戦姫絶唱シンフォギアXVを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
月面より降り立つ、六つの光。地上を支えたキャロルと合わせて、シュメルの聖数七。虹を束ねて翼と為し、遂に最後の戦いが始まる…。
二千年の長きに渡り蓄えた祈りと呪いが、いま少女の胸を灼く黄金に負けると、誰が決めたのか。
人よ、愛を奏で、今神話を超えろ!
というわけで古代種からの人類独立記念日ッ! 戦姫絶唱シンフォギア完結ッッッ!!!! である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
フルパワーバリバリのシェム・ハとの決着。呪いを祈りに書き換える現代の神話と、未来さん奪還。人類史に秘められた秘密の超克と世界樹爆破伐採。最後の神との対話、繋がれる手、流れる星…。
バッキンバッキンに温度を上げて、詰め込みに詰め込みまくって最高速度、超光速のぶっちぎりの果てに、始まりの二人が伝えたかった余りに小さな思いを描かず終わる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
ありがとうシンフォギア…最後に勝ちきるべき、最小にして最大の戦場を見事に歌い切り、己を燃やし尽くす最終回だった…。
オマージュと歴史、新事実と感情が渾然一体となった大忙しの最終回。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
初手はシンフォギアラストバトル恒例、やりすぎ感溢れる超必殺技乱舞である。
『このフェイズは何やっていい』と学習した奏者が、マジでやりたい放題やってて爆笑した。意味わからんがスケールのデカい、勢い全振りアタック大暴れだ
剣というアイデンティティが折れて何するかと思ったら、急に毛振り始める翼さん(でもあれ、親子獅子の舞なので、八紘兄貴の魂を継いだと考えると文脈正しいんだよな…)とか、巨大自分召喚するクリスちゃんとか、何かと合体ロボ呼びたがるFIS組とか。
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全体的にやりたい放題し放題なんですが、それは話のメインに絡めない(絡まない)人のストレス発散というか、トンチキで見せ場作るテクニックというか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
軸はやっぱり”ひびみく”にあるわけです。悪辣顔のシェム・ハさんが、最後にきれいなエンディングを迎えられるようトス上げまくるのが面白い。
全てが塗りつぶされていない証拠の涙とか、自分が付け入る隙が未来さんの何処にあったかとか、結局悩んでしまう響の弱さ(=強さ)を引き出す土壇場の問掛けとか、未来ボディを最大活用して、作中最大のミステリを浮き彫りにしていく。
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ここにさらなるトスを上げるのがキャロルで、とにかく真っ直ぐに問う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
主人公は何を望むのか。何故傷つき、ここまで走ってきたのか。話をまとめるにあたって、絶対素裸にしておかなければいけないポイントだ。
それは欲望。たった一人を奪い、取り戻すという愛が、少女を神話の領域まで突き上げた。
たった一人の愛(エゴ)と、七十億の祈りを乗せた拳。神話時代から積み上げた二千年の呪詛に、そのちっぽけが負ける道理があるはずがない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
神話とオカルトを散々描いた上で、一少女が歩いた物語のほうが重いと不遜を気取る。だがその重さを、僕らは十分知っている。何しろ見てきたからね、全部。
『神殺しの宿命、人には超えられない』という難問を『超えてみせるッッッ!!!』のゴリ押しで反転させ、実際愛する人をその手に奪い返してしまう真っ向パワー勝負。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
それを成立させる超音速の勢い重視は、まさにシンフォギアの真骨頂。道理を蹴飛ばし神話を紡ぐ荒業を、最後の最後で見れてよかった…
シェムハの銀とキャロルの金、色彩と錬金術的位階の対比としてもいいんだけど、金が響の色なのが良いんだよなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
生きることを諦めない黄金の意志。それに殴りつけられて、最初の祈りを思い出したキャロルが思い出を焼却し、最後の道を作る。その激情と、黄金の輝きはよく合っていたと思う。
まぁここでキャロルを燃やし尽くしておかないと、まーた大荷物を抱えて次の物語をやらなきゃならんので、退場の花道を最大限輝かせるのは大事だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
再びエルフナインを活かすために、己を供物と捧げる錬金の女王。ラスボス=ヒロインとのタイマンに存分に漕ぎ出す道を整えたのは、良い散り際でした。
シェム・ハが仕込んだ生体端末ネットワークを、人類の思いを束ねる秘策として逆撃する流れも、決め技がOPと同じ μετάνοια(回心)なのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
その一撃は神の呪いから人を解き放つだけでなく、神の不遜も打ち砕き、人と手を繋ぐ道へと悔改めさせたわけだ。
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かくしてラスボスをぶっ倒し、メインヒロインを奪い去った我らが主役だが、まだエクストラステージが残っているッ!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
キャロルが倒れ、喪われた七番目の代わりにお嫁さんモードの未来さんを加えて、七音階の奇跡で世界樹をぶっ倒す時間だッ!!
