ぼくたちは勉強ができない! を見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
小麦色の人魚姫は、迷いながら己の海を進む。
水泳赤点の成幸くんの扱いに困ったり、結果を出したその先を見据えたり。定まっていくうるかちゃんの未来と、その周辺の喧騒。
たとえこれが一瞬の夢でも、終わるまでは微睡みたい。
そんな感じの、武元うるかのナイーブな青春である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
ただ競技服に着替えているだけなのに、スローモー&クローズアップ、なんかエロい雰囲気で水着を切り取られる所がピンナップ・ガールの哀しいところであるが、まぁそういうジャンルだしね。
気軽な肌色補給ポイントの仕事も、大変だよなぁ…。
お話の方は成幸赤点落第の危機を、得意ジャンルでうるかが救う! …と思いきや、水中戦にも対応してるラブコメゲルググが教師ブレード一閃!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
まぁうるかちゃん、競技100点教導0点の、典型的完成型天才だからねぇ…。桐須先生が導くことで、”教える”立場から色々見える、いい経験になったか?
Aパートは実質桐須先生の話で、肌色サービスしつつアスリートとしての過去と挫折をコスったり、才ある子供を恨むだけでなく、アドバイスできるようになった変化を見せたり。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
なかなか”教師”してる姿が、良かったと思います。あの体育教師とは大違いだな…。
コメディに言う文句じゃないが、この前のマッサージ屋(元下着屋)といい少ないコマ数でシチュエーションを作るために責任を放棄する人がぼく勉世界多くて、マジ心配になる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
主役勢にはそういうことさせないんで、大勢には影響ないんだが…生きるの怖そうだよね、結構。
さておき、桐須先生の一言で芯が入ったうるかちゃんは、描写をすっ飛ばして国体に優勝する。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
え? うるかちゃんの栄光そんだけ!?
このお話の重点はあくまで”受験”であり、国体優勝はそこにたどり着くためのトロフィーの一つなので、かっ飛ばすのはありっちゃありだが…競技者へのリスペクトつーか…
まぁそんなもんあるなら、水着をああいう撮り方しねーわなガハハ!!
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
一つの結果を足場に、うるかちゃん達の青春は動く。今度の焦点は文乃であり、恋愛アドバイザーのお姉さんッ面がギクシャクと、青春の交点を回していく。
その客観顔、後々特大の呪いになって突き刺さる気がモリモリするけども…。
文乃の交通整理がないと、情緒がベビーな理珠も、過度の恥ずかしがりなうるかも、恋が全く進展しない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
ここら辺、あしゅみー先輩が常時背負っている便利さと、似た感じのお仕事力である。キャラの性格が必要な展開の邪魔をするなら、それが転がる状況を作る。結構冷静に離し回してる。
畳水練で恋愛強者を気取る文乃には、仲良しグループのお姉さん役として上をとって、状況をコントロールしたい欲が見える。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
ラブコメ糖衣で覆いきれない、こういうドロッとしたエゴ。それがが時折はみ出す所が、僕がこの話好きな理由だ。狙ってんのか、結果としてそうなってんのか分からんけど。
赤面の可愛さに隠されたうるかの臆病も、あんだけ献身しておいて『何もやってない』と己を任じる成幸の自虐も、時に他人を傷つける理珠の未熟も。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
明るく楽しいラブコメやるには、主役がかなり”欠けて”いて、コメディの隙間にそれが軋む。その生っぽいノイズが、妙に心地よいのだ。
友達っ面でアシストし、コントロールしておいて、その奥に成幸への恋慕、優位を取ろうとする計算が入り混じっていたと気づいた時、文乃は己の醜さにどう向き合うのだろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
この爆弾をどう生かして、青春を描ききるかは非常に気になるし、楽しみなところだ。本誌どーなってんのかな(ネタバレ不要)
同時に非常に綺麗な利他も切り取っていて、文乃はノリ重視の嘘をちゃんと訂正し、うるかと成幸に報いようとする。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
たとえ他人事でも、恋は真摯に向き合い、大事にするもの。そういう誠実さが、小狡い恋愛アドバイザーっぷりと同居している。
その至誠が、積み上がる不実をどう見据えるかだよなぁ…。
うるかちゃんも色んな人の思いを背負い、背筋を伸ばして一つの決断を下す。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
己の才に相応しい場所へ、たとえ愛と別れるとしても。
立派だようるかちゃん…その建前に、『いつもどおり別れたいんで、成幸には秘密で』と添えてしまう臆病も含めて…。
これで文乃は恋心と留学、二つもうるかの秘密を握ってしまった。これをぶん回して成幸をかっさらえるなら、彼女の青春も随分楽である。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
というか、『明るく楽しい友情』つー題目でコーティングすることで、自分の中の泥から目を背けている感じすらある。きれいな青春、きれいな私、と。
俺は文乃のそういうズルさが好きで、恋愛アドバイザーしてるとプンプン匂うので素晴らしいと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
この臭みがないと、いかにもデフォルト黒髪長髪ヒロインで個性薄いからな正直…。ガンッガンに生臭いところを彫り込んで欲しいと思います。
その結果、ラブコメの”ラブ”も奥行き出るからね。
同時にイカニモ優等生な文乃もまた嘘ではなく、建前と本音、清浄と汚濁はいつでも同居している。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
そのアンバランスに自分なり決着を付けて、なにか答えを掴んで先に進んでいくのが、青春であり人の生き方なのだろう。
そういう意味で、”留学”に向けて震えながら進んだうるかちゃんは、マジ偉い。
そらーうるかちゃんだって、成幸くんとイチャコラはしたい。一生してたい。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
しかし持って生まれた水泳の才があり、色んな人の期待がある。自分の全力を試したい欲もある。
天秤にかけて、”留学”に踏み込んだ。まだ問いきれていない問題は、山ほどある。嘘も臆病も。
それでも、自分の中にある色んなものと向き合って、向き合わせてくれた他者に感謝を込めながら、一つの方向に自分を進めたうるかちゃんは、とても立派だと思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
その輝きが強いから、自分の中の泥を見れていない文乃のハンパさが目立つのかも知れない。
お前の業が、俺は結構好きだよ…(キモい告白)
成幸くんの鈍感さと、そうすることで自己評価の低さを麻痺させてる感じも今回よく出た。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
『幸福であってはいけない、幸せになれるわけがない』と自分に呪いをかけ続けているのは、父の喪失、経済的に恵まれない環境がバックボーンかなぁ…。
やっぱアッパラパーに見えて、存外重いよねこの話
願わくば、そういう暗さをしっかり昇華しながら、ラブコメに決着付けてほしいなぁ、と思う。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
キャラがジャンルで決められたルーティーンをこなすだけの人形で終わらず、妙に生臭い業ときらめきをしっかり持ってる所が、この話の特徴であり強さだと、僕は思うので。生み出したものを活かしきって欲しい
それが生きるのは、定形で処理しきれないシリアスな局面で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年11月25日
次回、文乃主役の前後編。”天文”という譲れない進路が、どっから生まれてきたのかを掘る話になりそうで、非常に期待です。家族関係とかも扱うんかなぁ…うわー地獄っぽーい(歓喜)
来週も楽しみです。