ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月28日
”矢”とレクイエムを巡る攻防は、更に加速する。入れ替わった身体から這い出す”何か”、魂の奥底に潜む悪魔。
ディアボロは、誰に潜んでいるのか。鳴り響く不協和音と覚悟。
序奏(プレリュード)は終わり、葬送曲(レイクエム)が始まる。
死ぬのは奴らだ。
そんな感じの! 超”凄み”最終決戦ッ! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月28日
いやマージよく分かんねぇ…何故生命を超スゴい領域にかっ飛ばすスタンドの”前奏”が人格入れ替えだったのかとか、全人類の魂の影を攻略する方法が”背中の太陽”を殴り飛ばすことなのか…レクイエム周辺は難しすぎるよホント…。
まぁココらへんの訳分からなさを全部蹴っ飛ばして、状況がどんどん転がっていくのだが。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月28日
小理屈満載のはずなのに、『まぁそれは良いや…それより魂のぶつかり合いだよな! 娘は父を、ギャングはボスを乗り越えられるのか! ”上”を誰が取るのか! うひょー盛り上がるぜ!!』って気分で見れるの強い
そして名探偵ジョルノの推理教室、そこからの”上”の取り合いを前にして、ドッピオはひっそりと死んでいた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ディアボロが表に立たず、隠然とした影響力を及ぼすための掩蔽体。世界から遮蔽を取るための疑似人格。
生まれたときから嘘であり、犠牲者であり続けた青年。
彼の最後は雨の中、他人の身体(そもそも、ドッピオの”本体”自体がおそらくどこにもないわけだが)で死んでいく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
最愛の自分自身の勝利を確信し、しかしボスからのコールはない。携帯電話は本物なのに、鳴ることはない。
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凄く皮肉な末期だなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ドッピオはカエルとかアイスクリームとか、無茶苦茶なアイテムを電話(ボスとの繋がり)だと思いこむことで、前に進んできた。
その命脈が、ボスの欺瞞を作るために絶たれる。死ぬことが約束されているブチャラティの身体に送り込まれて、一つの隙間を作る。
隠れ潜み、不意を打つ。ディアボロが生まれたときから続けてきたスタイルを、最終決戦でも演じるための犠牲になって始めて、彼はようやく真実にたどり着く。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
本物だけど、鳴らない電話。分割され、使い捨てに出来る一心同体。
ボスにとって、子供は全て脅威であり、安心のためにすり潰すもの。
そんな邪悪さのにじむ、寂しい寂しい死に際だった。降る雨の冷たさが、そこに傘を差し出してもらって生き直したアバッキオを思い起こさせ、なんともやるせない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
雨の中一人で死んでいくものと、陽光の下で仲間に見送られるもの。ドッピオがたどり着きたかった”終点”は、どこだったのだろうか?
アニメ五部はかなり思い入れたっぷり、原作よりも味わい濃く演出強めで描いていると思うのだが、その御蔭でドッピオが背負う象徴性、その寂しい陰りに気づくことが出来たのは、嬉しいことだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
トリッシュとはまた別の角度から、”父”の支配を受ける哀れな子供。父性の囚人として、彼を見直す機会を得た
そんなドッピオを雨に置き去りにして、レクイエムとスタンド使いは向かい合う…のを、一旦置いておいて。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ジョルノは冴え渡る頭脳で状況を推理し、人格の裏に潜む悪魔を探り当てる。盲目のブチャが『トリッシュのオーラを持つディアボロ』に騙されたのが、伏線として機能してるの好きよ。
闇に潜むディアボロを詰めていく証拠物品が、闇から光を目指す”モグラ”なのも良い。モグラは可愛いし、Moleはスパイの隠語でもあるしな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
不可能殺人を検証し、『犯人は僕たちの中にいる!』と断言するジョルノは、真実の光たる探偵そのものである。最終決戦なのに、推理ゲー始まったぞ…。
ディアボロを追い詰めるために、ポルナレフ直伝の血液判別法を使うのは非常に面白い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ディアボロは娘を殺し、親を殺し、自分につながる”歴史(≒過程)”を全てふっ飛ばそうとした。当然自分の血は流さず、影に潜んで無傷で結果を手に入れようとする。
ジョルノは三部からDIOの血筋と、それを殺した戦士の闘い方を継承し、悪魔を追い詰めるために自分の血を流す。死んだもの、失われたものの思いを引き継いで、未来をこの手にするために、己の血で真実を贖っていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
卑劣なる悪魔が過去を吹き飛ばす動きに、過去から継承した勇気で立ち向かう構図だ。
