シュタインズ・ゲート ゼロを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
真帆との別れも終え、新たな物語が始まる…と思わせておいて! 今週も良い最終回だよ!! なシュタゲゼロ。
ここまであんま存在感がなかったかがりを、”失われた歌”のエモさで一気にヒロインに押し上げる個別エピ。まゆり成分強めで僕も大満足DAッ!
つーわけで、最終回が終わると最終回が流れてくるシュタゲゼロである。折り返し点を前に、個別ルートのEDを回収するフェイズに入ってる…のかな? 原作やってないから分からんけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
キッチリエモく仕上げて、登場人物の表情をしっかり彫り込んでくれるのは、今後のためにもいいと思う。
まぁこのアニメのスタッフ、悪魔的計算が悪魔のように上手いので、今回かがり周辺のお話をグイッと盛り上げ存在感を上げてきたのは、地獄のための前振りなんだろうけども。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
どーでもいいヤツがひどい目にあっても、マジどーでもいいわけで。地獄への滑走路をちゃんと作るのは大事。
そういうメタ読みもありつつ、個別の話としてパワフルでエモくて、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
美術とレイアウトの強さを活かし、一枚絵の圧力で感情を盛り上げてくる運びは、凄くゼロっぽい。ヒキのカメラで背景を写しつつ、ムードとテーマを画面に乗せる。自分の武器判ってるのは強いなぁ、やっぱ。
例えばかがりの記憶の中の、失われてしまった黄金時代。圧倒的な美麗さと、滅びの気配を同居させた風景。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
例えば記憶が戻るシーンの、認知の歪みを反映させた魚眼。
例えば鈴羽と屋上ですれ違うシーンの、緊張感のある水平と垂直の共犯・
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無印もそうだったけど、ゼロは一枚の絵をしっかり仕上げて、伝えたい印象をロスなく視聴者に見せる方針が、バッチリ決まってると思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
絵が持ってるイメージを増幅し活用することで、物語の圧縮率を上げて、説明するのではなく読解してもらう形で、物語を飲み込ませることが可能になってる。
今回の話でいえば、かがりの不安定な心情、そこで輝く記憶の光は、今まであんま掘り下げられなかった部分だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
しかしエピソードのコアではあるので、唐突でもしっかり視聴者の顔面殴れるように、力強く描かれなければいけない。美術とレイアウトのセンスが、そこを後押ししていると感じた。
ここら辺は声優さんの熱演もブースターになっている、
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
過去と現在を行ったり来たりしつつ、まゆりママへの慕情一本で繋がるかがりを好演する潘めぐみさん。
年上の巨乳を思う存分オギャらせる、圧倒的バブ味を声に乗せたざーさんの巧さ。
あと言うまでもなくマモ。
前回真帆と真実を見せ合い、心の重荷を少し下ろした岡部くんが、どういう精神状態にあるか。冒頭の声を聴くだけ判るのは、やっぱ凄いなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
ディレクションもいいんだろうけど、それに答えて”ゼロの岡部倫太郎”をやりきってる宮野さんは、本当に良い。
そんな感情の変化を、”歌”という縦軸が貫通し、まとまりを出していく。かがりの失われた記憶を巡る、錯綜した糸。それを手繰っていくと、始まりは終わりに繋がり、出口のないループが完成する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
時空ジュブナイルというジャンルを最大限活かした、不思議で綺麗なクエストだ。
何しろタイムマシンが実在しているため、”歌”を受け取った未来の子供かがりと、”歌”をショタリンに預けた過去の大人かがりは、閉じた円環で同居してしまう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
伝言ゲームというか、思いやりのリレーというか。時間を超えて、傷ついた人に優しくしようとする歌が引き継がれていく。
おばあちゃんが死んでぶっ壊れかけたまゆりを救うために、岡部くんは”どこかで聞いた歌”を紡いだ。それがまゆりに引き継がれ、傷ついたかがりとママを繋いでいく。そんなかがりが過去に飛んで、オカリンに優しい”歌”を教える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
それは条理には反しているけども、根っこにあるのは優しさと強さだ。
