、示唆されていた海渡の胡散臭さが表に出る回。
というわけで、第13話から4回、お話を盛り上げ支え整えてくれたメイリン、一時の退場である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
小狼との恋路を盛り上げる、アニメオリジナルの当て馬。原作には存在しないキャラ故に、物語的な都合が出たメイリンのキャラだが、しかしその書き方は丁寧にで優しい。
そんなメイリンの、クリアカード編アニメの再登場。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
原作版の座組だと出来ない仕事を色々やって貰って、さくらがこれまで歩いてきた道、これから歩く道を穏やかに示す役目を、ちょっと大人になったメイリンは担っていた。
意地悪なライバルという仕事を抜け出して、本来の彼女のまま関係を再構築する。
その最後の道程に『いい人』の多様な意味を巡る対話と、ようやく『さくら』と呼べるようになった距離感の変化を見せたのは、凄くキャラに報いる尺の使い方だと思った。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
クリアカード編のメイリンは英名で優しく、気配りが出来る少女であった。あえてレールを外れることも含めて、周囲をよく見ていた。
恋に盲目な暴走超特急とは、ちょっと違う表情。さくらや小狼が、三年の年月で『大人』へと成長したように、アニメの要求に従って生み出された拳法少女もまた、人格を成長させた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
ここ四話はそういう時間の流れを、視聴者と作中のキャラ両方に見せるお話だったと思う。
魔法は使えずとも、かつての恋敵がより素直に、より素敵になれるようお膳立てをして、あるいは体を張って戦って、色々頑張ってくれる女の子。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
児童の溌剌とした真っ直ぐさから、自分の道を見定める思春期へと舞台を変えたクリアカードに相応しい変化を、メイリンはストーリーの中で丁寧に積み上げた。
その成果が今回の二体一心拳であり、名前呼びであり、『いい人』を巡る思索なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
さくらは魔力だけでなく、フィジカル方面でも異常に鍛え上げられているところが良い。タフというか、パワフルというか。持ち前のセンスだけであそこまで持ってけるの、ホントスゲェな。
『いい人』が『都合のいい人』『自分はどうでもいい人』になってしまう怖さを、自分の目と言葉で確かめる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
今回メイリンがさくらに手渡したのは、やっぱりしっかり成熟しなければ見えないもので、同時にメイリンにしか言えないものであったとも思う。
知世も小狼も、さくらが好きすぎて刺せない釘かな
元ライバルで、ちょっと距離があって。でも色んな物語を乗り越えて、その心が近づいたからこそ、最初から親しかった人、あるいは特別になってしまった人には、見えないものが見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
そしてそれを、ちゃんと受け止めやすい形で手渡す。そういう気配りが出来る人に、メイリンはちゃんと育ったのだ。
そういう成長を、4話じっくり使ってドラマとアクションの中で見せてくれたのは、凄く贅沢で誠実なことだなぁ、と感じた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
メイリンから受け取ったものが、今後激しさを増すだろうクライマックスの中で主役とヒロインに生きてくれると、とても良いと思っている。活かすための出番であろうし。
アクションとしてはVS『振動』の大規模空中戦、VS『争闘』の肉弾戦と、描き方を変えての二連戦。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
中国武術らしさを残した殺陣がスピーディーに展開され、見ごたえがあった。クリアカード編が過去の変奏であることを理解し、勝利に結びつけるさくらの閃きも良い。
二人の心が真実重なったと確かめる意味でも、初めての共同作業という意味でも、『争闘』とのWデュエルは名前呼びへ繋がる良い導線になっていて、アクションとドラマ、戦闘と感情が巧く重なる運びだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
ああいう見せ場があるからこそ、変化に説得力も出るわな。
爽やかに別れた二人の少女に対し、秋穂は海渡さんのバイツァ・ダストにぶっ飛ばされていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
ちょっとした失言すら大魔術で巻き戻す、異常に手慣れた仕草。話も終盤に差し掛かり、ヤバさを隠さなくなってきた感じがある。BGMは朗らかなのに、葉っぱを挟んだカメラアングル、異常に不穏だったしな…。
第14話での小狼の苦悩が、海渡の凄みを増幅する形にもなっていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
小狼ボーイはあんだけ苦労して時間止めてたのに、海渡はスタイリッシュに懐中時計出して、息も乱さず因果の書換である。ズリーなオイ!
底知れぬ実力を巧く見せる演出だったが、そのパワーソースと真意はどこにあるか。まだまだ不明だ
ケロちゃんが不自然に眠りまくっているのも、過去の再演の気配も、男たちが何かを隠している様子も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
クリアカード編は真実を多く隠し、進行する事態とは別のところに革新があるサスペンスで、話の骨格を支えている。さくらもだんだんそこに接近してきたが、やはりコアは遠い。
メイリンという優れた助言者と離れたことが、さくらをより強い困難、鮮明なる真相に近づけていく合図となるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月1日
そこら辺は今後の運び方次第だが、色々謎解きも進みそうな予感はある。不思議な事件すべてが必然だったと膝を打つような、見事な解凍編を期待したいものだ。来週も楽しみ。