五部はジョースターの血統を軸に進んできた物語が、その対抗種たるDIOの息子に主役を移す、一見反血統(反JOJO)主義な物語だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
しかし”血”を超越する魂の継承を描くことで、逆により強く繋がるものを描いている印象も受ける。血筋だけが、何かを繋げる因子ではない。
ディアボロの”血”を直接受け継ぐトリッシュも、身体を”父”に乗っ取られつつ、目覚めさせた力で反逆し、その”上”を行こうとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
震えていた弱い自分、悪魔に父性を期待していた自分を超越し、その先へ行く意志。”
スパイス・ガール”の一撃には黄金の風が宿り、力強く美しい。
”キング・クリムゾン”と”スパイス・ガール”が同時に映ると、そのデザイン、カラーリングが良く似通った”親子”なのだと判る。これはアニメの強みだな。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
しかし”親子”にあるべき清廉な信頼関係は、そこにはない。
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むしろエロティックで暴力的な、手首と首筋の握り込み。”スパイス・ガール”の厚ぼったい唇。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
”父”の最も邪悪なる支配を連想させる、スタンドの掌握。その影からトリッシュは抜け出し、”上”を行こうと叛逆する。邪悪な風に脅かされるのは、もうまっぴらだ、と。
”「ブッ殺す」と心の中で思ったならッ!その時スデに行動は終わっているんだッ!”
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
プロシュート兄貴の名言を、ノーモーションで実行する生粋のギャング、ミスタの早打ちも素晴らしい。自分の体もう撃ってやがるアイツ…。
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ペッシをそこに導けなかった、本物のギャングスタ。ミスタを筆頭に、為すべき使命にためらいがないチームだからこそ、暗殺者チームは負けた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
終わった勝負の余韻がここで顔をだすのは、良いクライマックスだな、と思う。それにしたってミスタは、キラーとして完成されすぎだけど。さすが自律型…。
しかし殺意は時間に追いつけない。因果を操るキング・クリムゾンは、銃弾の顔をした危険を跳ね除け、望むべき”高み”に自分を押し上げる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ジョルノが流した”血”は蟻へと変わり、”矢”をもぎ取る。無辜の犠牲者を盾に使う卑劣が、更にディアボロを利する。命とその侮辱がせめぎ合う、まさに決戦である。
トリッシュと癒着したディアボロは、その体を殴りつけることで飛び上がり、チームの”上”を行く。まーた腹ボゴォ貫通して殺してるわこのボス…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
影に潜みつつ、誰にも揺るがされない”上”を目指す矛盾が空を舞う。
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自分の死を肩代わりさせ、人格入れ替えトリックに潜む隙間を作らせたドッピオ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
娘の魂に潜み、その体をブチ抜き血を流させることで、一緒に乗った自分を高く打ち上げる。
ディアボロの身勝手で暴力的な父性は、沢山の子供を食い散らかしていく。サトゥルヌスかお前は、ローマだけに。
その犠牲に吠えるブチャラティは、父の身体に入り込み、父の声で吠えている。だが真実”父”たるディアボロは、トリッシュの魂を便利に使い、その身体を殺す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
捻れた父性の檻が複雑に絡み合う中で、”矢”を巡る攻防は温度を増していく。話数どーなんだこれ…。
ドッピオの死で始まり、トリッシュの危機で終わった今回。ディアボロがどれだけ救いようなく邪悪な”父”なのかが、良く見えるエピソードだったと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
正義は真実と血を、邪悪は嘘と暴力を。それぞれ握り込みながら、新しい可能性に手を伸ばす。未来を掴むのは誰か。意志は結果に繋がるのか。
数多の犠牲を生み出した闘いも、そろそろ最終章。レクイエムが誰に鳴り響くのか、瞬きできないバトルは来週も続きます。楽しみです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ミスタのジョルノへの猜疑心が、最初の新入りへの嘲り混じりから、仲間と信じるからこその警戒になってるのは、積み重なった”歴史”を感じて良いね。
あと吸血鬼的性質を持つディアボロが、『太陽を殺す』ことで自分の望みを果たそうとするのは、なかなか象徴的で良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
なんで心の太陽殺すとレクイエムを乗り越えられるのかは、サッパリ分かんねぇけども。多分『レクイエムは人類全体の集団無意識に繋がる超スタンド』みたいな話なんだろうけど…。