ノー・ガンズ・ライフを見る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
べリューレンお抱えの処理屋、ペッパーとセブンの魔手が迫る。”ハンズ”により枷を外されたGSUの猛攻に、傷つく十三を救ったのは鉄郎だった。
己の宿命と無力に涙する少年を、置き去りにして仕事は進む。追うべきは、電気仕掛けの亡霊か。
そんな感じの、そろそろシメが見えてきたハードボイルド・サイバーパンク物語、第11話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
露骨に主役のシャドウである、エロい格好のネーチャン(CV.水瀬いのり)とオートマティックなGSUとバチバチやりあって、鉄郎が凹んで、それはさておき処理屋は自分の事件へ飛び込んでいく塩梅。
鉄郎の過去、元ハンズとの因縁、鉄郎の過去にベリューレンの内情、少年の変化と新たなハンズ。べリューレンのGSUに、メアリとヴィクター。反拡張者団体・スピッツベルゲン。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
大量にまいた話の種が芽を出してきて、なかなか面白くなりそうなのだが話数は露骨に足らない。悩ましい。
コレ全部回収しきる尺は(少なくとも今回の)アニメにはないわけで、電脳亡霊事件に決着を付けて、『処理屋と少年とメカニックの日常は続く…』という塩梅で幕、かなぁ…。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
ゴリゴリ掘り下げると面白そうなネタがたっぷりなので、もっと続いてほしい…作品世界自体も、掘ると色々出てきそうだし。
さておき、今回は水瀬いのり声のヤバいねーちゃんと、ツレの銃頭とバチバチやり合うお話。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
リンネちゃんやキラ星シエル以来、水瀬いのりの声帯を持ったヤバい女は大好物なので、過剰にエロティックで過剰にバイオレンスなペッパーはとても好きである。十三をモノ扱いする所が、鉄郎との対比でグッド。
十三がなぜ”ハンズ”を失い、軍から離反したのか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
失われた過去を、自分に似ていてぜんぜん違う二人組に照らす形で、衝突は激しさを増す。
道具的存在として作られたGSUは、信頼できる射手を手に入れることで真価を発揮する。しかし今の十三は、引き金を引く指を持たない。
ここに鉄郎が滑り込むのが話しの骨子だとは思うのだが、現状の青臭ボーイでは対等な相棒とはとても言えず、ぶっ放すところまではまだまだ足りない。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
そこを埋めるべく、コルトと十三抜きで触れ合い、自分の無力と理想を思い知るエピソードが前回配置されたわけだが。頑張れ少年。
三瓶由布子の好演もあって、幼さを残したセブンのキャラ付けはいい感じ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
ペッパーの指が導くまま、道具存在である自分を疑わないGSU。バキバキにツッパって、”大人”の強さと厳しさを引き受け続けてる十三とは良い対比だ。
GSU VS GSUのマッチアップも、人外っぽさが出てていい。
ここに鉄郎が体を張って、相棒候補として、成長しつつある青年として横殴りをキメる展開は良かった。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
序盤のアマちゃん坊やとはちょっと違う、苦味も痛みも知った上で前に進む表情。”街”での生き方を自分で学び、自分の足で鉄火場に進み出る覚悟で、十三の危機を救う。
十三が結構完成したスタイルを持ってるキャラなので、未完成なところから成長していくドラマは鉄郎が背負うことになる。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
記憶喪失、あるいは”ハンズ”との離別という欠落が、ハードボイルドな外殻には隠れているわけだけども、そこを彫り込む時間はないかなぁ…。コッチも面白そうなんだが。
とまれ、色んな犠牲と無力が身にしみた少年は、過剰共鳴の反動で自分の体を痛めつけつつも、ゆずれない願いを装填して前に出る。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
その青臭い匂いと少しの変化が、ここまで積み上げたエピソードに価値を与えていて、なかなか良かった。無垢な少年が一端の”男”に近づいていく物語は、やはり面白い。
コミュニケーションは必ず当てこすりと嫌味で繋ぐ、クローネンとの腐れ縁っぷりにたまらないものを感じつつ。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
鉄郎は己の無力に涙し、十三はそれを受け止めきれない。
黄昏に染まる部屋の中で、どうにも視線が噛み合わない二人の距離感がいい。
©カラスマタスク/集英社・NGL PROJECT pic.twitter.com/1cZ1iNJUmp
ここはお互い、ペッパー&セブンの襲撃で傷を追った後で。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
痛みを噛み殺す過剰拡張者と、過ぎた力に身を焼かれる未熟な少年。立場は違えど、意地を張るなら傷は背負うことになる。
そんな厳しさを共有しつつ、十三は優しくなる方法を、鉄郎は強くなる道筋を、お互い知らない。
ハードボイルドに生き切るためには、お互いの欠けた部分を補い合う必要があるのだけども、そこまで踏み込むにはお互い、ちょっと足らない部分がある。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
そういう現状確認として、なかなか良いビジュアルだった。煤けた雰囲気、不器用な沈黙がムード満点、素晴らしい。
この収まりの悪い風景に、なんらか意味を見つけてアニメが終われるか。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
それは鉄郎を部屋において飛び込んだ、電脳幽霊事件をどう収めるか次第であろう。多分これが、今回のアニメ最後の事件になる…かな?
デカい因縁や組織から離れて、コンパクトに纏めるのも良い運びだと思う。
社会主義リアリズムの満ちた”街”から少し離れて、アメ車で郊外をぶっ飛ばす。少し目先が変わった風景に、相棒役は鉄郎ではなくメアリ。追うのは犯罪でも抑圧でもなく、得体のしれない拡張された亡霊。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
なかなか面白い座組で、どう転がすかは楽しみである。単品の仕上がりだけでなく、総まとめの塩梅も
腐りきった”街”に、欠落や無力を抱えつつも意地を貫き通すつむじ曲がり達。狂った時代のありふれた事件を通じて、そういう連中がどういう話を作って、どういう未来に進んでいくのか、ちゃんと描けると収まりが良かろう。
— コバヤシ (@lastbreath0902) 2019年12月22日
このお話らしい余韻をまとめ上げて、ラストエピソードを飾れるか。次回も楽しみ