思えば奏者の七番目って結構難しくて、奏→フィーネ→未来→キャロル→未来…ってなるのかなぁ。大きく揺れ動いた自由枠の最後は、やっぱり未来さんで決まりだよね! とは思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
聖数七の共鳴が、呪詛を超えた奇跡を呼ぶ。オカルト的にも正しいが、フィーネの動機を思うとより面白い。
彼女は伝えられなかった愛をもう一度届かせるために、世界規模の呪詛を編んで月を落とそうとした。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
愛が呪いとなり、それを殴り飛ばして終わった一期。それと同じものを、伝えられない言葉を秘めればこそ、未来さんも響も、彼女たちを主役とするこの物語も最終決戦まで辿り着けた。
なら、そのために編まれたシンフォギアがオクターブの共鳴を果たし、恋人たちが星を見上げられる青い星を取り戻すのは、仲間でもあった櫻井了子の遺志を継ぎ、呪いを祝福に変える次代の神話なのではないか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
すごい勢いでシンフォギア真実を叩きつけられながら、そんな事を考えた。
最後の奇跡を、響ゴールデンパンチで回心したシェム・ハさんが担うのも良い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
手を繋げるのは、一つに溶け合っていないからこそ。自分が生み出した未熟な端末が、不完全なまま祈りを形にしていく未来を、神も認めることにしたのだ。だから手を伸ばし、壊すのではなく守るために抱きしめてくれた。
世界樹が倒れて、少女が新世界に足を下ろす。ラグナロクを生き延びたリーヴとリーヴスラシルは、神から独立した世界を歩いていくのだ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
それが少女と少女でも、別にいいじゃないか。原典だと性別不明っぽいしねあの二人…。
かくして人類生存ッッ!!
シンフォギア大勝利ッッッ!!!!
墓参りで終わった第一期をなぞるように、八紘兄貴の墓参と不如帰の歌で始まるエピローグ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
しかしXV、まだ知らない神話がある…物語の結末は、その始まりに予告されていたッ! キーヴィジュで僕らが散々見たのは、ひびみく運命の瞬間だったのだッッ!!
