TRIGGER - before the Radiant Glory 後編を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
あの日弾かれた運命のTRIGGERは、俺たちを未来へと押し流していく。
求められる嘘を誠実に演じようとする天。信じた仲間と偽りのない未来をつかみたい楽。その中間を繋ぐ龍之介は、己の居場所を定められないまま、言葉を探していた…。
そんな感じのVibrato、待ちに待ったの続編配信である。このあと三ヶ月、ナナのつく日はアイナナDAYだぜ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
あ、"巻き込まれた男"以降は前後編公開タイミングで、合わせて視聴して感想を書くつもりです。どーいう話になんのかな~。
さておき、TRIGGERのゼロ地点を掘り下げる番外編後半、前半でも際立っていたドラマの圧縮率が、相変わらず良い仕事をしている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
色々あってコンパクトに纏めなければいけない制約が、ギュッと内実を圧縮し、色の濃い感情を流し込んでくる。この濃い口ハイカロリーな感情合戦…体に悪いが魂にはいい!
タイトルには"Vibrato"とあるけども、鍵盤を強く短く叩きつけるスタッカートみたいな攻勢で、描写はあまり余韻を残さない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
この仲間とだからこそたどり着ける高みへの予感、譲れないアイドルイズム、TRIGGER結成時に感じた信頼が入り混じり、強い思いを吹き出させる。そして、それは連鎖していく。
天はプロ意識高く、アイドルに求められる虚像を完璧に演じきる誠実さを大事にする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
それはただ人気とか銭金のためでなく、ファンでもない子供の小さなサインを見落とさず、優しく手を振り続ける性根の賜物でもある。陸へのブラザーコンプレックス、ほんと凄いなお前…。
対して楽は父親への反発込みで、自分らしさを偽りなくやり切ることにこだわる。俺とTRIGGERは本物だから、嘘抜きで勝負させて欲しい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
こっちも立身やら周囲にチヤホヤされる甘さよりも、ナチュラルな自分を認めさせる熱い野心が原動力だ。真っ直ぐすぎる二人は、当然正面からぶつかる。
この二人にブリッジを架ける仕事を、龍之介は期待されている。人格者で一番の年長者、個性の強い天才をTRIGGERとしてまとめる接着剤。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
物分りよく二人の間を取り持つ中で、それはただのロールプレイではなく、彼らの人格に惚れ込み、才能にのめり込む熱量を帯びていく。
龍之介の家庭の事情を見せておくことで、"親"や"幼子"へのむき出しの感情をTRIGGERメンバーから受け取り、『俺と同じだ!』という衝撃で浸透する様子が、しっかり伝わってくる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
人間が人間を見つめる共通点が"家"なのは、アイナナっぽいなぁと思う。
シャンプーのCMのセクシー爆弾っぷりを、龍之介は『嘘ばっかりだ』と吐き捨てる。でもその夢は、大衆が求める残酷な夢だ。(性幻想の犠牲は女性だけでなく、男だって傷ついていると見せる上で、未成年なのに"抱かれたい男"に選ばれた環の存在はデカイなぁ、とも思う。アニナナで一番好きな挿話かも)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
天はその夢に寄り添えと語りかけ、楽はそんな嘘っぱち投げ捨てちまえと吠える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
年長の龍之介は自身の"家"の経済事情(ホテル王の継父を血縁と認められない様子からも、拗れた環境が見え隠れする)もあって、その両方に共感できる。出来てしまう。
それが、彼から彼自身の言葉を奪う。
短い手番で矢継ぎ早に繰り出される、余韻の少ないシーンセット。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
これを飲ませるのがあおきえいの映像的センスだが、迷いの中にいるTRIGGER(特にその中間を繋ぐ龍之介)を鏡合わせの真ん中に置き、虚像と実像が複雑に乱反射する様子を"絵"で見せる強さが、濃厚な視聴体験を支えている。
曖昧な虚像の中で立ち位置を決めかねているのは他のメンバーも同じで、確かに自分の哲学を本物と自負しつつも、既に心はTRIGGERを惹かれている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
出会った運命の仲間が本物で、自分と正反対のことを口にしていても、そこに確かな真実があると思える信頼関係。それは後編既に確立されているのだ。
アイドルという偶像職にどう向き合うか。音楽を通じて己を表現する世界と、どう向き合うか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
鏡の中の自分は、身勝手なファンの欲望、銭金まみれの事務所の意向、運命を預けた仲間の意志で、様々に形を変える。どれが本当に掴むべきものか、皆が迷っている。
そこで"兄貴"を期待されていることに、哀しい諦めの視線を向けられるまで気づかない所が龍之介の弱さであり、人の良さでもあろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
そういう信頼を寄せられるだけの仕事を、癖の強いTRIGGERの中で果たしてきたし、それを見落とさないだけの人格が楽と天にもある。