ボロボロになって、立ち上がれない子供を前に、なにかしたいと願う気持ち。何も出来ない無力感から、せめて”歌”を引っ張り出して隣で囁く優しさ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
そういうもんは、シュタゲではすごく大事にされているし、僕も大好きな描写だ。つーか、このシリーズが好きな一番の理由と言える。
岡部くんがトンチキ人間を演じることで、死にかけたまゆりをもう一回笑わせて、生きる側に引っ張り込んだのが俺ホント好きで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
格好良くヒーローになることなんて出来ないから、せめて道化を演じて笑って欲しくて、それがもう一つの生き様になる程本気でやってると気づいた時、岡部くんが好きになった
それは無様でかっこ悪くて、強くて優しい。そういう鳳凰院凶真の優しさが、おんなじように傷ついた人に受け継がれて、オカリン自身を癒す。関わった人を、オカリンがいない場所でも癒やしていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
そういうループは、タイムマシンがなくても発生する。凄く善いことで、ポジティブな希望に満ちている。
時空を弄って生まれる巨大な歪み、それを我が物にしようとする邪悪な陰謀に立ち向かえるのは、そういうごくありきたりの優しさの連鎖なんだ、というのは、シュタゲの色んな場面で繰り返される。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
優しい道化達の弱さや脆さも、強さや尊さも。丁寧に組み上げてくれているのは、凄くありがたい。
今回かがりの”歌”を巡る冒険で描かれたのは、彼女もまたそんな優しさの円環の中にいて、優しさを受け取り誰かに預ける一人の仲間(ラボメン)なのだ、ということだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
こういう書き方をされると、彼女の存在感はぐっと胸に迫る。共通テーマをキャラに背負わせる手法が上手い。
体だけはでっかくなりつつ、中身はママを求めるただの赤ん坊。そんなかがりの脆さを、現在と未来のまゆりがしっかり受け止めていたのも、とても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
オカリンが過去にしてもらったことを、かがりに返しとるんやな…善因善果の菩薩道やないか…(まゆり本尊を拝む)。
同時に当たり前の人間らしさが立ち向かわなきゃならん、陰謀の黒さもひっそり描かれていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
ラストの監視描写もそうだけど、ラジオから流れてきた魔笛で記憶が操作される描写とか、サスペンスルフルでいい。陰謀論の美味しいところを、ゼロは巧く料理しているなぁ…。
前回の真帆と同様、エモいドラマの中で解決されるのは、あくまで個人の物語だ。冷徹に個人を飲み込む、巨大な陰謀は何一つ解決されない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
しかしそれに立ち向かうためには、個人が抱え込んだ柔らかい感情が大事だし、それを共有し増幅し交換してくれる仲間の存在、繋がる絆が重要になる。
そういう物語の全体像を見据え、必要な物語を必要な場所に入れ込む冷静さ。自分たちが生み出した世界とドラマとキャラを本気で考え、彼らが生きる物語を熱量高く書ききる情熱。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
その両立を感じることが出来る、かがり個別エピでした。凄くクールに作ってるんだけど、それに溺れてないところが凄い。
各キャラの感情と脆さを掘り下げていくことで、そこに寄り添う岡部くんの強さが見える。そのかかわり合いの中で彼自身が癒やされ、魂の強さをひとつずつ取り戻していく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
主人公がぶっ壊れたところから始まっったこの物語が、絶対やんなきゃいけない描写も丁寧に入れ込んでいて、凄く良かったです。
だんだん傷が治ってきたオカリンだけども、やっぱ時間超越者の苦悩、愛する人を手に掛けた痛みは深刻で。超常の力を狙う邪悪も、まだまだ息を潜めている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
それを乗り越えられる希望と、叩き潰されそうな不安がいい具合に燃え上がってる状態で、ゼロ後半戦が始まります。んーむ、すげぇ楽しみ。
追記 映像のクオリティが作画の手間とコマ数に直結する、アニメならではの表現だと思う。リッチさを人為的に操作できるからこそのネタ、というか。
シュタゲゼロ追記。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月27日
鈴羽がカレーモリモリ食ってるところとか、ダルがデートで椅子からずり落ちるところとか、作画カロリーを無駄に上げて笑いを作るシーンは上品でよかったです。
ああいう狙いすました無駄なカロリー消費が、ちゃんと笑いになる場面が好き。