アイカツフレンズを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
天に輝く極点の星。ラブミーティアの女の子あんま食べない方(風評被害)、神城カレンとは一体どんなアイドルか。一話使って掘り下げていこう、というエピソード。
アイカツらしい無体なハッタリと、芯が通った強キャラ感が同居し、カレンのオタクになれる回だった。
というわけで、ようやくカレン回である。ここまでメインがなく、しかしミライ周辺で濃厚な”圧”を出していた彼女が、一体どんな人なのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
気になっていた部分にズバンと切り込みつつ、笑いも交えて堅苦しくならず。説得力と楽しさの同居した、良いキャラ紹介になったと思う。
メインはカレンさんのストイシズム…で歩みを止めず、”何のためにアイカツ!するか”をしっかり見据えて進む姿だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
勝つこと、道を極めることに三昧しすぎると、それ自体が目的になってしまう。自分を高め、それで何を為すか。アイドルというか、人間に大事なことをカレンさんは見落とさない。
まず根本に愛がある。それをファン(隣りにいるミライ、そして自分自身)に伝えられるよう、自分を高めていく。その歩み自体を真摯にやり抜くことが、結果を連れてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
神城カレンには嘘と迷いがない。為すべきこと、そのために必要な歩み、歩いている途中の姿勢。全てが繋がっている。
茶道、華道、弓道。”道”を広く、深くやり続けること。家に押し付けられた強制ではなく、自分が好きだからやり続けると思える内面化。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
手段を磨き上げることが目的でもあるような、古風な求道。ともすれば自分以外を切り捨てる厳しさにも繋がるが、神城カレンの根っこには”愛”がある。
それは常に他人を求める。自分が歩いているのが、相手がいなければ成立しない”道”だと把握していればこそ、カレンさんはファンやスタッフ、共演者や自分を大事にする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
対手に何かを与えるためには、自分の中が満たされ、あふれる何かがなければいけない。だから、道を歩き続ける。
こんな感じで、カレンさんの”道”は完成度が高く、隙がない。自分と他人、求道と和らぎのバランスが取れていて、緊張感はあるがピリピリはしていない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
神崎美月から獰猛さを抜いたような強キャラ感で、ミライさんとはまた違った”アイドルの天井”の説得力があった。
ともすれば堅苦しくなるキャラ造形だが、金髪フワッフワボリューミーな外見、お姫様イメージのドレス、柔らかい曲調で角を取り、親しみやすさと”華”を忘れない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
自分に厳しいので、完成しすぎて歩みが止まることもない。目指すべき星として、よく出来た造形だと思う。
そんなカレンさんとマッチングするのが、LM限界ヲタ代表湊みお。聖典を暗記する信徒のように、LM物語のどこに何が書いてあるか完全に把握しているヤバヲタである。スゲーぜみおは…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
茶道の作法、勝ち負けの意味。今週のみおちゃんは”…であるべし”という檻に、自分を閉じ込めている。
これは悪いことじゃないと思う。定められた寸法がどういうものなのか、”道”に必死で身をおくことでしか見えない景色はある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
そこからどう自分をはみ出させるかは、定寸を知らなければ出来ない。”道”はまず”道”を守るところから始まるのなら、みおちゃんの生真面目な姿勢は初心として素晴らしい。
しかし”道”を進み始めたら、否応なく己に向かい合うことになる。なぜ、その”道”を歩いているのか。定められた寸法を守る意味は、己のどこにあるのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
それを問うことで、定寸の意味は人それぞれに否応なく移り変わる。道を守っていると、自然道が破れる瞬間が来るのだ。
入門拝師して三昧する立場でもないので、みおちゃんが形をなぞる所で止まってしまうのも、まぁ無理はない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
そもそもあの子は、自分がかなりの衝動型であることを認識せず、地頭の良さで規範を飲み込み、それに従う賢さこそが自分だと思ってるフシがある。
出させていただく番組、憧れのラブミーティア、”道”それ自体。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