かくして男は拳を握り、自分の思いを言葉にする。たとえどれだけ多くに望まれていても、自分たちの魂を切り売りは出来ない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
その熱い思いに突き動かされて、天は自分のアイドリズムを譲り、チャリティーコンサートを拒む側に立つ。ここで譲る所が可愛くて好き。
勢いよく乗り込んだ社長室には『アイドルのてっぺん』が気楽な表情で居座っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
Re:vale…"アイカツフレンズ"でいうとラブミーティアみたいなもんだな…保志声のチャラそうな方がカレンさん担当か…(分からないものはなんでも女児アニ翻訳人間)
一期ではTRIGGERはアイナナの猛追を引き受ける天井役だったけども、Re.valeという遠い星が姿を見せたことで、挑戦者≒主役に近い位置にポジションすることが出来る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
これがこの番外編限定のスタンスなのか、はたまた二期まで余韻を残すのかは、今後の楽しみとしておきたい。
スタンスを変えているのは社長も同じで、一期ではそそり立つ悪意の壁として単機能だった彼が、銭金以外の動機で動いていると判明して、状況はスルスルと片付いていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
『何だ、社長も結構いい人じゃん』と思わせるエピソードで、なかなかに面白い。
楽を窓にして進んできた外伝だが、彼もまだまだ青年、見えないものも沢山ある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
『葬式だってビジネスチャンス』と親父を見限る視点は、実は相当思い込みに封じられた狭い視野なのではないか。そういう疑問が、今回の決着からは見えてくる。
それは一期第四話で『プロ』としての完璧さを見せたTRIGGERではなく、一期のアイナナと同じように不完全で、挑戦者で、"家"への複雑な感情に縛られた青年集団としてTRIGGERを配置する下準備なのかな、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
終盤楽紡が加速するにつれ、一期でもそういう空気は多々あったけどもね。
スカシたトゲトゲボーイ集団だと思わせ、反発を推進力に変えてアイナナを先に進めてきたTRIGGERは、その不完全さ、頑なさ、悩みと弱さにしっかりライトが当たることで、単機能なエンジンから複雑な人間へと、属性を変えつつある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
だから今回、彼らは主役として存分に悩み迷いぶつかりあう。
その複雑な陰影が、偶像の人間的な血潮をしっかり焼き付け、怒涛のドラマとして僕らを楽しませ(あるいはドン曇りにへこませる)アイナナ独自の筆であることは、一期で証明済みだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
TRIGGERがようやくそのど真ん中に来たんだなという印象を、今回のエピソードからは受けた。
弟との正面対決を避け、街に逃げていく天。美しい夜景をバックに、引き裂かれた兄弟の対峙を鮮明に見せるセンスが抜群だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
一期である程度自分と向き合い答えを見つけた陸の側は青信号と明るいライトが輝き、安定した未来を予感させる。
これに対しはるか高みで陸を待つはずの天は、ライトも消え赤信号が不気味に灯る世界の中で、孤独に弟を拒絶する。白い雪が、冷たく暗い兄弟の関係性に静かに降り積もる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
(Youtube配信なのでキャプは出来ないため、直接動画へのリンクを貼ることにする。https://t.co/xilmvAqfQt)
お互い競い合い高め合うライバルとして、酒を飲むまでになったアイナナとTRIGGER。かつてRe.vale相手にTRIGGERがたどり着いたような、背中が見える距離まで迫ってきた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
しかしまだ溝があり、乗り越えられない表現者の、"家"の問題がある。一人では超えられない闇がある。
TRIGGERがかつてたどり着いた桎梏を見せるにとどまらず、今後展開する物語への予兆もたっぷり含んで、期待を高まらせる良い番外編でした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
やっぱ色彩センスと画面の構成がぶっちぎりで、浴びてて気持ちの良い映像に仕上がっておった。ここら辺のフィジカルな気持ちよさは前編から継続だなぁ…。
人間的な悩みの地平まで降りてきたTRIGGERに変わり、『アイドルのてっぺん』を担当する(だろう)Re.valeの顔も気になるし、楽が悩むのは当然くそオヤジとの関係性だろうし、いい塩梅でくすぐってきます。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
社長の分かりやすい悪役っぷりは気になってきたんで、今後陰影を彫り込むなら大歓迎だなぁ。
一期で強い存在感を見せ、アイナナとは別の角度から同じカルマに悩むTRIGGER。その人間臭い表情を見せたことが、今後の展開でどう生きてくるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年1月18日
そういう部分にも期待が高まるエピソードでした。さーて、どう転がしてくっかなぁ…ワクワクすっぞ!…すげぇ感情乱気流に、揉みくちゃにされる予感。