INGRESS THE ANIMATIONを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
さらば異国の友よ、さらば密林の地獄よ!
XM聖地を巡る争いに背中を向け、センシティブたちは己の運命に飛び込む。
サラの異能が生み出す言葉は、人の心を狂わす毒。新発売のARゴーグルに乗せて、巨大秘密結社・コラボレーターの謀略が渦を巻く!
戦いは、今!
そんな感じの、『コラボレーターは仮想の秘密結社であり、INGRESSのスターターとなったグーグル社、開発を行ったナイアンテック社他、実在のメガコーポとは一切関係ありません!』なお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
ソシャゲアニメで『運営が悪い!』っていい切るロックなアニメ…結構見たな。ソシャゲアニメには矢張、龍が潜む
お話の方は中央アジア血風録を途中で切り上げて、真なる黒幕が明らかになったり、それに立ち向かえるのは三人のセンシティブだけだったり、陣営対立がわるーい運営の対立煽りだと理解ったり、どんどんスケールがデカくなる展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
しかし主役の唯一性、血湧き肉躍るアクションは健在なので上滑りしない
むしろスケールがデカくなってくことでワクワク感が強くなり、『真実の世界!』とか『人類史の闇!』とか『異能力!』とか、わざわざ選び取ったデカい道具立てが生きる展開となってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
懸案だったサラちゃんのヒロイン力低下も、世界の命運と自らの異能が繋がったことで、いい感じに上昇だッ!
正直自分の頭の中には『日常シーンで人間味を魅せる』という、ダウナーな解決方法ばっかが浮かんでいたので『とにかく話のスケールをデカくして、中心にヒロインを置く』というアッパーな解決法をやられて、思わず膝を打ってしまった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
ヤラれてみっと正統派だし、そういうスケールの話なんだけどね。
コッポラちゃんをビリビリして文字吐き出させたのが、実は人を操り世界を変えるでっけぇ目的だったと判明したことで、天華の小物っぷりも少しは収まった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
美少女をビリビリしたり、やらしい手付きで舐め回したり、鳥海声で胡散臭いこというだけじゃなかったんだなオマエ…。
こういうデケーネタがしっかり胸に届くためには、小さな小さな次元の話が大事で。思いとともに託されたブレスレットとか、非常に良い叙情性だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
大きいものを伝えるためには小さいものを、コンパクトな魅力を最大化するにはデケー設定を。両方を疎かにしない制作姿勢が、ブンブンと回ってきた。
遺跡のレジスタンスの悲壮な戦い、その無力を男二人に体験させることで、それを裏で操るコラボレーターの悪辣、魔の手に囚われたコッポラちゃんの憐れさも、より際立つ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
遠く離れた要素は実は密接だったとわかる回で、新鮮な驚きがたくさんあった。スゲーシンプルに、”話”が面白いぞこのアニメ。
元々オカルトと最新技術、地脈とデジタルネットワークを重ねて見せて、新旧のコラボレーションで楽しませる技量は高かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
枝葉の部分の上手さが、幹であり根っこでもある本筋の部分にしっかり食い込んできた印象だ。こうなると、物語は俄然面白くなる。いい感じじゃないの!
