ハイスコアガールを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
恋のデイトナUSA、全員逆走事故注意！
そんな感じの、冬服と夏服の境目ハイスコアガールである。それぞれの想いが微妙に噛み合いつつ空回りし、モヤモヤとドキドキが複雑な宇宙ネブラを描く。
ドキドキ修学旅行は、日高がリードか、大野の末脚か…なんもかんもハルオが悪い！
そんな感じの第七話である。役者が出揃ったことで、お互いの想いがじわじわすれ違い、しかし何処かで噛み合っている不思議な青春が、本格的にうねりだした感じがある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
3Dモデルの表情がとにかく良く、漫画版よりも鮮明に各キャラの心情が見える感じがする。良いアニメ化だ。
日高さんが自分の気持を『片思い』と明言したのに対し、ハルオは大野さんへの気持ちを『目の上のたんこぶ』と誤読する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
そんなズレがラブ・コメディを駆動させ、すれ違う気持ちのヤキモキ、わからないまま真心を受け止めてしまう不思議へのトキメキが加速する。相変わらずラブコメが強い。
音と動きがついたことで、鈍感ハルオへの大野さんの苛立ち、日高さんへの嫉妬は相当見えやすくなった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
ゲームバカ中坊であるハルオに、細かい恋の機微を『理解れ』と望むのも酷だが、それにしたってお前…しかし小狡く賢く立ち回れても、ハルオの魅力が減る感じはする。
滋賀に置いてけぼりにされた後の、どっしりした対応。バカなのか大物なのか判らないハルオの器量は、日高さんをキュンキュンさせ、俺たちを引きつける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
ハルオの鈍さは、悪い面もいい面もある一つの個性だ。それを一話で見せきる構成がいい。
恋心の媒介（メディア）としてのゲームも、巧く描かれ、また語られていた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
大人びた日高さんは作品のテーマを明言する仕事も担当しており、『自分とハルオを繋ぐゲームが、自分とハルオを疎外もする』という一言は大事だろう。
楽しいゲームに夢中だからこそ、ハルオは魅力的で、恋に気づかない。
1994年のゲームキッズの世界は、とにかくゲーム中心に動いている。何しろ、メストをオカズにメシが食えるほどだ。そのクレイジーさ…中坊時代の自分を、鏡で見ているようだ…ホントキチだなゲームキッズ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
その純粋さが女の子を引きつけるし、無意識に心の揺れに寄り添ったりもする。
ハルオはいわば、理想化され擬人化された『あのころのゲーム』そのものなのかもしれない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
何も考えず夢中になって、大事なものを見落として、でも心の底から楽しくて。バカで愛おしい、もう返ってこない輝きの結晶体。こうありたかった、という願望を背負った青春のユートポス。
そういうキラキラしたあこがれを大事にしつつ、キャラが息づく世界の鼓動を見落とさず、体温宿してちゃんと描いている所が良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
仕草が細かく、表情に生気と意志があるのが良い。日高さんがハルオを追う目線の"圧"とかね。もともと表情のいい漫画だけど、アニメになって更に"活き"た印象。
ゲーム関係の描写も細かくて、ホントゲーセンのボールは抜けるのだ、わりと最悪のタイミングで。とりあえずボッしゃがで状況をしのぎつつ、急いでボール付ける描写とかホント"オタク"で、素晴らしかった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
地味に94年の駅をノスタルジックに仕上げもしてて、文芸考証に力入れてるアニメだ。
ハルオと日高さんの琵琶湖デートも、ムード満点でとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
フツーとはかけ離れた滅茶苦茶なデートだけど、きれいで印象的。どっしり構えたハルオの魅力と合わせて、日高さんへのシンクロ率が上がる演出だった。これで負け担当…だと…？
三角関係の担当者全員魅力的に描いて、キャラクターがはまり込んでるトリレンマへのシンクロ率を上げる。ラブ・コメディの必須要素であり、同時にとても難しい要求を、ゲームというメディアを活用して達成できてるのは、とても強い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
みんな好きになっちゃうからこそ悩ましい。コントロール巧いなぁ…
FFはFFでも『カプコンのFF』を買ってしまうほど、日高さんのゲーム力も上がった。大野さんは相変わらず無口だが、仮面の下の恋愛ボルテージは危険域だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
様々なものが水面下で持ち上がりつつ、すれ違い、それがまた恋の水位を上げる。良いぞ…良いタメだ…。
同時にハルオの視線が大野さん一本槍なのも、残酷かつ冷徹に描いてはいて、大体の未来像を予感もさせる。エグいが親切、誠実ではある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
ミルクティー一本で日高さんの純情、それがハルオに届ききらないもどかしさまで活写した、良いエピソードでした。次回大野さんがどう馬身を詰めるか。楽しみです。
追記
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年8月24日
露骨ラウな沼田先生を目立たせておいて、大野さんの髪ビンタをラウの上段回し蹴り（『オィッエー』）っぽく見せたのは、果たして狙った演出なのか。
VF2世代なら、あのキレの良い旋回はリングアウトの悪夢と直結し、印象深いと思う。
