ぼくたちは勉強ができない を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ハレの日は星が良く見える。綺羅星の如き少女達と触れ合いつつ、唯我成幸の心は踊る。
明るく楽しい日々が転がって、楽しい想い出にかわるまでの時間。浴衣、天体観測、少しの弱みと近い温もり。青春。
僕たちの勉強は、まだ終わらない。
そんな感じの”一期”最終回、俺たちの強いところで思いっきり殴るゾ! という文乃エピである。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
他の女の子も浴衣でワッサワッサ出てきて、ボリューム感、ゴージャス感のある一区切りであった。このイベントが文乃の”不帰点(ポイント・オブ・ノーリターン)”か…。
冒頭、関城さんの理珠LOVEが形となり、成幸くんの凸凹未来が暗示される。まぁ関城さんはたっぷり助けてくれてるので、ご褒美あってもいいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
今週示されたように理珠は情緒幼稚園児の小動物なので、思いが届くまでは時間かかりそうだけども。そこが可愛いんだけどなーマジでなー。
今回は肌色サービスほぼなしで、清潔感ある可愛げが表に出た。非常にこのアニメらしい見せ方だったと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
SDキャラの賑やかな可愛らしさ、ロマンティック文法をためらわずぶっ込む腰の強さ。点描、スローモーション、クローズアップと瞳のキラキラ。少女漫画文法のねじ込み方が強い。
『”12才 ちっちゃなムネのトキメキ”かよぉ!?』とツッコみたくなるトレンディドラマ演出であるが、古かろうがベタだろうが強い演出は”強い”のだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
適切なタイミング、パワー、角度で放たれたベタはしっかり刺さる。だからこそ多用され、ベタなのである。
そしてこのアニメ、そういう間合いの図り方は非常に巧い。夏祭りの特別感、甘酸っぱい交流を滑走路にして、文乃の慕情と思い出が離陸を始める。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
最終話として、二期に続くブリッジとして文句のない、綺麗で力強いエピソードだった。なるほどなー…欠落という共通点かぁ…。
前半は賑やかなハレの気配を背中に受けて、色んなヒロインがみんな可愛い展開。ホントみんな可愛くてホント凄いことだと思いますよ。(語彙蒸発)
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
これで三ヶ月会えなくなるから、欲張りに全員出す、可愛いところもぶっ刺すという貪欲は正しいしありがたい。相変わらずピンクのガンダムはつえーな…。
今後ラブコメの”仕掛け”が動き出して、地獄が開始されるだろう後半戦。そこに向かって各ヒロインの現在位置を確認もしてて、ここら辺計算高い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
うるかちゃんは乙女、理珠は小動物、先輩は小悪魔、先生はポンコツあざとい。それぞれの距離が、今後変化していく予感を秘めつつ、日常は踊る。
成幸は相変わらず純情で善良で、巻き込まれ体質と包容力が同居している。関城さんでなくとも『苦労するわぁ…』と言いたくなるが、泣いてる子供を放っておけない男なのだから仕方がない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
そしてもうひとり、泣いてる子供を放っておけない女がここにいたッ!!!!