凸凹だからこそ魅力的ってのは、キャラの座組にも言えて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
やっぱ誠とジャックおじさんのコンビは根本的に”強く”て、二人が大暴れして状況を打破するの見てるだけで面白い。
誠は戦場にぶち込まれてから、生来のサイコメトラー能力をガンッガン開花させ、まさに主人公だなぁ…超気持ちいい。
情報系の能力を、超絶脳筋木曜洋画劇場シチュで使いこなし、ピンチを抜け出す切り札に使うのが、クールでいいんだよな。頭脳系キャラの荒事描写として、凄く適切だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
誠は銃を撃てない。命も張れない。ただモノの記憶が読めるだけで、それで状況を打破していく。
キャラの能力とはすなわちキャラそのものなわけで、それを崩さず盛り上がりを作るのは、やっぱ凄く良い。おじさんは相変わらずタフガイで、未来視能力も有効活用だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
遂にカーアクションまでぶっ込んできて、色んなアクションで楽しませようというサービス意識が嬉しい。
遺跡を巡る闘争は、TRPG会場に使ってたカラオケ屋の電話がなり、店員が『そろそろタイムアップなんで~』と言ってくる風情で終ってしまった。正直、尻切れトンボである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
現地の人は命がけで聖地を守り、血を流している。そこに背中を向け、物語が解決しないのはモヤモヤする。
しかしそのモヤモヤは、あくまで個人でしかない誠とジャックの立場を鮮明にする。今回明らかになった、現代社会を覆う陰謀の闇。高度消費社会に埋め込まれた、悪魔の囁き。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
そういうスケールのデカい話に、小さな個人が立ち向かう構図は、対比が鮮明だ。ゴリアテとダビデ以来、物語の基本だね。
それをより鮮明にするには、時に力が及ばず、関わった事件を途中で諦めなければいけない無力を描くのも大事なのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
それでも誠もジャックも自分なり必死に、誠実に問題を天秤で測って選択しているので、苦い決断もまぁ受け入れられる。その重荷を背負って、スイスに翔ぶのだ。
ここら辺の調整を一身に引き受け、巧く本筋と個別エピソードをコントロールしたハンクは、まさに名脇役だった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
嫁さんが可愛かったおかげで、ブレスレットを託すエピソードは短く鋭く胸を打った。ああいうコンパクトなエピソードを適切に突き刺せると、お話は深く鋭く刺さるなぁ。
ハンクが人間として『お前ら本筋戻れよ。そっちが運命なんだからウチは良いよ』と言ってくれるのと、なんとなしの流れで本筋に流されていくのは、やっぱり大きく意味が違う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
結果として同じことでも、そういうのを調整するキャラを用意し、彼自身の決断として物語的要請を通す。
こういう細かい仕事をしっかりやることで、巨大な物語がうねるダイナミクスは空回りせず、あの世界の運命、キャラクター個人の歴史として、視聴者に届く。デカいのに実感が生まれてくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
キャラを大事に、ドラマを大切に運ぶことが、作品全体のテーマやコンセプトを成就させる。
そういう、物語としては”当たり前のこと”と言われつつ、実現するにはとても細やかな配慮と明晰な分析、それを実際の作品に乗せる腕前が必要な仕事が、しっかり果たされていたエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
うーむ、やっぱ面白いな、このアニメ。色々浮いてた要素が、ここに来てガッチリ噛み合ってきた。
巨大消費構造の安楽さと、世界を支配するシステムの欲望が、無意識へのテクノロジー洗脳で結びつく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
”あかねさす少女”第6話に引き続き、こっちでも”ゼイリブ”テーマが再燃しており、あの作品の先見性を確認するなど。広告洗脳技術は、今のほうが遥かに上だからなぁ…。
そんな加速した世界の中で、鍵となるのがコッポラちゃん。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
ビリビリされて文字を生み出す、INGRESSルーンの苗床みたいな扱いだったけども、それが世界を揺るがすとあっちゃー放っておけない!
何もしねーヒロインに見えたけども、むしろ囚われていることに意味があるっつー逆転は、凄く良い裏切りだ。
ヒロインの値段が上がると、それを奪還するべく挑むタフガイ、阻む悪漢の値段、それらが駆動させる物語の温度もガンガン上がるわけで。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
終盤戦に向け、非常にいい塩梅で状況が整うエピソードでした。いやー面白い。デカい設定も、コンパクトな人情も、そこに籠もる人の思いも、全部いい。
天華も『愚かな人類には、確信が必要だ!』とか、コロニー落としそうな寝言を吐き始め、INGRESSアニメ、盛り上がってまいりました!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2018年11月28日
あとは復活のブラントがドドンと登場し、理想を裏切られたおじさんが乙女のように傷つくシーンがあれば完璧。来週も楽しみですね。