ルパン三世 PART5を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
昔なじみの依頼を受けて、ブラックホールのど真ん中へ。いつもの華麗な怪盗稼業、しかしその裏には複雑な陰謀が…というお話。
PART5第二章となるエピソードは、絵画の中を彷徨うようなしっとりした美術に支えられ、低めのトーンで開始。いい感じだ。
というわけで、底抜けにトンチキな単話を終えて、再び中編に戻ってくるPART5である。(5話構成の中編+1話完結の単話)×4が、PART5の基本構成なのかな?
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
爽やかなヒロインの成長が印象的だったルパンゲーム編に続くのは、女っ気のない渋いテイストのお話。画面の彩度が低いッ!
導入から発展まで、展開は非常にどっしりしていて、怪盗としてのルパンを渋く追いかけていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
ヒトと土地の間を泳ぐルパンの姿は、コネクションが力に変わるプロの仕事ぶりを丁寧に追いかけていて、地味な見ごたえがある。人脈こそが、アバンチュリエ最速の脚、というわけだ。
人脈とはつまり歴史であり、因縁だ。ルパンはそれを利用し、また利用されて事件に飛び込んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
存在するはずのないピカソの贋作。奥に隠された黒革の手帖。既に死んでいる依頼人。幾重にも重なる嘘がルパンの足を掴み、事件に引き込んでいく。主導権を握っているのは誰だ?
ポップでサイバー、軽薄で現代的な導入で引き込んだルパンゲームに対し、アルベール編は古臭いしがらみと陰謀が、幾重にも塗り重なって物語を描く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
そんな筆致を反映し、フランスを描く背景美術もしっとり重く、薄暗い。あの油絵調の美術はほんと、雰囲気があっていい。
エピソードごとにバラエティを出し、『ルパン』の多様性を描き直す。PART5の狙いは、エピソードごとに切り替わる画調で鮮明に見えてくるし、現行成功しているようにも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
ルパンゲームのポップな雰囲気、前回の昭和ノスタルジー、そして今回の湿り気。全てが『ルパン』だ。
『絵』を切り替えるにはコストも掛かるが、なにしろ感覚的な部分をダイレクトに刺激するので、変化に説得力が出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
都市、裏路地、宝物庫、田舎。フランスの様々な顔を、それぞれ美しく描く美術は、アルベール編が狙う静かなトーンを、見事に具現化してくる。
語り調子が違うのは、次元の書き方を見ても判る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
美術に造詣が深く、冴えた皮肉もお手の物。変装しての囮役を努めた今回、ガンマンは銃を打っていない。
ただの戦闘要員ではない、ルパン三世のキレる相棒。それがアルベール編の次元なのだろう。正直、最高にかっこいい。
状況を地道に裏取りしていくルパンと、それを支える次元。事態はフランス国内の行政対立なども巻き込みつつ、ジワジワと進む。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
国内治安総局は内務省下の情報組織。国家警察も内務省管轄ではあるが、組織の歴史も目的も、治安総局とは別物である。黒革の手帖は、ライバルを蹴落とすジョーカーか?
存在するはずのないピカソ、黒革の手帖、死人の依頼。謎は次から次へと表面化し、解明され、また謎が生まれる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
ここら辺のテンポがなかなか小気味よく、アクションと渋めの掛け合いを間に挟みスルスルと展開していた。渋めだが停滞せず、心地よくて見せ場もある。いい感じだ。
そんな状況の裏で、目を光らせるアルベール・ダンドレジー。『ダンドレジー』は怪盗ルパンの母の旧姓であり、ただの『怪盗と警官』以上の因縁を匂わせている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
アルベールとは何者か。ルパンといかなる関係があるか。銃弾飛び交う陰謀と同じくらい、彼を巡るミステリが、PART5第二章を支えている。
今回は顔見世程度であったが、話の中核に居座るアルベールが好きになれると、第二章を、そしてPART5をもっと好きになれると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
アミは非常に魅力のあるキャラだったので、あの調子でキャラを掘っていってくれると嬉しい限りだ。それは彼の素性を探る物語と、同時で進行するのだろう。
そこへの入り口として、渋めの雰囲気漂う今回はとても良かった。ルパンが見せた、プロの怪盗の地道な仕事ぶり。それに寄り添う次元。コネクションと謀略。取引とその破綻。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
薄暗い描画と話のトーンが嚙み合って、強いムードがある。視聴していて引き込まれる、不思議な引力があった。
それは『導入』には何より大事なものだろう。これはどういう話で、こいつは誰だ。何が起こるんだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
その全貌を簡単には公開せず、しかし興味は掻き立てる。なかなか難しい仕事をしっかりこなす、良いエピソードだったと思います。これまでの話と味が違うのが、いい具合に機能しとるな。
匿名の悪意飛び交う電子の国を、デジタル少女と駆け抜ける。あるいは、低IQを走り抜ける、ノスタルジックコメディ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
それとはまた違う『ルパン』をやるんだという気概。それは面白いものなのだという確信。凝った美術と渋い話運びから、いいムードが出ています。来週も楽しみ
あ、『美術品盗難』を扱うエピソードで、その舞台となるパリとフランス自体が、一個の美術品のような油絵トーンで描かれてるのは、なんかいいね。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年5月15日
テーマとドラマとモチーフが、カチッと噛み合ってる気持ちよさがある。単純に、見てて静かに『スゲェ…』って思える質でもあったし。