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ここで『友情…? それも嘘ではない…だがッ! 作品に脈打つ命が、それを超えた領域を望むというのであればッッ!! 俺たちには”そこ”に到達させる責任があるッッッ!!!!!』とばかり、最後の言葉をしっかり描いたのは本当に偉い。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
恋はなかなか届かない。一番ちっぽけで難しい、バラルの呪詛だ
そしてその瞬間を僕らには見せず、誰も知らない神話としたのも、二人の尊厳にしっかり報いた見事な一筆だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
見なくても、僕らはみんな知っている。そこに何がるかを。流れ星に、どんな願いが叶うかを。
言わなくても判るものがある。通じるものがある。そのノイズを信じきれるなら、人は負けない
一期のラスボスを狂わせた届かぬ思いを、あくまで人の領域にとどまり神話を超えた二人が伝えあって終わるのは、五期物語を紡いだからこそのFineだなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
かくして、物語は終わる。文句なしのハッピーエンドである。ありがとうシンフォギア…ありがとう…。
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というわけで、XV終わりである。良かった…非常に良かった…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
最初から『シンフォギアを終わらせる』という気概で、AXZから積み上げた構成がバッチリ決まって、歴史と思い出を焼却し尽くすパワーが最終作に宿ったと思う。
AXZでネタを降っておいたからこそ、訃堂もノーブルレッドもシェム・ハも効いた
あらゆる場所に思い出がみっしり詰まった、自作へのリスペクトとオマージュ満載の展開。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
既に成し遂げた奏者たちの株を極力落とさず、強さを大字に進めた物語の安定感。
全てを語りきろうと駆け足になっても、持ち前の問答無用を的確に使って押し切る、所々のパワー勝負。
人によって評価は分かれると思うが、僕はXVの一切出し惜しみなし過積載、超光速の全力ダッシュはとても良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
中弛みを全て振り千切り、過剰にキャラや展開を凹ませたり停滞させることなくブッちぎれたのは、最後の最後だからこそだと思う。素晴らしい速さと強さだった。
それを引き出すためには、悪役の強度が大事だ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
まだ語りきれていなかった風鳴の宿命を叩きつける訃堂も、弱さを悪逆な強さに変えるノーブルレッドも、最後にドバーン出てきて話のスケールを跳ね上げてくれたシェム・ハさんも、皆しっかり己の仕事を果たしてくれた。
特にノーブルレッドは、これまで主役が担ってきた(そして、そこを乗り越えたからには二度使えない)『弱者故の強さ』を逆さに突き刺して、『可哀想だし情もあるけど、やっぱ死ななきゃイケねぇなコイツラ…』という、非常に良いスタンスを頑張ってくれた。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
身内への情愛含めて、良い歪鏡だったね…。
俺は未来さんが本当に好きなので、二期に続いて彼女が頭蓋穿孔されて敵に回った時マジでキレそうになったけども、響が最後の最後で身勝手さを握りしめて、本当に大事なものを掴み直すためには必要な手だったとも思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
あれをラストのラストに持ってきたのは、マジで二億兆点。その答えが全てなのだ…
もう成長の伸びしろがない奏者たちも、過去の物語やシチュエーション、テーマを随所で再奏することで自分を振り返り、感慨とともに描けていたと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
特にマリアさんの頼もしさは、相方の翼さんが凹み担当だった分輝いてた。泣き虫マリアはもういないッ! タフでハンサムな女が堂々背筋を伸ばす時ッ!
興奮のままに『ッ!』使いすぎて血管キレそうだけども、それほどに興奮させてくれた良いアニメ、良いシンフォギアであった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
翼さんはヘニャヘニャ担当ご苦労さまでした。まぁそういう根っこの弱さを預けられる家族も出来たしさ、防人防人言ってないで…やっぱ言ってて。そういう貴方が好き。
ここまで積んだ設定と物語の種を片っ端から燃やし尽くし、憂いなく物語に特大の”完”をぶち込めたのは非常に良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
これもやはり、AXZを地ならしと割り切って、もろに『続くお話』として仕上げたことが生きたと思う。この終わり方で、AXZの株もガーン跳ねた感じあるな…。
かくして初回放送から七年八ヶ月、シンフォギアが終わった。迷走したり、勢いが落ちたり、勢いに頼りすぎたり、色々あったシリーズだった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
だが…最高に面白かったッ! ありがとう、ありがとうシンフォギア!!
そう思えるのも、やっぱ『終わりよければ全てよし』だなぁ、とは思う。
そうなるように、自分たちの愛と歴史を全部ぶち込み、思いを燃料に燃やし尽くした尽力のおかげだと思います。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
自分たちがしっかり積み上げたものを誇りに抱き、作品世界で生き倒れていく命に愛を注ぎ、テーマやモチーフと選び取ったものに本気で向き合っていく。
なかなか、出来ることじゃない。
そういう現代の神話をしっかり走りきってくれたことが、本当に嬉しいです。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年9月29日
完結おめでとう、シンフォギア。そのアホらしい勢いも、わざとらしい力みも、その実本気の本気でパワーぶち込みまくってる阿呆加減も、全て大好きでした。
お疲れ様、そしてありがとう!! 楽しかったです!!!