というわけで、運命が呼びあってゴロゴロ転がり、旅館同衾イベ開始である。そうはならんやろ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
恋愛指南役ッ面で客観してた文乃が、文字通りの急接近を経て弱みを受け取り、弱みを預ける。体温とロマンのある良いイベントであった。星のエモさを活かす画作りがグッドナイス。
成幸も文乃も、泣いてる子供を放っておけないから同じ場所にたどり着いた。それ故の特別な体験で、磁石が引き合うように彼らは近づいていく。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
ここにもう一つ、”家族の欠落”というピースがハマるのが今回である。文乃は母を追いかけて、星を見ていたんやな…。
成幸のお人好し力は父から継承したものであり、父の不在を埋めるべく内面化したものでもある。もういない存在の遺志を引き継ぐことで、本当に消えることを避ける。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
『解らないやつのことを解ってやれ』という遺言を守ることで、成幸の中の父は生き続ける。そうするために、彼はお人好しであり続ける
文乃が星(つまり理系)にこだわるのも、不在の母を自分の中で活かすためであり、そこには切実な哀しみが宿っている。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
進路ラブコメを成り立たせるための”ガワ”だったはずのものが、こういう体温を宿すのは非常に面白いし、それが主人公の在り方と共鳴しているのも強い。ヒロインである必然が隆起する
第一期はいわば種まきの時期で、うるかちゃん以外恋心には無自覚だし、今回の交流もまだ文乃を臨界点には追いやらない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
しかし、炉に火は入った。自分を大事にしてくれて、自分と同じものが欠けている少年に引き寄せられる必然と運命は、少女の観測範囲外で回る。幽き星のように。
それは目に見えなくても確かにあって、いつか恋という星座を描くだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
たとえ親友を裏切っても、自分を傷つけても、譲れないものに出会ってしまう残酷。文乃が和やかで優しい”今”から飛び立って、己の進む道を定める瞬間が必ず来る。
それもまた…というか、それこそが青春だと言うなら。
皆がいつか来る破調を、知らぬままに微睡んでいる。毎日仲良く楽しくて、誰も傷つけず幸福になっていく時間。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
しかしそれが卵の殻のように破れ、”先”へと進んでいってしまう予感は丁寧に仕込まれている。そこら辺の周到さが、僕は好きなのだ。
さて、二期で青春は残酷に羽化していくのか?
それは先の話として、とても綺麗で凶悪なものが文乃と成幸の間に眠っていること、それが止まらない目覚めに転がりだしたことを印象づける、とても良いエピソードでした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
仕上がりの良い1エピソードで、キャラの印象はガラッと変わるねぇ。なんだ、文乃っち…ちゃんと”強い”じゃんヒロインとして。
というわけでぼくたちは勉強ができない第一期、無事決着であります。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
いやー面白かった! 僕は岩崎監督大好き人間なんですが、監督の棘のなさが作品のムードとかっちり噛み合って、善良な作品になったと思います。
これは味が薄いとか毒が弱いとか、消極的な支持を表すことはではありません。
高校三年スタートという、ラブコメの王道からは奇策となる初期設定。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
これを”進路”という独自性と絡めつつ、恋一色にキャラと世界を塗らず、まだ未来が曖昧な不安定、何者にもなりうる可能性をしっかり見据えて描くこと。
その生真面目さと、ポップな可愛さを同居させていくこと。
口当たり良く作品を食べさせる工夫が随所にあって、でもちゃんとキャラクターを尊敬できて。そういうバランスの良さ、前向きさを合わせて、僕は”善良”と言っています。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
そういう話が好きなので、このお話はとても良かったし、好きになれた。キャラクター全員を応援したくなった。
やっぱ成幸の造形が作品の柱で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
弱いやつ、わからないやつのことを解ってやれる”優しさ”と、それが”受験指導”という形を取れる”強さ”の同居。彼の背骨が真っ直ぐだったことが、作品の風通しを良くしてくれました。
ただ正しいだけじゃなくて、可愛くてナイーブなやつなのが良い。
女の子たちがみんな仲良くて、友達としてしっかり支え合ってるところも良かったなぁ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
これは”受験”つー共通の敵を倒す構造が支える部分で、同じキツさがみんなを繋ぐバトル漫画の文法でもある。存外、ラブコメっぽくない部分が強み(の一部)なのかもしれん。
演出面でもデザインのサッパリ感を活かし、ベタ足ラブコメと少女漫画文法の二本柱でロマンスを燃え上がらせてくれました。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
コメディ部分もポップに可愛く取り回し、色んな面白さがあったと思います。理珠の幼稚園児っぷりがマージで凄いので、二期もマスコットしてくれ。そしてそこから飛び出せ。
幸福なことに、分割2クールということで彼らの青春を未だ見守ることが出来るようです。とてもありがたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年6月29日
『やっぱボーイがチャーミングじゃねぇとラブコメ食えねぇな…』と、自分の好みを再確認させられる視聴ともなりました。
10月が楽しみですが、今はありがとうとお疲れ様を。楽しかったです。