強い敬意を抱けばこそ、失礼がないよう定寸を調べ、練習してきた。立派な初心であるが、カレンさんはそこで満足しない。
道がどこから発しているのか。どこを歩いて、どこへ行くのか。それを見ろ、と問うてくる。
みおちゃんも素直なので、その一言で強張りが溶けて、”道”の端緒たる己の心に戻ってくる。カレンさんが好きすぎて頭がおかしい自分を、花に乗せて表現する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
そのラブレターを、『何より素敵な花ですね』と言えてしまう所が、神城カレンの器であり、”アイドル”としての強みであろう。
水無月ならば紫陽花。そういう固定されたイメージに従うのではなく、自分が見つめた神城カレン、それを見つめる自分自身を、花に乗せる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
世間を揺るがすほどの強烈なメッセージにはならなかったが、一番届いて欲しい人には届いた。みおちゃんの初心と、カレンさんの器量、両方を立てるオチだった。
今後何回もリフレインされるだろう、湊みおと神城カレンの師弟関係。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
それをぶっとくおっ立てるのが真だとすると、お互いのパートナーが副、お仕事描写は控といったところか。
濃口でメインを描きつつ、抜け目なくサブキャラや世界観の描写を広げていく目の良さは、フレンズの強みだ。
第7話で創ったミライ×あいねの距離感を活かし、良い感じの先輩後輩描写を入れたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
何かと思いつめるみおの心を、フレンズとなったあいねの明るさが軽くしたり。
ストイックな努力家と、気軽な天才児がお互い敬意を持って接する姿を見せたり。
二組のフレンズが、いきいき描かれていた。
収納術対決で、あいねとミライがカメラにアピール入れてる描写が、細かくて好きだ。あの二人はナチュラルに、画面の向こうにいるファンへメッセージを飛ばせる。”アイドル”としては、これ以上ない強みである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
そういう描写が、あいねのサクセス、その先に待つミライとの対峙をジワジワ支えるのだ。
他にもピュアパレがフレンズとして受ける初仕事だったり、休憩時間に共演者を軒並みオトすあいねの人間力だったり、『らしい』描写が多くてよかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
カレンの女達の限界っぷりも、よく見えたしな…完全に信仰対象だろアレ…あんだけファンサと性格いいと無理もないけど…。
これでピュアパレとLM全員の顔が描かれ、どういう角度で接していくかも見えてきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
”陽”のあいね&ミライ、”陰”のみお&カレン。師弟合い通じ、フレンズ合い補う関係性は、色んな物語が生まれそうで面白い。LMがどんだけお互いLOVEか、ガッツリ掘るエピソード欲しいなぁマジ…。
最後に超エモな手繋ぎで、星を追って走る主役二人を輝かせたのもグッド。『カレンさんが凄い!』で終わるのではなく、『その凄い星を追って、真っ直ぐに”道”を進んで、結果として勝つ!』という未来図までロマンチックに見せるのは、なかなか視力の良い描写だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
星に導かれ、天の高みを目指す。そういう物語を楽しく、敬意を持って見るためには、星がどれだけ強く輝き、己を誇り人を愛しているかを見せなければいけない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
そういうニーズに120点で答える、良い個別回でした。やっぱ”ヤバ”だな、神城カレン…。来週も楽しみですね。
フレンズ追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
”道”への敬意、覚悟がカレンの背骨になる回なので、弓道・茶道の”しぐさ”に作画カロリーを入れ、嘘のない描写を心がけていたのは誠実で的確だった。
柄杓をお湯に入れる時、茶筅を抜く時。みおちゃんが挙動に神経を張っていることが伝わる作画になっていたのは、本当に良かった。
収録までどのくらい時間があったか判らないが、付け焼き刃で”形をなぞる”ところから”形に従う”ところまで自分の所作を持っていくのは、才能か相当良い師匠がついたか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
みおちゃんの根源的な誠実さが、所作を素直に飲み込ませた、という事かもしれない。あの子のそういう所ホント好き。
カレンさんの所作が『無駄がない、スムーズである』と感じられるのは、みおちゃんが囚われている所作の”意味”を、頭で考えていないからだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年6月28日
それが皮膚に染み込むくらいに、沢山稽古して自然に発露させる。所作を考えるのではなく、己自身が所作になる。そういう境涯に差し掛かってるのだろう。